転職で感じる不安とは？転職活動を始める際や内定後に感じる不安と対処法を解説

最終更新 : 2023.6.30

転職活動をするときは、様々な不安を感じることがあるでしょう。「良い仕事がみつかるだろうか」「面接で上手く受け答えできるだろうか」など、考え始めると頭から離れなくなってしまうかもしれません。漠然と不安を感じたら「どのようなことに不安を感じているのか」といった不安の正体を明確にして、対処法をとることで解消を期待できます。

本記事では、転職活動における不安と具体的な対処法を解説します。不安を乗り越えて転職するメリットも紹介するので「転職を考えているけれど不安」と感じている人はぜひ参考にしてください。

この記事の監修者

今田 千穂子エキスパートキャリアアドバイザー

【保有資格】国家資格キャリアコンサルタント、米国CCE,Inc.認定GCDF-Japan キャリアカウンセラー
type転職エージェントで企業担当を2年経験後、キャリアアドバイザーへ。IT領域専任のアドバイザーとして蓄積された転職マーケットの知見・ノウハウをもとに、目の前の転職だけでなく、長期視点で将来的なキャリアを築けるような提案や関係づくりに力を入れている。 監修者プロフィールを詳しく見る >>

1. 転職で感じる不安とは
2. 転職活動を始める際に感じやすい不安
3. 転職活動を始める際の不安への対処法
4. 転職活動中に感じやすい不安
5. 転職活動中の不安への対処法
6. 転職活動で内定をもらった後に感じやすい不安
7. 転職活動で内定をもらった後の不安への対処法
8. 不安を乗り越えて転職するメリット
9. 転職が不安になる原因を見極めよう

転職の際に生じやすい不安は、次の3つのタイミングでそれぞれ内容と対処法が異なります。

それぞれのタイミングで感じやすい不安とその対処法を解説します。

「転職したい」と考え始めた次の瞬間「でもやっぱり……」と葛藤する。そんな感情の動きを経験した方は多いのでは？ 転職活動を始める際に感じやすい不安を詳しく見ていきましょう。

転職先は見つかるのか

転職活動を始める前は「良い転職先が見つかるかどうか」といった漠然として不安があるものです。このような不安を感じる原因として「転職の軸」が定まっていないことがあげられます。

転職活動が進んで選考が始まっていくと、自分が転職で何を実現したいのかが明確になっていき、この不安は薄まっていきやすいです。

キャリアやスキルは評価に値するのか

自分の持っているキャリアやスキルを、選考で評価してもらえるかわからないことから不安を感じるケースもあります。自分では強みに思っていても、企業からしたらそこまで魅力に感じないのでは？と不安になってしまう方は、意外に多いです。

仕事と転職活動を両立できるか

転職活動には、応募先の選定から書類作成、日程調整、面談など様々な手順があり、時間がかかります。就業中の場合、仕事と転職活動を並行して進めなければなりません。現職が忙しい方ほど「両立できるのか？」と不安になることがあります。

転職をしても上手くいかないのではないか

「パワハラやセクハラ被害に遭った」「人間関係がうまくいかなかった」「仕事で大きな失敗をした」など過去に傷付いた経験は「転職でそれが解消されるのか」という具体的な不安を生み出します。それがトラウマとなって、転職に踏み出せない場合もあります。

このような不安を軽減したり解消したりするためには、次のような対処法が有効です。

それぞれ詳しく解説します。

自己分析で「転職の軸」を明確にする

転職の不安は、環境の変化や未知の領域への漠然とした不安であることが多いです。この場合「転職の軸」を明確にすると答えが見えてくることもあるでしょう。

転職の軸を明確にする方法として、自己分析を行ってみるのがおすすめです。転職を考えた理由を思い出し、そこから「なぜ？」を繰り返していくことで、転職で実現したいことや、大切にしている価値観が見つかるかもしれません。

漠然とした不安にも、必ず原因があります。原因が分かれば、適切な対処法を実戦でき、転職活動が円滑に進むでしょう。

自分の市場価値を知る

「キャリアやスキルは評価に値するのか」といった不安は、準備不足から起きることもあります。こうした不安は、自分の市場価値を知ることで、これまでのキャリアや培ってきたスキルを把握し、不安を払拭できる可能性があります。

転職市場における自分の市場価値は？測り方と市場価値を高める方法

転職スケジュールを立てておく

「仕事をしながら転職先を見つけられるだろうか」と不安な場合は、転職スケジュールを事前に立てておくことで、仕事と両立しながら転職活動を遂行できるでしょう。

最初に転職したい時期を決めておくことで、逆算してスケジュールを立てられます。スケジュールの中で仕事の繁忙期などがあれば、その間は活動をセーブするなどスケジュールに組み込んでおけば、イメージがしやすいので不安も軽減できます。

転職活動のスケジュールと流れ｜事前準備や面接対策のポイントも解説

現職を続けるという選択肢を残しておく

「転職先が見つからない場合は現在の職場に残る」という選択肢を残しておくのも一つです。「良い転職先が見つからなかったらどうしよう」という不安は、必ず転職しなければならないという焦りが加わってさらに強くなります。

