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最終更新 : 2024.7.3
「履歴書の志望動機欄に書くことがない」「何も思いつかない」というように、手が止まってしまう人は多いのではないでしょうか。履歴書の志望動機は、スペースが限られているため、短い文章で簡潔に自分をアピールしなければならないので難しく感じるものです。
そこで今回は、履歴書の志望動機が書けなくて苦戦している方に向けて、志望動機を書く前にやるべきことや、書けない場合の対処法、企業が志望動機を求める理由、書き方のポイントについて具体的な例文付きで紹介します。
この記事を読むと、説得力のある志望動機を書けるようになるため、応募先の採用担当者に好印象を与えられる履歴書を作成できるでしょう。
江口 歌奈子キャリアアドバイザー部 課長
携帯電話キャリアの代理店で法人営業を行っていた。顧客折衝の経験を活かしつつ、もっと自分の介在価値を生み出せる仕事にチャレンジしたいと思い転職エージェントのアドバイザー職へ転職。現在はIT領域での転職支援を行っている。 監修者プロフィールを詳しく見る >>履歴書の志望動機欄に「何を書けば良いのか分からない」「志望動機が思いつかない」と悩む人も多いです。そのため、履歴書の志望動機がスラスラと書けずに手が止まってしまっても、特に問題はありません。
履歴書の志望動機が書けない理由として、応募先の企業について深く理解していない、あるいは、自己分析が足りていないことの2点が挙げられます。
志望動機を書くには、企業の事業内容やビジネスモデル、経営者の思考、社風などを綿密にリサーチし、その上で自分のどのようなスキルや経験を活かせば、どのように貢献できるのかを明確にする必要があるのです。
履歴書の志望動機欄に書くことがなくて、手が止まってしまった場合は、一度企業研究と自己分析からははじめてみましょう。「履歴書の志望動機が書けない場合の対処法」にて、具体的な方法を解説しているので、ぜひチェックしてみてください。
ここでは、事前準備をしないまま履歴書の志望動機欄を書くことで生じるデメリットについて解説します。
事前準備をしないことで、転職活動がスムーズに進まなかったり、志望動機や転職理由などの内容が一貫性に欠けてしまい、書類選考率が低下したりとさまざまなデメリットが考えられます。事前準備をすることの大切さや必要性を理解したうえで取り組むためにも、ぜひチェックしてみてください。
企業研究や、自己分析などの事前準備をしなければ、転職の軸が定まらないため、応募する度に、履歴書に書く志望動機を一から考える必要があり、多くの時間がかかってしまうでしょう。
type転職エージェントを利用して書類選考を通過した人の「平均応募件数は15件」というデータから、ほとんどの求職者が複数社分の志望動機を作成しなければならないことが見て取れます。
事前準備を綿密に行い、自己分析や企業研究が十分にできている状態であれば、違う企業への志望動機を書く際にも、転職の軸が定まっているので、スムーズに進められます。
退職後に転職活動をはじめる場合は、離職期間が長引くと転職が不利になったり、経済的・精神的な不安や焦りを感じたりして転職先を妥協してしまう恐れがあります。転職活動を効率よく進めるためにも、事前準備をしっかりと行いましょう。
事前準備を十分に行い、転職の軸が明確に定まっている場合は、転職理由と志望動機に一貫性を持たせることができるため、説得力が高まります。
一方で、転職の軸が曖昧のまま書類を書き始めた場合、内容にズレがあったり、無理やり繋ぎ合わせたように伝わってしまったりと、矛盾が生じやすい傾向にあります。
例えば、「残業時間を改善したい」という理由で転職を決意したのに、志望動機が「キャリアアップしたいから」「より高いレベルの営業スキルを身につけたいから」だと一貫性がないため、本音ではないのか、また同じ理由で退職してしまうのではないかと疑問や懸念を抱く可能性があります。
履歴書の志望動機を書く前には、事前準備が必要だとお伝えしましたが、ここでは、具体的にどのような準備をすると良いのかを解説します。
志望動機を書く際には、自身の強みや、応募先が求める人物像、入社後に活かせるスキルなどを明確に理解しておかなければなりません。
自分自身のキャリアや応募先の企業について、曖昧なまま志望動機を書くと、自己PRとのズレが生じたり、企業が求める情報を提供できなかったりと、書類選考に影響を与える可能性があります。
