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最終更新日 : 2023.1.18
書類選考から面接に進む段階では、採用担当者と様々なメールのやりとりが発生します。面接の日程調整や内定の承諾・辞退など、非常に重要な内容を文面で伝え合うため、相手にわかりやすく、かつ悪い印象を与えないようなメールを書くことが必要です。そこで、面接段階のメールで心がけるべき基本マナーから返信のタイミング、件名のつけ方や具体的な文面の書き方まで、徹底解説します。
藤岡 広慧キャリアアドバイザー部 部長
約10年に渡り、営業職やITエンジニア職の転職支援を行う。現在はITエンジニアの転職支援を中心に行うキャリアアドバイザー部の部長。応募書類の添削や面接対策アドバイスにも強い。まず大前提として、「企業から受け取ったメールには、遅くても24時間以内には返信する」が基本マナーです。転職活動でやりとりするのもビジネスメールの一環なので、仕事上のメールと同様、「相手を待たせず、なるべく早く返信する」を心がけてください。
また、メールを送信する前に必ず文面を確認して、敬語の間違いや誤字・脱字がないかを確認するのも基本中の基本です。特に、話し言葉と書き言葉の違いには注意しましょう。例えば、「御社」は口頭で使う言葉で、メールなど文面で使う際は「貴社」が正しい使い方です。
メールは「件名」と「宛先・本文・署名」で構成されます。それぞれの書き方については、以下のマナーを守るようにしましょう。
自分からメールを送る場合の件名は、「何の用件か」がひと目でわかることが大事です。「面接の日程調整について」「面接の日程変更のお願い」など、シンプルですぐに理解できる件名にしてください。企業の担当者は毎日大量のメールに対応しなくてはいけないので、件名を見ただけで連絡の目的がわかるのは非常にありがたいのです。
逆に、「ご連絡ありがとうございました」などのお礼や、「山田太郎です」と名乗るだけの件名をつける人がいますが、これらは用件がわかりにくくなるので避けた方がよいでしょう。件名に名前を入れるのはわかりやすくてよいのですが、その場合は「面接の日程調整について(山田太郎)」などと用件に添える形にしてください。うっかり件名を空欄にして送ってしまうミスもありますが、これは明らかなマナー違反なので十分に気をつけましょう。
先方からのメールに返信する場合は、件名は変更せず、そのまま「Re」をつけて返してください。その件に関するやりとりを遡って確認できるよう、引用された本文も消さずにそのままの状態で返信します。
相手の企業名、部署名、担当者の氏名を記載します。企業名は「○○商事(株)」などと略さず、「○○商事株式会社」と正式な表記をしてください。担当者の個人名がわからない場合は、「中途採用ご担当者様」とします。
本文は「お世話になっております」というあいさつで始め、続いて自分のフルネームを記載します。初めてやりとりする相手であれば、初回のメールのみ「この度はお世話になります」「初めてご挨拶申し上げます」といったあいさつにしてもよいでしょう。
本文は改行や一行空けを適切に使って、見やすい文面を心がけます。一行が長くなりすぎると読みづらく、意味も伝わりにくくなるので、できるだけ簡潔に短く要点をまとめるようにしましょう。文章の最後は「お忙しい中恐れ入りますが、ご確認のほど何卒宜しくお願い致します」などの結びのあいさつで締めます。
名前とメールアドレスは必須で記載してください。念のため、自宅の住所と携帯電話の番号を書き添えれば確実です。現在勤務している会社名を書く必要はありません。あくまで個人として採用試験を受けているので、自分自身の情報が記載されていれば十分です。
注意したいのが、友人・知人との連絡に使うプライベート用の署名を使い回さないこと。自分の名前がニックネームやハンドルネームになっているのに気づかないまま、応募先の企業に送ってしまったという事例もあるので、くれぐれも注意しましょう。また、署名の周りを「⭐」︎や「♡」などの記号で派手にデコレーションする人がいますが、ビジネスメールでは不適切。一本線のラインでシンプルに区切る程度にとどめてください。
