新型コロナで変化する転職活動のポイント

掲載日 : 2020.05.01最終更新日 :2020.05.01

新型コロナで変化する転職活動のポイント

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、全国を対象に緊急事態宣言が出されました。国民に外出や移動の自粛を要請するという異例の対策が取られる中、転職活動や転職市場にもその影響は及んでいます。「このタイミングで転職活動をすべきなのか」と迷っている人も多いでしょう。

そこで緊急事態宣言後の転職状況の変化を解説するとともに、今の時期に転職活動をする人たちが知っておきたいポイントや転職活動をするメリット・デメリットについてお伝えします。

この記事の監修者
監修者の檀上 悠一

檀上 悠一キャリアアドバイザー部 部長

営業職の転職支援を中心にキャリアアドバイザーとして従事。現在は営業職や販売・サービス職の転職支援を行うキャリアアドバイザー部の部長。第二新卒向けの面接対策や、女性の転職支援にも強い。

新型コロナで変化する転職市場

新型コロナで変化する転職活動のポイント-type転職エージェント

新型コロナウイルスの感染が広がるとともに、転職市場にもさまざまな変化が現れています。現時点での主な変化を以下にまとめました。

有効求人倍率が下がっている

人手不足や株高を背景に、しばらく堅調に推移していた雇用情勢に変化の兆しが見え始めています。厚生労働省の最新の発表によると、2020年3月の有効求人倍率は1.39倍で、前月から0.06ポイント下がりました。1.4倍を下回ったのは3年半ぶりです。また、同月の正社員有効求人倍率は1.03倍で、こちらも前月を0.02ポイント下回りました。

有効求人倍率の推移

画像出典:一般職業紹介状況(令和2年3月分及び令和元年度分)について

すでに緊急事態宣言が出される前の2月頃から、中国で新型コロナウイルスが感染拡大した影響で、観光業や製造業など一部の産業で雇用を調整する動きが見られました。感染が日本国内や欧米にも広がった3月は、さらに多くの業界・業種で有効求人倍率に影響が出始めたものと考えられます。

求人数も減少傾向

新規の求人数も減少しています。同じく厚生労働省の発表によると、3月に企業から全国のハローワークに提出された新規求人数は、前年同月と比べて12.1%減少しました。産業別では、製造業が22.8%減、宿泊業・飲食サービス業が19.9%減、サービス業が18.1%減、生活関連サービス業・娯楽業が16.6%減、卸売業・小売業が15%減となっています。

転職エージェントに寄せられる求人数も、やはり減少傾向にあります。新型コロナウイルスが自社の業績見通しに与える影響や政府の経済活動に対する要請にどう対応すべきかを検討するため、採用活動の一時休止や採用要件の見直しを行っている企業が多く、新規の求人が止まっているためです。新型コロナウイルスの影響が著しい業界や職種では、いち早く採用中止の判断を下した企業も見られます。

また第二新卒や未経験者など、ポテンシャルを重視する中途採用を見合わせる企業が増えています。先行きが不透明な中、育成コストのかかる若手より、即戦力の採用を優先する傾向が強まっているためです。

一方で、他社が採用を見合わせる今こそ人材獲得の好機と捉え、逆に採用活動を活発化させている企業もあります。オンラインでビジネスが完結するIT業界やWeb業界などはこの状況下でも業績を伸ばしていて、やはり積極的な採用を行っています。

新型コロナウイルスでビジネスが停滞する企業と、この危機をビジネスチャンスと捉えて事業を拡大する企業との間で、今後は採用活動にも大きな差が出てくると考えられます。こうした企業ごとの採用ニーズの違いを見極めることが、今後の転職活動を成功させるカギとなりそうです。

面接方法に変化あり

「人との接触を8割減らす」という政府からの提言を受けて、企業の採用活動における面接も非対面のオンラインで行う企業が増えています。とはいえ企業側もまだオンライン面接に不慣れなケースが多く、手探りで進めているのが現状です。使用するツールも企業によってさまざまなので、転職を考えている人は自宅のWeb環境を整えて、企業の要望や指示に応えられるように準備しておく必要があるでしょう。

以上が新型コロナウイルスによる主な変化です。ただし状況は日々めまぐるしく変わっており、感染状況の推移や政府・自治体が今後打ち出す追加要請によっては、企業の採用動向にさらなる変化が生じる可能性もあります。

転職活動においても最新の採用状況を知ることがこれまで以上に重要となりますので、こんな時こそ転職エージェントに相談することをお勧めします。企業の求人について常にリアルタイムで情報を把握していますので、ご希望の職種や業界の最新動向についてお伝えした上で、その時々の状況に応じた転職活動の進め方をアドバイスできるからです。

新型コロナで変化する転職者の傾向

新型コロナで変化する転職活動のポイント-type転職エージェント

新型コロナウイルスによる影響が大きい業界や職種を中心に、転職希望者が増えています。なかでも緊急事態宣言によって休業を余儀なくされた小売業や自宅待機が長引いている航空業界など販売・サービス系の仕事に従事する人たちが、今後の就業に不安を覚えて転職を考え始めるケースが目立ちます。

国内外の拠点における生産休止や輸出入の縮小が続く製造業でも、自社へのダメージが現場で働く人たちにも実感として広がり始め、転職エージェントへの相談が増加傾向にあります。IT業界でもプロジェクトの中止や事業の撤退などに踏み切る企業が現れ、自宅待機になったエンジニアや所属部門が廃止・縮小されることになったマーケッター・クリエイターなどの間で転職希望者が増加中です。

