ITエンジニアの転職に有利な資格は?職種別におすすめな資格も紹介

最終更新日 :2023.09.29

ITエンジニアの転職に有利な資格は?職種別におすすめな資格も紹介

ITエンジニアへの転職を検討しているものの、「今保有している資格は転職で有利になるのか」「もっと難易度の高い資格を取得した方が良いか」と考えている方もいるのではないでしょうか。また、転職は考えていないけどエンジニアのスキルアップとして資格を取るか悩んでいるという方もいるかもしれません。

そこで今回は、ITエンジニアの転職に資格が必要かどうかや、職種別におすすめな資格も紹介していきます。今の仕事で転職する場合に必要な資格を知りたい方も、ジョブチェンジに活かせる資格が知りたい方も、どちらにもおすすめなので、参考にしてみてくださいね。

この記事の監修者
監修者の内山 駿介

内山 駿介キャリアアドバイザー部 課長

新卒でキャリアデザインセンターに入社し、type転職エージェントの営業職(企業担当)として従事。数年間にわたり一貫してIT・Web業界を担当。業界トップクラスのSierや独自の自社サービスを展開する上場企業、急成長中のwebベンチャー企業などを幅広く支援。その後、キャリアアドバイザーへ転身。現在は企業担当時代の知見を活かし、IT領域のキャリアアドバイザーとして従事している。 監修者プロフィールを詳しく見る >>
type転職エージェントIT

ITエンジニアの転職には資格があった方がいい?

結論、基本的に資格が無くても転職が不利になることはありません。もちろん、求人によっては必須な資格を募集条件に定めている場合もあります。

資格を取らないと転職できないわけではありませんが、資格を取得しておくメリットはあります。

メリット1:資格取得の過程で専門知識を深められる

資格試験のカリキュラムは、その分野の基本的な知識やスキルが網羅的に含まれています。模擬試験や問題集を使って繰り返し学習をし、資格取得を目指すことで、その技術領域の専門知識を深められます。

メリット2:どのくらいのスキルがあるか面接官が判断しやすい

資格があれば業務に必要なスキルや知識を有していることを面接官に知ってもらえます。資格は国や業界が認定する客観的なもののため、面接官がそのエンジニアの能力を評価する際の指標となります。

このように、資格は転職に必須なアイテムではありませんが、デメリットもないのでスキルアップの一貫として資格取得を目指すのも良いのではないでしょうか。ITエンジニアの場合、職種に合った資格がある程度決まっています。次の項目では職種別におすすめな資格を紹介します。

システムエンジニアにおすすめな資格

システムエンジニアにおすすめな資格-type転職エージェント

SE(システムエンジニア)はIT業界における代表的な職種です。システムエンジニアは情報システムやソフトウェアを設計・開発する職種です。主に企画・設計や顧客対応、プロジェクトマネジメントなどを担当します。

システムエンジニアにおすすめな資格は以下の通りです。

基本情報技術者

情報処理に関する国家資格です。システム開発と運用、ネットワーク、セキュリティなど技術に関する問題から、経営戦略やシステム戦略、プロジェクトマネジメントまで、出題範囲は多岐に渡ります。ITエンジニアにとって必要な情報技術の基礎知識を学べるため、すでにお持ちの方も多いかと思います。

ITエンジニアが基本情報技術者の資格を取得することで、情報技術の幅広い領域の知識が身に付き、自身の興味や強みを見つけやすくなり、今後のキャリアパスの選択に役立てられます。

基本情報技術者試験HP

応用情報技術者

こちらも情報処理に関する国家資格です。一般的に、基本情報技術者試験の合格者が次に目指す試験として位置づけられています。基本情報技術者試験よりも難易度が高く、より専門的な知識と技術を問われます。

IT業界でこの資格は高い認知度があるため、応用情報技術者の資格を取得することで、採用担当者にスキルがあることを証明できます。

応用情報技術者試験HP

関連記事:システムエンジニアとは?仕事内容やプログラマーとの違いを解説

インフラエンジニアにおすすめな資格

サーバーやネットワークなどのIT基盤を扱うのがインフラエンジニアです。インフラエンジニアはいくつか種類があり、それぞれでスキルを証明するための資格は変わってきます。まだ担当したい領域が決まっていない場合は、自分がどこを極めたいか決めてから資格取得を目指すのがおすすめです。

