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最終更新日 : 2021.02.26
コロナ禍により先を見通すのが難しい状況の中、2021年のIT/Web業界の転職市場はどのように動くのか。転職動向・人材動向・業界トレンドはどうなっているのか気になる方も多いでしょう。今回はソフトウェア、情報処理システムなどIT業界全体とECやSNS、Web広告などのWeb業界について解説します。
川島 達矢クライアントサービス部 部長
15年以上にわたり、一貫して人材業界に従事。企業担当チーム複数のマネジメントを経て、現在はIT業界の求人企業を担当するクライアントサービス部の部長。IT・Web業界を得意とする。2020年4月の緊急事態宣言以降、他業界に比べると緩やかではあるものの、有効求人倍率は下降しています。ただしコロナ禍において不確定要素が多い中でも、世の中のIT化は止まることなく、むしろ加速を続けています。その為、目の前の利益だけを考えるのではなく、長期的な目線でIT人材の採用を行っています。
IT業界では、9割以上がオンライン面接を実施しています。内定まで一度も対面せず、採用プロセスを全てオンラインで行う企業も増えています。
テクノロジーの活用による業務効率化を推進しています。そこで人材市場で注目が集まっているキーワードが、「DX(デジタルトランスフォーメーション)」です。デジタル技術を駆使し、経営やビジネスに革新をもたらすことのできる人材が求められています。
コロナ禍において働き方改革が進んだことから、リモートワークの支援サービスを手がける企業でも採用が活発化しています。セキュリティ環境を整備する必要に迫られる企業が急増したため、特にセキュリティ人材のニーズが高まっています。
コロナ禍で加速する環境変化に対して迅速な対応を迫られる中、IT業界では即戦力を求める傾向が強まり、未経験者や第二新卒が採用されるハードルは高くなっています。なかでもプロジェクトリーダー(PL)やプロジェクトマネジャー(PM)の経験を求める企業が目立ちます。
特に大手SIerにおいては、選考基準が厳しくなっている印象です。顧客から求められるエンジニアのスキルや人物像のレベルが高まっているためと考えられます。
採用面接においても、技術力だけでは通過が難しくなっています。転職理由や志望動機、キャリアプランなどの志向性において、お見送りとなるケースが増えています。これから面接を受ける人は、企業研究をすることはもちろん、「なぜ今、転職する必要があるのか」「自分はどのような将来像を目指しているか」といったことを考え抜いた上で、面接に臨むのが望ましいでしょう。
リモートワークが一気に普及したことにより、企業が入社後に手厚い研修や育成環境を提供することが難しいため、20代前半の若手がポテンシャルだけで選考を通過できる確率は大幅に下がっています。まだ経験が浅い人は、「書籍を読んで勉強している」というレベルではなく、「講座に通っている」「自宅で実際に制作物を作っている」といった、より本気度が伝わる自己学習や自己啓発のアピールが必要となっています。
コンシューマーサービスでも本格的な提供が始まっています。通信事業者だけではなく、ネットワークへの接続を伴うビジネスを手がける企業の全てが、5G関連の知見やノウハウを持つ技術者に注目しています。
5Gの広がりとともに、IoTで出来ることも増えています。中国では、IoTを一歩進めたIoE(Internet of Everything)と呼ばれる技術の実用化も進んでおり、文字通り「すべてがインターネットにつながる」時代の到来が間近に到来しています。
5GやIoTが普及すれば、これまで以上にインターネットの脆弱性をチェックする作業が重要性を増します。セキュリティの強化は、デジタル時代の必須項目です。
クラウドは引き続き注目です。トレンドというより、むしろITに関わる全ての人に求められる要件としてマスト化していると言った方が正しいでしょう。最近では、あらゆる企業や個人に対してクラウド環境をオープンに提供するOracleの「パブリック・クラウド」が注目を集めています。
