新型コロナウイルスの影響を受けている業種・職種

掲載日 : 2020.5.20最終更新日 :2020.5.20

新型コロナウイルスの影響を受けている業種・職種

新型コロナウイルスの影響は企業の経営や活動にも大きな影響を及ぼしています。緊急事態宣言によって、ビジネスの仕組みや社員の働き方などを根本的に見直す必要に迫られた企業も増えています。5月GWも明け、少し先行きが見えてきている状態ではあり、緊急事態宣言が解除された地域では、募集再開の声もいただいております。また、6月から募集再開を検討している企業も多いようです。
新型コロナ禍によってどのような業界・職種が影響を受けているのか、それを受けて企業の採用活動はどう変わったのか。新型コロナウイルスが市場に与えた影響を解説します。

この記事の監修者
監修者の豊住 浩史

豊住 浩史クライアントサービス局 局長

2004年から人材紹介ビジネスに携わり、過去転職支援人数400名以上。キャリアアドバイザーチームの統括しながら、自身もキャリアアドバイザーとして転職支援を行い、現在は求人企業を担当する営業部門の営業統括。

新型コロナの企業への影響は?

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新型コロナウイルスの感染拡大により、企業にもさまざまな影響が出ています。4月上旬に緊急事態宣言が出され、不要不急の外出自粛や施設・店舗の使用制限を要請されたことで、多くの企業が活動を縮小せざるを得なくなりました。さらには世界的な需要・消費の低迷、人や物の流れが止まったことによるサプライチェーンや生産活動の寸断、金融市場の混乱などが、企業の経営を揺るがしています。

この事態を受け、休業を余儀なくされたり、従業員の一時解雇に踏み切る事業者が増加したり、企業の業務全体が縮小傾向にあります。なかでも製造業や小売業、サービス業は新型コロナウイルスによって受けた打撃が大きく、生産ラインの一時停止に追い込まれるメーカーも続出しました。

一方で、Web上のプラットフォームを通じてサービスを展開する企業の中には、新型コロナ禍の状況が逆に追い風になったケースも見られます。例えばUber Eeatsや出前館などのフードデリバリー企業が代表的で、外食自粛による宅配需要の高まりを受けて成長産業となっています。また、リモートワーク関連のサービスを提供する企業なども事業を拡大しています。

新型コロナ禍で経営を維持・拡大するため、今後はどの企業もオンライン投資を増やすことが予想されます。ただし先行き不透明な状態が続く限り、それ以外の先行投資は縮小する企業が多いでしょう。国内外の消費が戻らない限り、不安定な企業経営が続くことになりそうです。

リーマンショックと新型コロナ禍の違いは?

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2008年に発生したリーマンショックは、米国の大手投資銀行が経営破綻したことに端を発した世界的な金融・経済危機でした。これに対し新型コロナ禍は、まだワクチンがないウイルスが世界中に蔓延し、多数の死者が出たことによる経済危機です。金融や経済に対する影響はどちらが大きいか現時点では不明ですが、いずれにしても両者は発生の原因が大きく異なります。

転職市場への影響も、両者の間で違いが見られます。リーマンショックでは金融経済が完全に破綻し、それに連動して他の業界も共倒れをしたことが危機を拡大させましたが、新型コロナ禍は消費活動の停止が危機を招いた最大の要因です。よって今回は、消費活動さえ復活すれば有効求人倍率や求人数も以前の水準に戻る見通しが強いと予測されます。また、リーマンショックのときはすべての業界で求人が激減しましたが、前述の通り新型コロナ禍で成長している企業もあるため、ダメージの少ない業界では活発な採用が続いている点も大きな違いです。

ただし新型コロナ禍には、リーマンショックに比べてマイナスの要素もあります。最大の懸念は、新型コロナウイルスによる影響は一時的なのか、それとも第二波が起こり、中長期的に続くのかがわからないこと。現時点ではワクチンもなく、治療法が確立していないため、この状況にはなかなか終わりが見えません。リーマンショックの頃よりグローバル化が進み、海外の売上やサプライチェーンに大きく依存している企業も多く、たとえ日本国内の状況が落ち着いても海外が収束しなければ回復が期待できないのもマイナス材料です。

先が見通せない中、企業は新型コロナウイルスと共生しながら事業を継続する方法を模索していくことになるでしょう。

緊急事態宣言で企業はどう変わったか

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緊急事態宣言により、企業も人との接触を減らす努力が求められ、あらゆる業務をリモート対応に切り替える会社が増えました。採用選考もオンライン面接への切り替えが進み、現時点で対面による面接はほぼ皆無と言っていいほどです。直接会って話ができない代わりに、面接の回数や面接官を増やすなどして、応募者を見極めようとする企業が増えつつあります。