関連記事:インフラエンジニアとは?仕事内容や必要なスキル、キャリアパスを解説

ネットワークエンジニアにおすすめな資格

インフラエンジニアにおすすめな資格-type転職エージェント

コンピューターや電子機器をルーターやLANケーブルでつなぎ、安全かつ安定したネットワーク環境を設計・構築・運用します。ネットワークエンジニアにおすすめな資格は以下の通りです。

CCNA/CCNP

どちらもシスコシステムズが提供する認定資格です。CCNAは主にネットワークの基礎知識について問われます。CCNPはCCNAより難易度が高く、上位資格に位置付けられています。両者とも世界共通基準の資格であり、取得すればネットワークエンジニアとして必要なスキルが備わっていることを証明できます。

シスコ認定HP

ネットワークスペシャリスト

日本の情報技術関連の国家資格の一つで、ネットワークに関する高度な知識や技術を問う試験です。合格率は約14%、IT系の国家試験の中でもトップクラスの難易度を誇る試験です。裏を返せば、この資格を持っていれば、ネットワークのプロフェッショナルであることが証明できます。

資格があることで、転職に有利に働く可能性や、転職しなかったとしても社内での評価が上がるかもしれません。

ネットワークスペシャリスト試験HP

関連記事:ネットワークエンジニアの仕事内容とは?転職成功のポイントなどを紹介

サーバーエンジニアにおすすめな資格

サーバーエンジニアにおすすめな資格-type転職エージェント

コンピューターシステムを運用するためのサーバーの設計、構築、運用、管理を行うのがサーバーエンジニアです。サーバーエンジニアにおすすめな資格は以下の通りです。

LPIC/LinuC

LPIC/LinuCは「Linux」というサーバー管理などに使われているOSについての認定資格です。両者にはいくつかの違いがあります。

資格名 特徴
LPIC ・運営法人はカナダの「LPI(Linux Professional Institute)」
・世界180ヵ国以上で受験されている
外資系企業や海外のエンジニアが多い職場に転職したい人向け
LinuC ・運営法人は日本のNPO法人「LPI-Japan」
日本のLinux市場に最適化した試験内容になっている
・日本語で表記されており、分かりやすい

LPIC又はLinuCを取得することで、Linuxの専門知識を持っていることが証明されます。また、仮想化技術やオープンソースについての知識も同時に身につけられるのがメリットです。

LPICHP

LinuCHP

関連記事:サーバーエンジニアとは?インフラエンジニアとの違いや、仕事内容について解説

クラウドエンジニアにおすすめな資格

クラウドエンジニアにおすすめな資格-type転職エージェント

システムの目的に併せて、クラウド環境の構築や運用・保守を行うエンジニアをクラウドエンジニアと言います。クラウドエンジニアにおすすめな資格は以下の通りです。

クラウド認定資格

クラウドエンジニアは、業務でクラウドサービスを使ってインフラ構築を行います。そのため、業務で使用するクラウドサービスの知識は必要不可欠です。知識習得と共に資格取得しておくと、転職の際に専門スキルがあることをアピールできるでしょう。取得しておきたい主要なクラウドサービスは以下の通りです。

クラウドサービス
AWS(Amazon Web Services) AWS認定資格
GCP(Google Cloud Platform) Google Cloud 認定資格
Microsoft Azure Microsoft Azure認定試験

それぞれのサービスで、初心者向けから上級者向けまで、スキルに合わせた認定資格を用意しています。段階的に取得していくことでスキルアップを実感しやすいでしょう。

関連記事:クラウドエンジニアは将来性が高い!未経験で転職する方法を解説

インフラエンジニアへの未経験転職を目指している方は、下記の記事をチェックしてみてくださいね。

関連記事:インフラエンジニアの未経験転職に資格は必要?おすすめの国家資格・ベンダー資格を解説

フロントエンドエンジニアにおすすめな資格

フロントエンドエンジニアにおすすめな資格-type転職エージェント

WebサイトやWebアプリケーションで、ユーザーが直接目にする部分のUI設計や実装を行うのがフロントエンドエンジニアです。フロントエンドエンジニアにおすすめな資格は以下の通りです。フロントエンドエンジニアにおすすめな資格は以下の通りです。

