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掲載日 : 2021.05.18最終更新日 :2021.05.18
最近は「キャリアデザイン」という言葉をよく聞くようになりました。その名の通り、キャリア設計を意味する用語ですが、「キャリアプランとはどう違うの?」「なぜキャリアデザインが必要なの?」といった疑問を持つ人も多いようです。そこで本記事では、キャリアデザインの定義や必要性、具体的な設計方法や気をつけるべきポイントまで、詳しく解説します。
堀 琴絵キャリアアドバイザー部 課長
接客がしたいという思いから、新卒でアパレル業界に入社。販売職に5年半従事した。ビジネススーツ・礼服などの販売を経験し「お客様にとって大事な場面で活躍する衣服の販売」という仕事にやりがいを感じていたため、より介在価値が大きく、ヒアリング力・提案力が求められる仕事に挑戦したいと思いtype転職エージェントのキャリアアドバイザーへの転職を決意。「キャリアデザイン(Career Design)」とは、仕事だけでなく、プライベートも含めた人生全体を設計することを意味します。例えば、結婚や出産、子育て、住宅の購入といった将来のライフイベントを踏まえてキャリアを考えます。
キャリアデザインは、人生の目標を明確化し、それを実現するための具体的な方法を考えることによって設計されます。目標が明確になればモチベーションアップにつながり、与えられた仕事をこなすだけではなく、目指すゴールの達成や実現に向けて能動的に取り組めるようになるので、パフォーマンスの向上も期待できます。
キャリアデザインと似た言葉に、キャリアプランやキャリアパスがありますが、それぞれの意味は異なります。いずれも自分のキャリアを考える上で大事なキーワードなので、違いを理解しておきましょう。
「キャリアプラン(Career Plan)」を直訳すると、「職歴の計画」となります。つまり、「これからの人生でどのような仕事をしていきたいか」をプランニングすることを意味します。キャリアデザインがプライベートも含めて考えるのに対し、キャリアプランは仕事にフォーカスするのが大きな違いです。今後やりたい仕事や理想の働き方を目標として設定し、それを達成するために何をするかを計画します。
英語で「キャリア(Career)」は「経歴・職歴」、「パス(Path)」は「道」です。つまりキャリアパスとは、目標とする職務や職位に辿り着くまでの道筋を意味します。キャリアデザインやキャリアプランでは転職や独立なども含めた職歴をプランニングしますが、キャリアパスは一つの企業内での出世や昇進のルートを示すものであり、主に企業が社員に提示します。
近年はキャリアデザインの必要性が高まっています。その背景には、終身雇用や年功序列などの人事システムが機能しなくなった現状があります。誰もが同じような道筋を辿ってキャリアを築いた時代は終わり、個人の価値観や働き方が多様化した今、一人一人がみずからキャリアを描くことが求められています。
キャリアデザインは転職活動でも役立ちます。企業の中途採用が一般化し、人材の流動性が高まっていることから、個人が目指すキャリアを実現するために職種や職場を変えることは当たり前になりつつあります。キャリアデザインを設計し、自分の目標や将来なりたい像を明確にすれば、企業の採用面接でも転職理由や志望動機、入社後にやりたいことについて、一貫性のある回答ができます。
企業の採用面接では、必ず将来のキャリアについて質問されます。自社が用意できるキャリアパスと、本人が描いているキャリアパスがマッチしているかを確認するためです。事前にしっかりとキャリアデザインを描くことで、入社後のミスマッチを防ぐことにもつながります。
キャリアデザインを設計するには、「Can(できること)」「Will(したいこと)」「Must(やらなければならないこと)」の3つを明らかにする作業が必要となります。それぞれの作業でやるべきことは次の通りです。
まずは「今の自分に何ができるのか」を知ることが大切です。これまでにどんな仕事を経験し、どのような成果を上げて、どんなスキルが身についたのかを振り返り、キャリアの棚卸しをしましょう。
振り返りをする際は、経験、実績、仕事で関わった人、工夫したこと、経験を通じて身についたことなどを、紙に書き出していきます。成功体験や失敗体験、やりがいを感じたことや嫌だったことなども合わせて書き出すと、自分の強みや弱みを整理できます。それぞれの項目を書き込める表を作って書き込んでいくと、情報をまとめやすくなるのでお勧めです。
キャリアのゴールとなる「将来なりたい像」を明確にします。「裁量をもって働く」「管理職になる」「フリーランスとして仕事をする」「育児と仕事を両立させる」「世界で活躍する人材になる」など、働き方や役職、仕事内容などについて自分の理想の姿を考えてください。
