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最終更新日 :2023.10.31
社会人になってしばらく経つと、新卒から一緒に働いてきた同期や、友人が転職していくのを見て、自身のキャリアについて考えることが増える方も多いのでは。「自分のキャリアはこのままでいいのか?」「20代の内に転職した方がいいって本当?」など分からないことばかりですよね。
そこで今回は、「そもそもキャリアプランってどう考えればいいの?」とお悩み中のITエンジニアの方に向けて、キャリアプランの設計方法やキャリアパス例、必要なスキルアップ方法を紹介していきます。
中嶋 千博キャリアアドバイザー部 部長
【保有資格】米国CCE,Inc.認定GCDF-Japan キャリアカウンセラーキャリアプランがあることで、方向性が定まり自分が何をすべきか分かるようになります。
ITの世界は日々進化をし、多様化しています。そのため、ITエンジニアは技術や知識のアップデートを常に行わなければなりません。しかしキャリアの方向性が定まらず、手当たり次第にあらゆるITの最新の技術や情報に手を出してしまうと、思うようにスキルはつかなかったのに時間だけが過ぎていったという結果になることも。
しかし、キャリアプランを設計しておけば、どの技術や分野に焦点を当てて学び続けるべきか分かるので、技術や知識の習得も効率良く行えます。また、どのポジションやプロジェクトに興味があるのか、どの技術領域に深く関わりたいのかを明確にしておくことで、オファーがあった際に迅速に対応できるのがメリットです。
まずキャリアプランの設計方法について解説します。キャリアプラン設計には三つの作業が必要です。
はじめに、自分のキャリアを棚卸しします。以下のポイントを書き出してみましょう。
この作業を行うことで、これまでの経験が整理され、同時に自身の強みや弱みを把握できます。
将来的にどうなりたいか、どんな仕事をしたいかを明確にします。ポイントは、職種や役職、年収の条件などを具体的な内容も盛り込むことです。
例①「インフラエンジニアからクラウドエンジニアのプロジェクトマネージャーになって、最終的には開発本部の部長へ昇進する」
例②「システムエンジニアの経験を活かして、ITコンサルタントへのジョブチェンジを行い、年収1200万円を目指す」
将来像を決めるのと同時に、実現に必要なスキルや経験も書き出しましょう。①の例なら下記の要素が必要になります。
1と2で書き出した現状と将来像の間にあるギャップを見つけ出します。
例えば、「クラウドエンジニアになりたいが、クラウドサービスの知識が少ない」「ITコンサルタントに必要な分析能力が低い」など、照らし合わせることで必要な行動が分かります。それを基に行動プランを練りましょう。
キャリアプランの考え方について詳しく知りたい方は、下記の「キャリアプランとは? 年代・職業別の答え方・例・考え方」をチェックしてみてくださいね。
将来像が見えないとキャリアプランは設計できません。ここでは、ITエンジニアの主なキャリアパス例を紹介します。併せてメリットや向いている人の特徴も解説するので、ご自身の志向に合ったものを探してみてください。
プロジェクトマネージャーは、開発プロジェクトの進行管理をして、プロジェクトを成功に導きます。技術スキルと同時に、マネジメントスキルも活かせるのがメリットです。
プロジェクトマネージャーが向いている人の特徴は以下の通りです。
関連記事:プロジェクトマネージャーになるには?向いている人の特徴や、転職がおすすめなケースを解説
スペシャリストは特定の分野で、高い専門性を持つITエンジニアのことを指します。データベースやセキュリティ、サーバーなど自分が得意とする分野の技術や知識を追求できるのがメリットです。
スペシャリストが向いている人の特徴は以下の通りです。
関連記事:ITスペシャリストとは?仕事内容や向いている人、必要な資格を解説
管理職は、プロジェクトマネージャーと役割が重複する点もありますが異なる役職です。プロジェクト管理を担うプロジェクトマネージャーに対し、管理職は人材育成、組織作り、経営層との連携を行います。エンジニアスキル以外に、経営戦略の知識も身につくのがメリットです。
管理職が向いている人の特徴は以下の通りです。
「管理職になるとその後の転職がしにくいのでは?」と心配な方もいるかと思います。下記の記事で管理職の転職について解説しているので、気になる方はチェックしてみてくださいね。
関連記事:管理職は転職できない?ベストタイミングと、転職理由作成のコツなどを解説