自己分析や企業研究を先に行うことで、転職の軸が定まりやすいため、志望動機をスムーズに書き進められるようになるでしょう。次章以降では、志望動機の考え方や見つけ方、書き方についてわかりやすく解説しているので、ぜひチェックしてみてください。
応募期限が迫っている場合には、志望動機欄のない履歴書を使うと良いでしょう。
履歴書はすべての欄を埋めるのが基本ですので、空欄があったり、「特になし」と記載したりすると、企業側の印象はあまり良くありません。そのため、「志望動機が思いつかないのに、応募期限が切れてしまいそう」という場合に限り、志望動機欄のない履歴書のフォーマットを使用しましょう。
履歴書の志望動機欄の有無に関わらず、面接では必ず志望動機を聞かれるので、それまでには適切な回答を考えておく必要があります。
志望動機なしの履歴書のテンプレートをご用意しました。ワンタップ(ワンクリック)でフォーマットを無料でダウンロードできるので、ぜひご活用ください。
選考上必要な項目だけに絞った、おすすめの履歴書です。学歴・経歴、特技・趣味、資格、本人希望欄のみ(志望動機欄無し)のA3履歴書フォーマットです。
採用担当者の目に留まる魅力的な志望動機を作成するためには、自分自身のキャリアを振り返って言語化したり、企業研究をして、自身との共通点を見つけたりと非常に時間や手間がかかります。
また、自己分析や企業研究を行った経験が少ない人にとって、何からはじめたらいいのか分からず、手が止まってしまうこともあるでしょう。転職エージェントを利用すると、キャリアアドバイザーがサポートしてくれるため、スムーズにキャリアの振り返りからキャリアプランの構築、企業研究まで進めることができます。
さらに、作成した志望動機を添削し、より書類選考の通過率が高くなるように、改善点などのアドバイスを受けられます。「転職活動に多くの時間が取れない方」や「書類選考の通過率を高めたい方」「自分に合う企業を見つけたい方」は転職エージェントを積極的に活用しましょう。
type転職エージェントでは、経験豊富なキャリアアドバイザーに志望動機やキャリア、働き方に関する相談ができる「無料のキャリア相談」を実施しているので、こちらからご登録いただき、お気軽にご相談ください。
企業は、求職者の入社意欲を図るだけではなく、自社が求める人物像とマッチしているか、今後どのように活躍してくれるのかといった部分を確認したいと思っています。
志望動機を作成する際には、自分の伝えたいことだけを書くのではなく、「企業がどのような内容を求めているのか」といった視点を持って書く必要があります。ここでは、企業が志望動機を求める理由を2つ挙げて解説するので、具体的に何を書くべきかが明確になるでしょう。
ほとんどの採用担当者は、なぜ自社で働きたいのか、入社後に叶えたいことは何かを知りたいと思っています。「年収が高いから」「自宅から近いから」といった表面的な理由では採用担当者に大きなインパクトを与えることができないでしょう。
応募先でなければならない理由を伝える必要があるので、しっかりと企業理念や社風、事業内容などを調べて、自分の経験のなかで共通点を探し、言語化しましょう。
採用担当者は、企業が求める人物像とマッチしているかを見極めるために、志望動機を確認します。
例えば、これまでは新規開拓営業を中心としてきた企業が今後は、既存顧客への営業を行う「ルート営業」に注力するために求人を出したときに、「新規開拓営業で年間〇〇件、獲得した経験を生かしたい」応募者が居た場合、求める人材に相応しくないと判断されるでしょう。
求人票をしっかり確認したり、採用ページなどを調べたりすることで、「新規開拓営業の部署はすでに人員が足りている」「ルート営業の経験がある人材が必要」ということが分かるケースもあるので、採用担当者に自社に貢献してくれそうな人材だと思ってもらえる内容に仕上げる必要があるのです。
企業の採用担当者は、志望動機を見て、自社とのマッチ度や、入社後の貢献について判断します。企業によっては、採否を左右する重要な項目になるため、下記の手順に沿って志望動機の内容を熟考する必要があります。
採用担当者の心を掴む志望動機を書くためには、キャリアの棚卸しや自己分析を行い、仕事でのこだわりを見つけることが大切です。その過程で、自分がこれからやりたいことや、応募先企業で貢献できそうなことが明確になり、より多くのアピール材料を見つけることができるのです。
具体的には、これまでの経験を振り返って「こんな仕事にはモチベーション高く取り組めた」「こんな場面でやりがいを感じた」「仕事をする上で"思いやり"を大切にしてきた」などを洗い出します。社会人経験が浅い方は、学生時代のサークルや行事、アルバイトでの経験を振り返ると良いでしょう。