転職者の受け入れにも変化が見られ、入社時からリモートワークで受け入れる企業が出始めました。新型コロナ禍が新卒者の受け入れ時期と重なったこともあり、自律して行動できる中堅社員を求める企業が例年より増えているのも特徴です。

企業の採用活動への変化があったか

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採用活動の中止

新型コロナ禍により、採用活動の中止や延期を決断する企業が増えています。今後の業績の見通しが立たないことに加え、リモートワークの導入など勤務体系の変化への対応に追われていることもあり、現時点で新しい人材を受け入れるのは難しいと判断する企業が多いためです。

そもそも企業の採用は、経営計画に基づいて行われるものです。よって経営の先行きが見通せない現状では、採用計画を再検討する、採用をいったん止めて様子を見るといった対応になるのは仕方ないことと言えます。

影響を受けている職種

ほとんどの職種が新型コロナ禍の影響を受けていますが、なかでも人と対面する営業職や販売職の採用は中止・延期になる傾向が強まっています。ただし営業職でも、会社に頼らず自分の力で顧客を掴んでいる人については、会社側も経営にとってプラスの投資になると考えて採用を継続するケースが見られます。

反対に、影響の少ない職種がITエンジニアです。新型コロナの影響により、人力に替わってテクノロジーの力で経営効率を高めようとする企業は今後ますます増えると予想されます。よって技術を支えるエンジニアのニーズは、新型コロナ禍でも一定の高い水準を保っています。

影響を受けている業種

こちらもあらゆる業種に新型コロナ禍の影響が及んでいますが、特に対面でサービスを提供する対個人向けの業種は大きな煽りを受けていて、小売や飲食、旅行関連産業などで求人が大きく減っています。また、そういった企業をお客様としている業種もしかりです。

製造業も大きく打撃を受けています。個人消費が落ち込んで自動車や大型家電が売れず、グローバルのサプライチェーンも止まって部品の調達・供給ができないため、工場の稼働が止まっているメーカーも多い現状では、採用活動を再開するのはまだ先になりそうです。とはいえ、全てストップしているわけではなく、一部の求人に関しては継続的な採用を行っております。

採用が中止になっている求人の特徴や理由

採用が中止になっているのは、対面中心の事業運営をしている業種や、事業の先行きが見通せない企業の求人です。また、選考に関しても対面を強く希望されている企業は、一旦選考を止めております。

また、未経験者や若手ポテンシャル採用を大量に行っていた企業もストップしています。経営が安定しない時期に、教育・育成コストがかかる人材を受け入れる余裕がないためです。今のように不安定な情勢下では、即戦力として会社に貢献できる中堅やシニア層の採用が優先される傾向が強まっています。

積極的に採用している企業の特徴

オンラインで事業が完結する会社は新型コロナ禍でも業績を伸ばしていて、積極的な採用を続けています。例えばEC事業やWeb動画事業、休校を受けて需要が伸びている教育事業を手がける会社などが代表的です。またITやWeb系のベンチャーは、以前なら大手企業に流れていた優秀な人材を獲得するチャンスと見込んで、活発な採用活動を行なっています。

また前述の通り、自社のニーズに合った即戦力人材をピンポイントで採用している企業が多いこと、これからの経営とビジネスの仕組みを支えるITエンジニアの採用を積極的に行なっている会社が多いのも特徴です。

復旧したのちに伸びる可能性のある業界や職種は?

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オンラインで事業が完結する業界は新型コロナ禍でも需要を伸ばしており、収束後も引き続き成長していくと予測されます。またそういった企業をお客様としている業種も同様です。リモートワーク導入や外出自粛の影響でゲーム業界やテレワーク業界が伸びていますが、収束後も家で過ごすライフスタイルが定着すれば、さらに事業を拡大する可能性があります。テクノロジーを活用してWebサービスを展開する業界は全体的に伸びていくでしょう。

収束後に伸びる職種としては、非対面で企業の業績を支援できるインサイドセールスやマーケティング、エンジニア、コンサルタントなどが挙げられます。また、どんな状況でも企業のバックオフィス部門はなくならないので、人事や経理、法務など高い専門性を持った人材は、欠員補充を理由に引き続き継続したニーズがあると考えられます。

新型コロナウイルスの感染が収束すれば、これまで抑えられていた消費行動が爆発的に高まることも期待できます。落ち込みが激しかった旅行・宿泊などのインバウンド関連や小売、サービス業などでは、反動で採用が一気に加速し、求人職種が増えるかもしれません。