同時に「なぜそうなりたいのか」という理由も考えるといいでしょう。自分が望むキャリアと描いたゴールの間にズレがないかを確認するためです。
例えば将来なりたい像を「課長になる」と設定したのに、理由が「年収が上がるから」だったら、今の会社で課長を目指さなくても、より年収水準の高い業界や会社に転職すればゴールを達成できてしまいます。よってこの場合、ゴール設定を「年収1000万円稼ぐ」などとした方が、本当に自分がなりたい像にマッチする可能性があります。
さらに、ゴールを達成するために必要な能力や経験、役割なども考えます。「年収1000万円稼ぐ」をゴールにするなら、どのようなスキルを身につけ、どんな実績を積み、どのポジションに就けばそれが実現できるのかを具体化しましょう。これは次のステップ3に進むために欠かせない作業となります。
「Can=今できること」と「Will=将来なりたい像」のギャップを埋めるために、何をすべきかを明確にします。将来なりたい像を実現するには、現状で足りていないスキルや経験を身につけることが必要です。最終ゴールから逆算して、「何歳までに何をするか」を考え、年齢ごとの目標を設定してください。
例えば、「35歳で管理職になる」というゴールを設定し、そのために必要なスキルとして「マネジメントの経験・実績、業界の知見」を挙げたとします。現在の自分は25歳でマネジメント経験がない場合、ゴールから逆算して、「28歳までに個人の実績を上げる」「30歳で後輩育成もできるリーダー的存在になる」といった段階ごとの目標を設定します。
最終ゴールを達成するまでのキャリアステップが描けたら、最初のステップに向けて、ギャップを埋めるための具体的な行動を書き出します。28歳までに個人の実績を上げるための行動なら、「今より1日あたり5件多くアポをとる」「PDCAを回して業務効率を上げる」などの行動が考えられるでしょう。明日から実際に始められるように、行動はできるだけ具体化するのがポイントです。
Can(できること)を知るために、自分の強みや弱み、身についたスキルなどを整理する際は、ポータブルスキルを意識するといいでしょう。
ポータブルスキルとは、業種や職種が変わっても使える汎用的なスキルのこと。エクセルで集計・分析ができる、経理の知識があるといった業務遂行能力、コミュニケーション力や調整力などのヒューマンスキルが代表的です。
人材の市場価値を決めるベースとなる要素のため、キャリアチェンジや転職を考えるなら、ポータブルスキルを身につけることが大事です。キャリアの棚卸しをする際は、「今の自分はどんなポータブルスキルを持っているか」を意識しながら紙に書き出すと、現在の自分に足りないスキルを把握しやすくなります。
キャリアデザインは定期的に見直すことが大事です。仕事や環境が変われば自分の考えや気持ちも変化しますし、家庭の事情などで思い描いていたキャリアステップを歩むのが難しくなることもあるからです。
一度描いたキャリアデザインにこだわりすぎると、目の前のチャンスを見逃してしまうリスクがあります。「自分が次にやるべきことはこれ」と決めつけてしまうと、変化後の状況に合った仕事や役割を得る機会があっても、気づかずに終わってしまう可能性があるのです。
長い人生に変化はつきものと考え、何か変化があればキャリアデザインを見直す習慣をつけるなど、柔軟性を持って自分のキャリアと向き合うことが必要です。
自分一人で考えたキャリアデザインが最適なものとは限りません。自分のことだからこそ先入観や思い込みがあったり、他人から見た強みや弱みに気づかないこともあります。キャリアデザインを設計したら、信頼できる友人や上司に見せて、本当に自分に合っているかを客観的に判断してもらうといいでしょう。
身近な人に相談しにくい場合は、キャリアのプロである転職エージェントに相談するのもお勧めです。キャリアアドバイザーがカウンセリングを行い、これまでの経験や実績などを一緒に振り返りながら、現状と将来なりたい像を明確にし、ゴールに向けてやるべきことをアドバイスします。キャリアデザインについてわからないことや不安なことがあれば、ぜひ一度type転職エージェントにご相談ください。
キャリアデザインは、将来の目標を達成するために欠かせないものです。現状とゴールのギャップを知り、やるべきことが明確になれば、日々の仕事に対するモチベーションもアップして、成果を高めることにもつながります。仕事もプライベートも自分らしく人生を歩むために、皆さんもぜひキャリアデザインを描いてみましょう。
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