仮想化技術の一つである「コンテナ」は、OS上にアプリケーションをひとまとめにした箱(領域)を作成し、柔軟で迅速な開発を可能にできるのがメリットです。コンテナを実行するための代表的なテクノロジーであるDockerやKubernetesが使用されるケースが増えています。
コロナ禍を機にリモートワークや在宅勤務などの導入が進んだことに伴い、ZoomやMicrosoft Teams、Webexなどのオンライン会議ツールや、仮想デスクトップのDaaSやVDIなどを導入する企業が急増しています。
こちらも働き方改革を加速させるために欠かせない取り組みです。従業員が場所や時間の制約を受けず柔軟に働ける環境を実現するため、オフィス空間のあらゆる情報をデジタル化する技術やサービスへのニーズが高まっています。
リアル空間の情報をサイバー空間に送ってリアルタイムに再現する仕組みです。IoTや5Gの普及でデータを転送する手段や環境が整えば、活用の場面は今後さらに増えると予測されます。
指紋や顔、目の虹彩など人間の生体情報によって本人確認する技術。あらゆるサービスのオンライン化やデジタル化が進む中、パスワードに代わる本人認証の仕組みとして必要性が急速に高まっています。
2020年は新型コロナウイルスの影響で一時的に採用熱は下がったものの、同年夏ごろから求人数は回復。他業界に比べて、コロナ禍による採用への影響は少ない業界と言えます。むしろ巣ごもり需要もあり、ECやオンラインデリバリー系のサービスなど成長しているビジネスも多く、2021年も引き続き活発な採用が見込まれます。
とはいえ労働集約型ではない業界なので、1社が大量採用するというよりは、業界全体の企業が少しずつ採用数を増やす傾向が続くと考えられます。
Webメディア・サービス系企業は、WebサービスやWebアプリケーションに携わった経験のある即戦力の採用が中心です。単一言語での開発経験者より、複数言語の開発経験がある人材が重宝される傾向にあります。
基本的にはプログラミング経験者を採用する企業が多いものの、SaaS系の企業を中心に分業体制を取る企業も増えているため、直近のプログラミング経験がないSI業界のPM経験者を募集するケースもあります。
コロナ前と比較すると、ポテンシャル採用を控えている企業が増え、選考のハードルは上がっています。企業は成長しているものの、Web業界ではリモート業務を推進しているため、未経験者や経験の浅い転職者が入社しても遠隔でサポートできる体制がまだ整っていないことが要因の一つです。またコロナが終息する目途が立たず、景気の先行き不安もあるため、多くの企業は選考基準を簡単には下げられないと考えています。
そのため面接の通過率を高めるには、自身の経験や知識を入社後にどこまで活かせるかを明確に伝えることがカギになります。Web業界はサービスによってさまざまな業界の知識が求められるため、「Web×○○業界」の掛け合わせで自分の強みを活かせる企業を選ぶことも、選考を有利にするためのポイントです。
ここ数年でプログラミング言語はGolangやScala、JavaScriptなど、インフラではAWS(Amazon Web Services)などの経験者を募集する企業が増加しています。
また、AIの導入やマイクロサービス化に取り組む企業も増えており、ユーザー満足度の向上を目指す傾向がさらに強まっています。 時代に合わせて業務効率化を進める企業が多いため、SaaS系サービス企業も引き続き注目です。
IT業界のトレンドでも紹介しましたDXを推進する動きはインターネット・Web業界でも増えてきており、これまでのアナログだった部分をデジタル化していく動きが加速しています。エンジニアは勿論のこと、UI/UXデザインニーズの増加によりクリエイター(ディレクター、デザイナー等)求人も増えています。
IT/Web業界は他業界に比べるとコロナ禍の影響が小さく、採用も引き続き堅調と予測されます。人材動向としては、即戦力を求める傾向が強まり、選考のハードルは上昇傾向です。自分の強みや経験を活かせる転職先選びや経験不足をカバーするための自己学習などが、転職成功のポイントになるでしょう。
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