ITコンサルタントは顧客企業が抱える経営課題に対してITを切り口とした提案を行ない、解決に導く仕事です。ITエンジニアで培ったスキルや知見があれば、クライアントの問題点やニーズを技術的な視点から正確に捉えられるため、エンジニアの異業種転職におすすめな職種です。顧客の経営状況を左右する責任重大な仕事のため、成功した際は大きなやりがいを感じられるのがメリットです。
ITコンサルタントが向いている人の特徴は以下の通りです。
関連記事:ITコンサルタントとは?仕事内容・資格について解説
フリーランスは特定の企業や団体に属さずに、ITエンジニアの仕事を行います。組織に縛られることがないため、人間関係の気楽さや、案件を選べるメリットがあります。働く時間帯や休日も自分で決定できるため、プライベートも確保しやすい点も魅力です。
フリーランスが向いている人の特徴は以下の通りです。
ここからは先ほど紹介したキャリアパスを実現させるために、必要なスキルアップ方法を紹介します。
プロジェクトマネージャーになるためには、とにかく開発経験を積みましょう。そうすることで、プロジェクトマネージャーに必要な技術的課題に対する洞察力を鍛えられます。また、開発コストがいくらかかるのか、リスクの発生などが予測できるようになります。
他には、プロジェクトマネージャーに関係する資格取得で専門知識を証明したり、一緒に働くプロジェクトネージャーを参考にしてみましょう。プロジェクトマネージャーに必要な知識やスキルを身につけられます。
また、浅く広くでも構いませんので、最新の技術トレンドを常にチェックしておくと、プロジェクトマネージャーマネージャーとして働いた際に要件定義が作成しやすかったり、プロジェクトの関係者に説明がしやすくなります。
IT技術は日々進化しています。専門性を求められるスペシャリストがスキルアップするには、エンジニア技術のインプットとアウトプットの繰り返しが大切です。
まずインプット方法ですが、おすすめの方法は下記になります。
アウトプットでは、仕入れた技術を実際に使ってみます。その繰り返しで自身のエンジニアスキルを向上させられるでしょう。
関連記事:ITスペシャリストとは?仕事内容や向いている人、必要な資格を解説
管理職を目指す場合、経営戦略にも関わることになるため、経営やマーケティング、ファイナンスなどのビジネス全般の知識を学ぶ必要があります。また人事評価制度への理解も必要です。これらの知識習得方法としては、書籍やインターネットの活用がおすすめです。
また、マネジメント力や組織づくりといったテーマの無料のWebセミナーも数多く開催されています。積極的に参加をし、学びを得るのも良いでしょう。
ITコンサルタントになるために必要な資格はありません。しかし、プロジェクトの統括管理に関する「PMP(プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル)」の資格取得をすることで、多くの人と協業するITコンサルタントにとって必要な知識があることを証明できます。
また、コンサルティングファームに転職して実務経験を積んでいくのもおすすめです。コンサルタント経験が無くても、エンジニア経験があれば採用される可能性はあります。実際にtype転職エージェントでも、ITエンジニアからITコンサルタントに転職した事例があります。
フリーランスは、自分で仕事を獲得していかなければなりません。そのためにはITエンジニアの高いスキルはもちろんのこと、それ以外のスキル習得も必要不可欠です。
まず、フリーランスとしての差別化を図るために、エンジニアとしての知識や経験を深めます。方法としては、「2.スペシャリスト」で紹介したものと同じになります。同時に、契約交渉、価格設定、営業活動など、自営業者としての基本的なビジネススキルを学びましょう。実際にフリーランスとして働く人に話を聞いてみて、自分が何に注力すべきかを明確にするのもおすすめです。
ITエンジニアは職種やキャリアの選択肢の多いので、早い段階でキャリアプランを考えておくことで方向性が定まり、その後自分がすべき行動が明確になるのでおすすめです。
もし一人でキャリアプランを考えるのが難しい場合は、キャリアのプロである転職エージェントに相談してみましょう。キャリアカウンセリングで、キャリアの棚卸しや志向を整理してくれます。今すぐ転職する気がなくても、もちろん大丈夫です。気軽に登録してみてくださいね。
関連記事:type転職エージェントとは
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