また「将来、こんな仕事をしてみたい」「マネジメントを行うポジションでこんな風に活躍したい」などのキャリアプランも明確にしてみてください。自分の理想像を鮮明にイメージできれば、そこから逆算して今すべきことや、仕事へのこだわりが明確になります。
採用担当者を惹きつける志望動機を書くためには、応募先の企業研究が欠かせません。
企業研究は、求人票や公式ホームページを読み込むだけではなく、ニュースリリースや、他メディアのインタビュー記事など多方面から情報を収集することが大切です。採用サイトが特設されている場合は、事業内容や仕事の内容が分かりやすく解説されていたり、既存社員がどのような働き方をしているのかをまとめた取材記事が掲載されていたりするので、情報収集に役立ちます。
これらの企業情報を調べる中で、相手企業と自分の「大切にしたいこと」「こだわり」の共通点を探っていくようにします。時間をかけて企業調査をしていくうちに、自分が共感できる部分や、貢献したいと思えることが見つかるはずです。
自己分析やキャリアの棚卸し、キャリアプランを明確にし、仕事に対するこわだわりを見つけて、企業研究によって応募先が大切にしていることを把握できたら、応募先と自分の共通点を探しましょう。
その際に、「企業理念に共感しました」だけではなく、なぜ共感したのかを裏付ける出来事や、具体的なエピソードを含めて説明できるようにします。
たとえば、自分が思い描いているキャリアプランと応募先企業の経営ビジョンがマッチしている場合、同じ方向性で企業に長く貢献しながら、自身の成長も見込めるでしょう。自身のリアルなエピソードを用いて、なぜそう感じたのかを証明できるように整理してみてください。
履歴書の志望動機を書く際には、採用担当者の興味を引く内容にすることが大切です。ここでは、求職者の魅力を最大限に活かす志望動機の書き方のポイントを3つに分けてご紹介します。
志望動機は、転職理由と一貫性を持たせることが大切です。その理由は、一貫性がない場合、採用担当者が「矛盾している」「本当にそう思っているのかな」といった懸念を抱きやすくなるからです。
たとえば、「孤立した状態で各自が仕事を進める社風に馴染めなかった」という転職理由の後で、「個人が高い裁量を持って仕事を遂行していく点に魅力を感じた」といった志望動機を書くと、個人での進める方が得意なのか、苦手なのか分からなくなります。
なぜ転職したいと思ったのかを振り返り、理想の働き方などを言語化しておけば、転職の軸が定まるため、こうしたズレをなくすことができるでしょう。
関連記事:転職理由の答え方・書き方と例文を解説
志望動機の中で、最初に読むのは、書き出し部分になります。1行目に「結論」が書かれていない場合、何が言いたいのか分からない文章だと感じてしまい、その先の文章を読んでもらえない可能性もあります。
そのため、「なぜ自社を志望するのか」という問いに対して、答えを書くことを意識すると良いでしょう。応募先の企業のどこに魅力を感じたのかをはじめの一文で簡潔にまとめます。
例文
貴社の「サービスではなく、ホスピタリティを提供する」という企業理念から、顧客の気持ちに寄り添う姿勢に共感し、志望いたしました。
次に続く文章としては、なぜそう思ったのかを過去の経験などを交えながら具体的にまとめます。
私は経営者をターゲットとした新規開拓営業を行なっておりました。自身の目先の利益だけではなく、相手の気持ちに寄り添い、サービス精神を持って向き合うことで、その姿勢がクライアントに伝わり、より良好な関係を構築できることに気づけました。
自分が入社すると企業にどのような成果や利益をもたらすのかを伝えることが大切です。
採用担当者が探しているのは、「自社で成果や利益を上げてくれる人材」であるため、具体的に伝えることで、書類選考を通過しやすくなるでしょう。
下記の例文のように、貢献できる内容をより具体的に記載することで、入社後にあなたがどんな風に自社で活躍してくれるかイメージしやすくなります。
前職ではWeb制作会社でWebディレクターとして従事し、クライアントから高く評価される公式ホームページや採用サイトを制作してまいりました。5〜7人ほどの少人数のチームですがリーダーとして、限られた納期でのWeb制作をやり遂げた経験があります。そのマネジメント経験を活かして、より大規模なプロジェクトにおいて、責任のある職務を遂行し、貴社に貢献したいと考えております。
ここでは、履歴書に書く志望動機の例文を「営業職」と「ITコンサルタント」の2パターンにわけてまとめます。志望動機を書く際の流れや、書き出し・締めの文章、具体的なエピソードの書き方などを参考にしてみてください。