Webクリエイター能力認定試験

Webサイト制作のデザイン能力およびWebページのコーディング能力を認定する資格です。ワイヤーフレームなどを用いて出題され、制作現場に即した実践的スキルの証明が可能です。しかし、試験内容は易しめのため、転職では有利に働かないかもしれません。

フロントエンドエンジニアへのジョブチェンジを検討していて、Webクリエイターの基礎知識を付けたい方にはおすすめです。

Webクリエイター能力認定試験HP

HTML5プロフェッショナル認定資格

HTML、CSS、JavaScriptなどのマークアップに関する技術力と知識が問われます。HTML5を使ったWebコンテンツ制作の基礎力を測る「Level.1」と、APIやシステム連携やWebアプリケーション、動的なWebコンテンツの開発設計能力を測る「Level.2」の二段階が設定されています。

HTML5プロフェッショナル認定資格を取得することで、マルチデバイスに対応したWebコンテンツの作成スキルがあることを証明できます。

HTML5プロフェッショナル認定試験HP

関連記事:フロントエンドエンジニアとは?仕事内容と必要なスキルについて解説

セキュリティエンジニアにおすすめな資格

セキュリティエンジニアにおすすめな資格-type転職エージェント

セキュリティエンジニアは、外部のIT攻撃からネットワークやシステムを守ります。社会全体で情報セキュリティへの意識が高まる中、注目が集まっている職種です。セキュリティエンジニアにおすすめな資格は以下の通りです。

情報セキュリティマネジメント

情報セキュリティの基本的な知識を問う国家資格です。身近な事例をベースにした実戦的なものが多く、国際規格の「ISO/IEC27000規格群」や、公的ガイドラインである「組織における内部不正防止ガイドライン」に定められた対策などが出題内容になります。

こちらの資格も、難易度は高くありませんが、近年、巧妙化し続けるサイバーテロなどの危険からシステムを守るためにも、取得しておいて損は無いでしょう。

情報セキュリティマネジメント試験HP

情報処理安全確保支援士

情報セキュリティの専門人材であることを証明するのが情報処理安全確保支援士試験です。応用情報技術者試験合格者レベルの受験者を想定されて作られているため、難易度がとても高いと言われています。基本情報技術者試験や、応用情報技術者試験を取得していない場合は先にそちらを取得してから受験しましょう。

ただし、高いセキュリティの知識があることをアピールできるため、セキュリティエンジニアのスペシャリストを目指している方にはおすすめな資格です。

情報処理安全確保支援士試験HP

関連記事:セキュリティエンジニアとは?仕事内容や資格情報、転職成功のポイントを解説

プロジェクトマネージャーにおすすめな資格

プロジェクトマネージャーにおすすめな資格-type転職エージェント

プロジェクトマネージャーとは、システム構築などの企業の業績にかかわるプロジェクトの進行を管理する役職を指します。エンジニアスキルのほかに、マネジメントスキルも求められるマルチプレイヤーです。

プロジェクトマネージャーにおすすめな資格は以下の通りです。

プロジェクトマネージャ試験

プロジェクトマネージャーに必要な、予算・スケジュール・品質管理に関するスキルを証明する国家資格です。現在プロジェクトマネージャーとして働く人はもちろんのこと、プロジェクトマネージャーの経験がなくても受験資格があります。ただし、出題範囲は非常に幅広く、業務経験が無いと解答が難しい問題もあるため、未経験で受験する場合はそれ相応の対策が必要です。

しかし、取得をすればプロジェクトマネージャーとしての知識やスキル、熱意をアピールできます。転職でも面接官に好印象を与えられるでしょう。

プロジェクトマネージャ試験HP

関連記事:プロジェクトマネージャーになるには?向いている人の特徴や、転職がおすすめなケースを解説

資格と同じくらい「実務経験」も大事

ここまで資格について紹介していきましたが、ITエンジニアの転職は実務経験がどれほどあるかも重要視されます。そのため、転職活動を始める前には必ず、自分のキャリアやスキルがあるか「棚卸し」を行いましょう。

IT専門の転職エージェントに相談すれば、IT業界に精通したキャリアアドバイザーが棚卸しを手伝ってくれます。第三者視点のアドバイスを受けることで、より質の高い棚卸しが可能になるので、気になる方は登録してみてくださいね。

またITエンジニアの転職について詳しく知りたい方は下記の記事もチェックしてみてください。

関連記事:ITエンジニア転職を成功させるには?よくある失敗ケースと、転職成功事例を解説

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