転職1年目、なんでも相談室
転職先で周りが優秀過ぎてついていけない……そんなときの4つの対処法
本日のお悩みは転職後に感じてしまう「劣等感や焦り」について。 周りと比較してネガティブな感情に陥った時の対処法について紹介します。
公開 : 2022/12/23 更新 : ----/--/--
新しい職場・仕事で活躍するには何が必要?
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本連載では、転職後のさまざまな壁を乗り越えて、新しい職場で活躍するためのコツをアドバイス! 入社直前の不安な気持ちから、入社後の仕事・人間関係のトラブルまで、転職後1年目に起こりうる「あらゆるお悩み」を取り上げていきます。
転職先の同僚が優秀過ぎてつらい
転職してもうすぐ1年が経ちます。
憧れの会社だったので内定をもらえたときはとても嬉しかったのですが、入社してみると優秀な上司や同僚が多く、段々と「ついていけない……」と焦りを感じるようになりました。
せっかく入社できた会社なのでもう少し頑張りたい気持ちはあるものの、劣等感を感じながら毎日を過ごすのが憂鬱です。
すっぱりと諦めて自分のレベルに合った会社に転職した方がいいのでしょうか?
優秀かどうかを決めるのは誰? まずは自分のネガティブ感情を処理しよう
こんにちは、『転職そのあとLABO』のかずえです。
周りが優秀なことでつい自分と比較してしまって落ち込むことってありますよね。
私も今の会社に入社した時に、ずっと下から2番目の営業成績が続いて、毎日家に帰っては泣いていたので、その気持ちとても分かります!
でも、ちょっと立ち止まって考えてみてほしいのは、優秀かどうかを決めるのは誰か、ということ。
それは会社であり、上司です。あなた自身が自分のパフォーマンスに満足できていなくても、会社や上司の評価はそれとは違っている可能性もあります。
「もう少し頑張りたい気持ちはある」のなら、諦めて転職するのはまだ早いかも。
スキルアップに向けて努力を続けるのはもちろんですが、それよりも前に解決すべきは「焦り」や「劣等感」といったネガティブな感情をどう処理していくか。
落ち込んだり悩んだりしていると、仕事のパフォーマンスも下がり、さらに周囲との差が開く(ように感じる)「負のループ」に陥ってしまいます。
その悪循環から抜け出すために、まずは自分で自分の精神を前向きな状態に持っていくことがとても大事だと私は考えます。
というわけで今回は、私がつら~い時期に試行錯誤してたどり着いた、ネガティブ思考から抜け出すための「思考の整理方法」をお伝えしたいと思います。
ネガティブ思考への対処法
①自己評価は減点法ではなく加点法で
完璧主義のあなたは、自分を減点法で評価していませんか?
理想の状態からの減点方式で発想すると、どうしても「できていないこと」に意識が向いてしまい、ネガティブ思考に陥りがちです。
そんな時は、物事を加点方式で考えてみましょう。まずは0点からスタートし、「できたこと」「今の自分にできること」の数だけ加点していく方式に考え方を変えてみる。すると、 状況は変わっていなくても気持ちが楽になるのではないでしょうか。
例えば、
「企画書ができたけどあまり良い出来じゃない(減点)」
→「企画書のドラフトが完成した(加点)」
→「見直して修正を加えてクオリティーを上げた(さらに加点)」
「今日もこれしか進んでいない(減点)」
→「60分間集中して取り組めた(加点)」
など。ポイントは、環境や周りの人の働きに左右されず、自分だけで完結する範囲で考えてみることです。
②ゼロヒャクではなく、その中間を探す
物事を白か黒、0点か100点かで考えてしまうと、理想の状態以外はすべて「できていない」ことになり、やはりネガティブな気持ちにつながってしまいます。 現実には、白と黒の間にはたくさんの中間色があるわけですから、優劣や善悪、勝敗を単純化して捉えるのではなく、意識して「中間を探す」ようにしてみましょう。
ポイントは、とにかく「分解する」こと。例えば、「今日のプレゼンでミスしたのでこのプロジェクトは失敗だ」と考えてしまったら、次のように分解してみます。
「今日のプレゼンでミスした」
「プロジェクト全体の失敗」
そうすると、「今日のプレゼンでミスした」のは事実だとしても、「プロジェクト全体の失敗」はまだ起こっていないことが分かります。次に、「今日のプレゼンでミスした」という事実をさらに分解すると、
「後半の質疑応答にはスムーズに答えられた」
「事前に提出した資料には指摘は入らなかった」
というポジティブな要素も見つかるかもしれません。あるいは、「プロジェクト全体の失敗」が確定するまでのプロセスを分解してみれば、
「プレゼンの機会はまだあと2回ある」
ことに気づけるかもしれません。このように「中間にもなんかいろいろあるな~」と考えられるようになればOK!
白か黒か、0か100か、勝つか負けるだけではない、曖昧な部分を受け入れられるようになれば、だいぶ気持ちが楽になります。
③事実と憶測を切り分けてみる
「前回ダメだったから今回もダメだろう」「自分には理解できないからこの仕事には向いていない」……。 こういったネガティブな思考は、単なる先入観、思い込みであることも多いです。では、こうした思い込みから抜け出すにはどうしたらいいか。 ズバリ、事実と憶測(感情)を切り分けて考えることが大切です。
仕事で些細なミスをした。でも上司は怒らなかった。例えばこんな状況が起きたとします。 「上司が怒らなかったのは私に呆れているからだ」「こんな些細なミスをしてしまう自分は仕事ができない」 などとネガティブにとらえてしまう方もいるかもしれません。
しかし、そんな時はちょっとだけ冷静になって、何が事実で、何が憶測や感情なのかと切り分けて考えてみましょう。
事実:些細なミスをした。上司は怒らなかった
憶測:上司は呆れている。自分は仕事ができない
このように事実と憶測を切り分けて、不確かなことは一旦考えないようにするトレーニングをしてみてください! 事実のみに注目すれば、「次はどうしたらミスしないかな?」など前向きな発想につながるのではないでしょうか。
セルフコントロール力を高めよう
私もいまだに「忙しいからランチ抜きだ」と極端に考えてしまい、「いや、コンビニおにぎりなら5分で食べられる」と中間にある選択肢を探してはネガティブを払い除けています(笑)
でも、ご紹介したようなちょっとした思考の転換方法を身に付けたら、以前よりかなりポジティブに、楽しく仕事に向き合えるようになりました。楽しんで仕事をしていれば、そのことがパフォーマンスの向上につながる「正のスパイラル」も期待できます!
前向きに仕事に取り組んでいる人は周囲からも応援されやすいもの。上司や同僚からのサポートやアドバイスも得られるかもしれません。
焦りや劣等感は実は、周囲との戦いではなく自分との戦いなのだと思います。セルフコントロール力を高めて、どんどん成長していきましょう!
かずえ
『type転職エージェント』の企業担当として約3年間に渡り、大手、中小、ベンチャーと幅広い企業の採用活動をサポート。 WEB業界やIT業界を中心に70社以上の中途採用を支援してきた経験を活かし、転職者のその後の活躍を支援するチームで活動を始める。 好きな業務は、企業の人事との意見交換。周りからよく言われる性格は「スーパーポジティブ」