これから転職を考えるのであれば、目の前の売上や不況感に左右されるのではなく、“コロナ後”も見据えながら、少し長期的な目で企業の価値や魅力を調べて転職先を選ぶことが重要になるでしょう。

これからの時代どんな人材が求められるのか

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今までは出社して、顔を見ながら仕事をしていた状態からリモート勤務により同じチームのメンバーとすぐコミュニケーションが取れない状態に変化しており、日次、週次での業務報告を求められる機会が増えたのではないでしょうか。結果、自分のやった行動が数値として見られるようになってきておりますが、そのためには行動のゴールが必要になります。そのゴールから逆算して行動が出来る、そして成果を上げられるビジネスパーソンの市場価値が高まるでしょう。

会社に依存するのではなく、未経験の事や壁にぶつかる事に対して、自ら必要だと思われるスキルは学習し、自発的な行動を起こせることが重要となります。とはいえ、一人で完結する仕事ばかりではございませんので、距離が離れた人たちに自分から積極的に働きかけ、巻き込んでいく力も求められます。つまり、発信する力が問われるのです。

不安定な情勢が続く中、変化に対応できる人や想定外の事態にも動じない人は会社からも頼りにされるでしょう。先が見通せない時代だからこそ、最初から正解を求めるのではなく、自分で動きながら正解を探し出せる能力が必要です。 最初から上手くいく事の方が少ないので、ゴールをイメージして、そのギャップを埋めていく行動が解に近づいていきます。勿論、そんな強い方ばかりではございませんので、周囲への頼り方も同時に身に付けてください。

自分を律して主体的に行動し、セルフコントロールしながら成果を出せる人材の市場価値は、今後ますます高まるのは間違いありません。

まとめ

新型コロナウイルスは多くの企業に影響を与えています。ただ、すべての業界・職種がマイナスの影響を受けているわけではなく、なかにはこの状況を追い風として業績を伸ばしている企業や、収束後に大きな成長が見込める企業もあります。先行きが見通せない状況だからこそ、転職活動をするなら冷静な目で市場や企業の動向を見極めていく必要がありそうです。

  • まとめ
    1. ◆新型コロナの企業への影響は?
      ・不要不急の外出自粛や休業要請により、企業の業務全体が縮小したり、従業員の一時解雇に踏み切る事業者が増加したりしている。
      ・製造業、小売業、サービス業は打撃が大きく、デリバリーサービスやリモートワーク関連のサービスは成長産業となっている。
    2. ◆リーマンショックと新型コロナ禍の違いは?
      ・2008年に発生したリーマンショックは、米国の大手投資銀行が経営破綻したことに端を発した世界的な金融・経済危機。
      ・まだワクチンがないウイルスが世界中に蔓延し、多数の死者が出たことによる経済危機。
      ・リーマンショックはすべての業界で求人が激減しましたが、新型コロナ禍ではダメージの少ない業界では活発な採用が続いている点も大きく異なる。
    3. ◆緊急事態宣言で企業はどう変わったか
      ・あらゆる業務をリモート対応に切り替える会社が増えました。採用も対面による面接はほぼ皆無。
      ・入社時からリモートワークで受け入れる企業もある。
    4. ◆企業の採用活動への変化があったか
      ・採用活動の中止や延期を決断する企業が増えている。6月から募集再開を検討している企業も多い。
      ・営業職や販売職の採用は中止・延期になる傾向が強まっている。影響の少ない職種がITエンジニア。
      ・小売や飲食、旅行関連産業、製造業が大きく打撃を受けており求人が減少している。
      ・未経験や若手ポテンシャルの採用が中止になっている。
      ・ITやWeb業界、教育事業など業績を伸ばしていて積極採用をしている。
    5. ◆復旧したのちに伸びる可能性のある業界や職種は?
      ・オンラインで事業が完結する業界は今後も成長していくと予測。
      ・インサイドセールスやマーケティング、エンジニア、コンサルタントが職種としては伸びる予測。
      ・消費行動が爆発的に高まることも期待されるため、旅行、小売り、サービス業も求人が増える可能性がある。
    6. ◆これからの時代どんな人材が求められるのか
      ・ゴールから逆算して行動ができる、成果が上げられるビジネスパーソンの市場価値が高まる。
      ・会社に依存せず、自ら必要なスキルを学習し、自発的に行動できることが重要。
      ・巻き込んでいく力、発信する力が問われていく。
参照:厚生労働省 新型コロナウイルス感染症について

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