そのため「良い転職先が見つからなければ今の仕事を続ければよい」と構えておくことで、精神的に余裕を持って転職活動に臨むことができます。

転職エージェントを活用する

もし上記で説明した対処法だけでは不安な場合は、転職エージェントを活用すると良いでしょう。転職エージェントを活用すれば、企業のホームページや求人サイトを閲覧して転職先を探さなくても、希望に合った転職先を紹介してもらえます。

転職エージェントではキャリアアドバイザーが面談で希望を整理し、適性を見極めた上であなたに合った仕事を紹介してくれます。就業しながらの転職活動が不安な場合、転職エージェントの活用はとてもおすすめです。

自分一人で自己分析や希望の整理、適職探しをするよりも効率良く進められるため、手間と時間が省けます。

type転職エージェントでは「転職活動の進め方がわからない」「自分に合う求人の見つけ方がわからない」といった悩みを解決します。求人紹介からご内定の支援まで全てのサービスが無料です。キャリアアドバイザーが応募書類の作成や面接対策についてアドバイスをくれるため、就業中でもスムーズに転職活動を進められます。ぜひ活用してください。

転職エージェントを利用するメリット！デメリットも知って徹底検討

次に、転職活動中に感じやすい3つの不安を紹介します。

応募したい求人先が見つかるのか

転職活動中、自分が納得できる条件の求人がなかなか見つからないと不安を感じることもあるでしょう。今の職場よりも良い条件の転職先を見つけたいと思っていても、そもそも応募したい求人が見つからなければ、その先に進めません。

求人数も多く、自分が希望する条件が叶う求人を見つけ出すのだけでも一苦労です。そこからさらに、応募する求人を選別するとなると、多くの時間を費やす必要があります。

すでに退職の意思を伝えていて退職日が決まっている場合や、退職後に転職活動をしている場合には、焦りが加わって余計に不安が強くなることもあります。

書類選考に通るのか

応募したい求人が見つかっても、書類選考に通るのかどうか、不安になることもあるでしょう。書類選考は応募の第一関門であり、書類選考を通過しなければ面接の機会が得られません。

「応募書類はこれでよいのだろうか」「自分の強みやスキルが伝わるようにきちんと書けているだろうか」といった不安は転職活動中に多くの人が感じています。

面接で落とされないか

書類選考を通過したら、次は面接です。面接を受ける前には「面接で上手く対応できるだろうか」「厳しい質問でやり込められたらどうしよう」といった不安を感じるケースがあるでしょう。

特に緊張しやすい人や想定外のことに焦りやすい人は、面接への不安が強くなる傾向があります。

転職活動中に感じる不安を解消するためには、次のような対処法があります。

希望する条件の優先順位を考える

「応募したい求人が見つかるのか」といった不安があれば、希望条件の優先順位を考えてみてください。希望条件に優先順位をつけると、自分が絶対に譲れない条件が何かを把握できます。

「絶対に譲れない条件さえ満たしているなら、それ以外のことは譲歩できる」と考えれば選択肢が広がるため、様々な求人が視野に入り、応募先が見つかりやすくなるかもしれません。それでも応募したい求人が見つからない場合は、一度転職エージェントに相談してみるのもおすすめです。経歴や希望条件をもとに最適な求人を紹介してくれます。

また、求人サイトや企業ホームページ上には掲載されていない非公開求人も保有しているので、自分で探しただけでは見つからなかった求人に出会えるかもしれません。

応募書類の見直しをする

応募書類を作成したら、入念に見直しましょう。「採用担当者に伝えるべき内容がシンプルにまとまっているか」「誤字脱字がないかどうか」などを確認します。また、志望動機は応募先にマッチした内容になっているかも重要です。

「書類選考を通過できるだろうか」といった不安は、書類を丁寧に作成して入念に見直すなどできる限りの準備をすることで「自分にできることはやった」という考えに切り替わります。

それでも不安な場合は、応募書類を第三者にチェックしてもらいフィードバックをもらうと、より自信に繋がるかもしれません。転職エージェントに積極的にチェックをお願いしてみましょう。

転職エージェントの書類添削・面接対策

面接対策をする

「面接に合格できるだろうか」といった不安は、実戦を意識した面接対策をすることで軽減されるでしょう。面接は一発勝負なため、事前に受け答えをしっかりと練習しておくことで、本番の緊張を軽減できます。

面接対策は、転職エージェントを活用するのがおすすめです。転職エージェントでは面接対策として模擬面接や想定問答の練習などをしてくれます。

type転職エージェントは、25年以上の豊富な実績と34万人以上もの転職サポートをしてきたプロのノウハウをもとに合格率を上げる面接対策をしています。選考状況によっては、日頃から企業と連携をとっているリクルーティングアドバイザーが模擬面接対策をしてくれます。企業の採用担当者目線の面接対策が受けられるので、不安を感じる方はぜひ検討してみましょう。