なお、応募企業との連絡に使うメールアドレスは、現在勤めている会社のものとは別にしてください。個人としての転職活動に会社のアドレスを使うのはそもそもマナー違反ですし、職場でメールを開いた時に誰かに見られれば周囲に転職活動中であることを知られるリスクがあります。個人で持っているアドレスを使うか、転職活動用に新たなアドレスを作るようにしましょう。
面接の日程調整のメールでは、「複数の候補日を出すこと」と「時間帯をできるだけ幅広く設定すること」を心がけてください。候補の日程は、少なくとも2つか3つは提案するようにしましょう。
ピンポイントで1つの日程・時間帯のみを伝えると、相手に自分の都合を一方的に押し付ける印象で失礼になります。また、1つだけ候補日程を送って、それが相手の都合と合わなかった場合、さらに他の候補日を出してもらうためのやりとりが必要となり、余計な手間がかかります。採用担当者も忙しい中でお互いの日時を決めるのですから、相手が調整しやすいようにいくつかの選択肢を提示するのがマナーです。
【文例】①:複数の希望日程を送る場合
お世話になっております。転職太郎です。
書類選考通過と面接のご連絡ありがとうございました。
面接につきましては、以下の日時で調整が可能です。
・9月10日(火) 13:00〜16:00終了まで
・9月12日(木) 終日
・9月18日(水) 10:00〜12:00終了まで
もし上記日程での調整が難しい場合は
改めて別の日時を提示致しますのでお知らせください。
どうぞ宜しくお願いいたします。
もし仕事の都合でどうしても一日しか提示できなかったり、同じ時間帯しか調整がつかない場合は、その理由を書き添えると良いでしょう。
【文例】②:限られた時間帯で希望日程を送る場合
お世話になっております。転職太郎です。
書類選考通過と面接のご連絡ありがとうございました。
大変恐縮ですが今月は出張が続くため
直近で面接が可能なのは以下の日時のみとなります。
・9月24日(火) 13:00〜17:00終了まで
上記の事情により候補日を一つしか提示できず申し訳ありません。
もし来月1日以降でも面接が可能であれば
複数の日時を提示できますのでお知らせください。
どうぞ宜しくお願いいたします。
面接を受けたら、その日のうちにお礼のメールを送りましょう。ただし、忙しい相手に長文のメールを送りつけるとかえって迷惑なので、「お礼の言葉+面接で何を感じたか」を簡潔な文章で伝えてください。面接を受けてさらに入社への意欲が増したことや、丁寧に対応してもらったことへの感謝などをひと言添えるだけで十分です。
【文例】
お世話になっております。転職太郎です。
本日は面接のお時間を頂き、ありがとうございました。
貴社の社員の方々が高い成長意欲を持って組織に貢献していることを知り
私もその一員になりたいという思いがますます強まりました。
それでは結果についてのご連絡をお待ちしております。
どうぞ宜しくお願い致します。
「選考辞退は重要な用件だから、電話で伝えた方がいいのでは」と思うかもしれませんが、採用担当者としては重要だからこそ文面で残したいと考えるので、やはりメールで伝えるのが基本です。
メールでは、まず面接してもらったことへの感謝を述べた上で、選考を辞退したい旨を記載します。辞退の理由が言いづらいものだったり、相手に失礼になる場合は、それを正直に書く必要はありません。
「様々な要素を検討した結果」といった、当たり障りのない表現にすれば問題ないでしょう。ただし選考の過程で特別に目をかけてもらったり、採用担当者と長くやりとりしていた場合などにどうしても理由を伝えたい場合は、「家族の意向もあり、やむなく辞退することに致しました」などと本当の理由を付け加えても構いません。
最後はビジネスマナーに則って、定型的なあいさつで締めるのが無難です。辞退するとはいえ、相手の企業や担当者に悪い印象を残さないよう、相手への礼節が伝わる内容にすることが大事です。
【文例】
お世話になっております。転職太郎です。
次回面接のご連絡を頂き、ありがとうございました。
大変恐縮ですが様々な事情を考慮した結果
今回は選考を辞退させて頂きたく存じます。
せっかくの機会を頂いたのにこのようなお返事となり申し訳ありません。