また、リモートワークや在宅勤務が転職を検討するきっかけになるケースも増えています。時間に余裕が生まれたことで、自身のキャリアや生き方について改めて考えた結果、今の仕事や働き方を変えたいと考える人が増えているためです。

新型コロナウイルスの影響で転職活動を始めた人たちに共通するのは、転職先に安定性を求める傾向が強いことです。突然の環境変化によって休業や自宅待機を強いられた人も多いことから、「長く働ける企業に転職したい」というニーズが高まっています。また「会社に依存せず、どこでも仕事を得られるだけのスキルを身に付けたい」といったスキルアップに関する相談も増えています。いずれのケースも、安定した働き方を求める心理の現れといえるでしょう。

新型コロナ禍で転職活動をするメリット・デメリット

新型コロナで変化する転職活動のポイント-type転職エージェント

メリット

現職が休業や在宅勤務になった人が多いため、企業分析や面接対策に十分な時間が取れることは大きなメリットです。オンライン面接のみで採用選考が完結する企業も増えているため、企業に出向くための移動時間がなくなり、面接のスケジュールが調整しやすくなったのもメリットです。通常の場合、現職の仕事が忙しいとどうしても転職活動にかける時間は制限されます。準備や対策にじっくり時間をかけて臨みたいと考える人にとっては、現在の状況はむしろチャンスといえます。

オンライン面接のみで採用選考が完結する企業も増えているため、企業に出向くための移動時間がなくなり、面接のスケジュールが調整しやすくなったのもメリットです。

デメリット

新型コロナウイルスをめぐる状況の変化により、企業の採用活動がダイレクトに影響を受けてしまうのがデメリットです。なかには突然採用を見合わせたり、予期せぬ形で選考を中止したりする企業が出てくることも考えられます。外的環境の変化に企業が対応せざるを得ない時期だからこそ、通常時よりも企業ごとの採用動向を細かく注視することが求められます。

また先ほど説明した通り、第二新卒や未経験者を対象とした求人が減っています。若い世代や現職とは違う業界・職種に転職したいと考える人にとっては、厳しい状況が続くかもしれません。

全体の求人数が減少しているため、数少ない求人に応募が集中しやすい傾向も強まっています。一つの採用枠をめぐる競争が激しくなっているため、面接対策などをよりしっかりと行い、採用の可能性を高める努力が必要となります。

新型コロナ禍の転職活動に関するよくある質問

対面面接でマスクをしてよいか?

現在は面接時にマスク着用を義務づける企業がほとんどです。事前に指示がなかった場合も、現在の感染状況を踏まえればマスク着用が望ましいでしょう。念のため、面接が始まる際に「感染予防のためにマスクを着用させてください」と一言断っておくと、さらに丁寧な印象を与えられます。

オンライン面接のポイントは?

面接で見られるポイントや評価の基準は対面でも非対面でも変わりませんので、基本的にはオンライン面接も通常の面接と同じように受ければ問題ありません。対面の場合と同じように面接対策や準備をして臨めば大丈夫です。服装も対面で受ける場合と同じで構いません。

ただし通信速度の問題などで声が聞き取りにくい状況が発生することもあるので、いつもより少し大きめの声ではっきりと話すことを心がけるとよいでしょう。

今後の求人の見通しは?

緊急事態宣言を受け、この先の見通しが立たないために一旦採用を中止している企業が多いです。緊急事態宣言が解除された後、ITやWeb業界などは比較的早く採用ニーズが戻ると予想しております。

転職エージェントとの面談は対面でするの?

type転職エージェントではお電話でのご面談をお願いしております。応募書類の添削や面接対策等の転職支援も行っております。

まとめ

新型コロナウイルスが転職活動に与える影響は、決してネガティブなものばかりではありません。企業や業界によってはむしろ採用活動を積極化させるところもあり、自分のスキルや志向とマッチすれば、良い転職先に出会える可能性も十分あります。そのためには、転職市場や企業の採用活動について最新の動向を把握することが欠かせません。転職活動を円滑に進めるためにも、これらの情報を豊富に持つ転職エージェントを上手に活用しましょう。

  • まとめ
    1. ◆新型コロナの影響で変化する転職市場
      ・2020年3月の有効求人倍率は1.39倍で、1.4倍を下回ったのは3年半ぶり。
      ・ハローワークに提出された新規求人数は、前年同月と比べて12.1%減少。
      ・第二新卒や未経験などポテンシャルを重視する中途採用を見合わせる企業が増えている。
      ・一方で、IT・Web業界など業績を伸ばし積極的な採用を行っている企業もある。
      ・面接方法に変化があり、オンライン面接に変更している企業も多い。
    2. ◆転職者の傾向も変化
      ・休業や自宅待機などの影響により、今後の就業に不安を覚えて転職を考えるケースが目立つ。
      ・リモートワークや在宅勤務など、時間に余裕が生まれたことで、転職を考えるケースもある。
      ・「長く働ける企業に転職したい」というニーズが高まっている。
    3. ◆新型コロナの状況下で活動するメリット
      ・企業分析や面接対策に十分な時間が取れることは大きなメリット。
      ・オンライン面接により、移動時間がなくなり面接のスケジュールが調整しやすい。
    4. ◆新型コロナの状況下で活動するデメリット
      ・突然採用を見合わせる、予期せぬ選考が中止になるなど、採用活動への影響がある。
      ・ポジションや業界によっては求人数が減っている。数少ない求人に応募が集中する傾向にある。
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