面接対策の練習方法・ポイントまとめ

内定をもらっても、いざ入社を目の前にすると不安に感じることがあります。内定後に感じやすい不安は次の通りです。

転職先で人間関係がうまくいくか

入社前には「転職先での人間関係がうまくいくだろうか」と不安を感じることがあります。

面接の中で採用担当者に社内の雰囲気を質問しても、実際に働く職場のメンバーや雰囲気は伝わりにくいものです。そのため「どのような人たちと働くのか」「既存社員と上手くやっていけるのだろうか」といった心配が浮かぶこともあります。

仕事についていけるか

「転職先で仕事についていけるのだろうか」という不安を感じる人もいるはずです。仕事内容は求人票に記載されていたり面接で説明を受けていたりしても、実際にやってみなければわからない部分があります。

特に異業種や異職種への転職の場合、実際の仕事のイメージがつきにくく、「1からしっかり覚えられるか心配」「これまで培った経験やスキルを活かして働けるだろうか」と不安をより強く感じる人もいるでしょう。

収入面で満足できるか

「前職よりも収入が下がらないだろうか」「昇進や昇給ができるだろうか」といった不安を持つこともあります。

特に、前職を収入面の問題で退職している場合や、前職で適切な評価を受けられずに昇進できなかった経験がある場合は「収入が減ったらどうしよう」「また同じようなことにならないだろうか」と不安が大きくなるかもしれません。

内定後に感じる不安への対処法を解説します。

転職先の社員とコミュニケーションをとる

転職先の人間関係が不安な場合は、実際に働いている社員と話してみるのも一つの方法です。内定後の条件面談や職場訪問などで積極的にコミュニケーションをとってみましょう。

例えば面接で充分な質問ができなかった場合でも、内定後の条件面談なら聞きやすくなるでしょう。社風や自分の配属現場の雰囲気などについて教えてもらえれば、イメージがしやすくなり心の準備ができます。

また、職場訪問の機会を設けてもらうことで、実際に一緒に働くことになる人に挨拶をしたり、職場の雰囲気を確認できます。

内定先の業界の情報収集をおこなう

「転職先で仕事についていけるか」といった不安に対しては、転職業界の情報を収集する、業務に関連する知識を学んでおくことで対策できます。

情報収集の方法としては、インターネットで検索する、業界団体のWebサイト・資料を確認する、本や新聞で調べるといった方法があります。あとは、内定を貰った後の条件面談などで、入社までにつけておくと良いスキルや知識などを確認しておくと、準備ができるので不安の解消に繋がるでしょう。

条件面談で給与についてしっかりと把握しておく

「収入面で満足できるか」不安な場合は、内定後の条件面談で給与システムなどについて、気になる点を徹底的に質問してみましょう。昇給・昇進条件や、ボーナス、インセンティブなど事前に求人票で確認しておくことで、漏れがなく質問ができます。

条件面談は、入社後の給与などの認識を一致させる機会なので、不安な点があればここで解消させておくことが大切です。

関連記事：転職エージェントの年収交渉

希望する仕事に就ける

自分のやりたい仕事に就けることが転職の最大のメリットと言えるでしょう。やりたい仕事だけでなく、希望の条件や理想の働き方を満たした転職先に決まれば、業務内容や教育体制によってはスキルアップも見込めます。

自分のやりたい仕事や希望していた企業に転職できた場合、日々の業務に取り組む際にもやりがいを感じやすいでしょう。やりがいのある仕事ならモチベーションもアップします。

職場環境を変えられる

前職でハラスメントや合わない上司や同僚がいて仕事がやりにくかったという経験がある場合、転職でリセットできます。職場環境を変えることで、同じ状況に陥らないよう反省を活かしながら、新しい人間関係が作れるのはメリットと言えるでしょう。

また、新しい交流が増えることが自分の成長にもつながります。新しい環境での仕事の取り組み方や考え方を知ることで、知見や視野も広がり、人脈も増えるでしょう。

労働環境が改善される可能性がある

残業や休日出勤の少ない会社に転職できれば、自分の自由な時間が増えます。これまで時間外労働や休日出勤などを余儀なくされていた場合は、働く環境が整った企業に転職することで働き過ぎの状態を改善できるでしょう。

フレックスタイムや時差通勤ができたり、在宅ワークが認められていれば、自分のライフスタイルに合わせた働き方が可能になり、ワークライフバランスが整いやすくなります。

転職活動では、やりたい仕事が見つかるかどうか、内定をもらえるかどうかなど様々な不安を感じることがあります。晴れて内定をもらっても、新しい職場でうまくやっていけるかどうか、新しい仕事はきちんとこなせるだろうかという懸念も生じがちです。

漠然とした不安は、放っておくとストレスになり、転職活動に影響を及ぼす可能性があります。不安の原因を突き止め、対処法を実践しましょう。一人では難しかったり不安な気持ちが払拭できない場合は、転職エージェントに相談するのがおすすめです。転職活動のフェーズごとに必要なサポートをしてもらうことで自信に繋がり、不安が軽減されるかもしれません。