末筆ながら、貴社の益々のご発展とご活躍をお祈りしております。
内定の連絡を受け取ったら、まずはお礼と承諾の意思をシンプルに伝えましょう。「短い文面でも相手への感謝は十分伝わります。それだけでは素っ気ないと感じたら、「皆様と共に働けることを楽しみにしております」といった一文を添えればよいでしょう。内定をもらって気分が盛り上がり、つい長文になってしまいがちですが、正式な感謝や喜びの気持ちは次に担当者と会った時に直接伝えればいいと考えてください。
それよりも、内定をもらった後のフローを確認するのを忘れないことが大事です。入社までの手続きについて相談したい旨の文章を付け加えて、次の段取りを知らせてもらうようにしましょう。また転職に伴って住所の変更などがある場合は、それも忘れずに伝えるようにします。
【文例】
お世話になっております。転職太郎です。
内定のご連絡を頂き、誠にありがとうございました。
謹んでお受け致します。
これから皆様と共に働けるのが本当に楽しみです。
つきましては入社までの手続きについてご指示を頂けますでしょうか。
早めに準備すべきことなどあればお知らせくださると助かります。
今後とも何卒宜しくお願い致します。
内定の連絡をもらったものの、返事を保留にしたい場合もあります。これは採用担当者にとって非常に重要な連絡事項なので、まずは電話で伝えるのが基本です。ただし電話した際に担当者が不在だった場合などは、まずメールで用件を伝えても良いでしょう。その際は「いつまでに正式な返事をするか」の明確な期限を必ず書いてください。
メールはあくまでも取り急ぎの連絡なので、回答を保留したい理由については簡単に伝えるだけで構いません。「あとは電話で詳しく説明したい」という一文を添えれば、採用担当者も納得します。折り返しの電話をもらいたい場合は、電話がつながりやすい時間を書き添えると良いでしょう。
【文例】
お世話になっております。転職太郎です。
先ほどお電話したのですがご不在でしたので
取り急ぎメールでのご連絡にて失礼致します。
この度は内定のご連絡を頂き、ありがとうございました。
大変恐縮ですが事情があってすぐにお返事をすることが難しく
9月20日まで回答をお待ち頂けませんでしょうか。
詳しくはお電話にてご相談できればと思いますので
お手隙の際に123−456—7890まで
折り返しご連絡頂ければ幸いです。
なお本日は16時以降なら電話がつながりやすいかと思います。
お手数をおかけ致しますが、何卒宜しくお願い致します。
不採用の通知がメールで来た場合も、返信するのが社会人としてのマナーです。簡潔な言葉で面接をしてもらったことへの感謝と前向きな姿勢を伝えましょう。
くれぐれも不採用になったことへの不満や愚痴は書かないこと。今後も社会人として働いていく以上、どこかでその会社とビジネス上の接点を持つことがあるかもしれませんから、悪い印象は残さない方が自分のためです。
不採用になった理由を聞きたくなるかもしれませんが、合否の判断基準については基本的に開示しない企業がほとんどです。どうしても聞きたい場合は、転職エージェントを経由すると企業から情報をもらえることがありますので、一度相談してみてはいかがでしょうか。
【文例】
お世話になっております。転職太郎です。
選考結果のご連絡を頂き、ありがとうございました。
こ結果については大変残念ですが謙虚に受け止めて
引き続き転職活動に励んでいきたいと思います。
末筆ながら今後の貴社のご繁栄をお祈り申し上げます。
メールで何度か連絡をしていると、「どこでやりとりを終わらせればいいのか」と悩むことがあります。基本は「こちらの返信で終わらせる」ですが、自分が伝えるべきことをすべて伝えた上で、相手から返ってきたメールに新たな要素がない場合は、そこで返信せずに終わらせて構いません。例えば、相手のメールが「承知しました。では、宜しくお願い致します」という程度の内容なら、返信は不要です。
相手の表情や声がわかる対面のコミュニケーションとは違い、メールは文面から受ける印象がすべてです。社会人としてのマナーを守り、相手に対して失礼や迷惑にならないメールの書き方を心がけてください。
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