私は、貴社が掲げる「日本最大級のITコンサルティングファーム」という目的達成の一助になりたいと思い、志望いたしました。前職ではJavaやPythonなどの言語を用いてソフトウェアの開発業務に従事して参りました。
プログラマーとして1年間、システムエンジニアとして2年働く中でITコンサルタントの方とご一緒する機会が増え、クライアントの課題を解決しようとする熱意や姿勢に魅力を感じるようになりました。同時に顧客の課題解決を最優先にしたITコンサルティングファームとして、認知度が非常に高い貴社に興味を持つようになりました。
私はこれまでに普段の業務のほか、ITを活用したリスク管理やセキュリティ対策などの講座に参加したり、資格を取得したりとコンサルタントとして必要な知識を習得してきたため、これらの知識やスキルを生かして、顧客に寄り添った支援を行い、顧客維持率向上に貢献したいと考えています。
上記の例文では、自分のキャリアやスキル、企業を選んだ理由、将来像まで簡潔に言及しています。採用担当者は、スキルレベルや自社のニーズとマッチしているかを判断しやすいでしょう。とくにITコンサルタントは実務経験や継続的な学習意欲が重視されやすい業界であるため、これまでのキャリアや、学習し続けている姿勢がわかる点も高く評価されるポイントだと言えるでしょう。
貴社は幅広い業界・業種のクライアントに対して法人営業を展開されており、事業のビジョンが私の想いと通じるものだと感じ、志望いたしました。私は現職で銀行員として個人の投資家に向けた資産運用をサポートする業務に従事しています。
クライアントの資産運用をサポートし、大きな成果を上げられることにやりがいを感じていますが、法人営業にも非常に興味があり、現職では法人営業を経験することが難しいため転職を決意いたしました。融資や資産運用によって多くの企業をサポートし、事業成長に貢献したいと考えております。
これまでの経験と知識を活かし、即戦力として貴社のさらなる信頼獲得と売上向上に貢献したいと考えております。
上記の例文では、その企業を選んだ理由や、これまでのキャリア、今後のキャリアプランが明確に示されています。また、現職で結果を出していることから、即戦力として活躍する人材であることがイメージできる点も好印象を与えられるでしょう。
関連記事:ITエンジニアの志望動機・例文を紹介
転職エージェントを利用することで、プロのキャリアアドバイザーに無料で履歴書や職務経歴書の添削をしてもらえます。ただ単に書き方のアドバイスをしてもらえるだけではなく、これまでの経験やスキルの棚卸しをして、自分の強み・弱み、企業が求める人物像などを明確にしたうえで、志望動機を書くことができるので、説得力のある内容になるでしょう。
また、書類の添削やキャリア相談以外にも、一般では公開されない「非公開求人」を紹介してもらえるので、自分にピッタリな求人と出会える可能性が高まります。企業の採用動向を知り得ているキャリアアドバイザーによる面接対策を受けられたり、年収交渉を代行してくれたりするので、「入社したい」と思える企業に納得のいく条件で働ける可能性があります。企業との細やかな調整や、入社日の交渉も代行してくれるので、転職活動における負担が軽減される点もメリットです。
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ここでは、「履歴書の志望動機に書くことがない」という方に向けて、よくある質問をご紹介します。
志望動機欄なしの履歴書は市販で購入できます。例えば、書店や文房具店、コンビニエンスストアやスーパー、100円均一ショップなどで購入することが可能です。
type転職エージェントの公式ホームページでは、「履歴書テンプレート」を無料でダウンロードすることができます。企業からメールでの提出を求められた場合は、ダウンロードして必要項目への入力が完了したら、PDF形式に変換して送付できます。郵送する場合は、PDFファイルを印刷してご使用ください。
履歴書の志望動機では、企業の採用担当者に「この人と会ってみたい」と思ってもらえるかが重要なポイントです。
そのため、志望動機を書く際には、自分の伝えたいことやアピールポイントだけを盛り込むのではなく、企業が何を求めているかという視点を忘れずに文章を考えましょう。
志望動機に自信が持てない方や転職に少しでも不安がある方は、type転職エージェントに在籍するキャリアアドバイザーにお気軽にご相談ください。
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