派遣社員として勤務していた場合の履歴書の書き方・注意点

掲載日 : 2022.12.21最終更新日 : 2022.12.21

派遣社員として勤務していた場合の履歴書の書き方・注意点-type転職エージェント

近年、「派遣社員」としての働き方は非常に一般的なものになってきました。しかし、履歴書を書く際、派遣社員として働いていた期間をどう記載すればいいのか、わからない方もいらっしゃるかと思います。職歴欄は、履歴書の中でも非常に重要な項目です。本項では、派遣社員の経歴の書き方について、記載例や正社員との違いなどを挙げながら、詳しく解説していきます。

この記事の監修者
監修者の熊谷 祐莉子

熊谷 祐莉子エキスパートキャリアアドバイザー

【保有資格】国家資格キャリアコンサルタント
IT・Web業界専門に転職支援を行ってきたエキスパートキャリアドバイザー。現在は、インフラ・アプリエンジニアを中心に担当。歯に衣着せぬ率直でシンプルなカウンセリングとプランニングにより、多くの転職成功者を支援している。
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職歴の記載における注意点

職歴の記載における注意点-type転職エージェント

派遣社員として働いていた期間を記載する際には、いくつか正社員の場合とは異なる点があります。まず注意すべきは、「派遣元」と「派遣先」の企業を分けて記載することです。派遣登録した企業名と、実際に働いていた企業名の両方を記載する必要があります。

また、派遣先での業務内容についても履歴書に明記する必要があります。採用担当者にとって、求職者がどのような業務を行ってきたのかを知ることは非常に重要です。とはいえ、履歴書はスペースの限りがあるので、業務内容はできるだけ簡潔に書くと良いでしょう。

もうひとつ注意すべき点は、直接雇用と違い、働き始めることが「入社」、仕事を離れることが「退社」ではないということです。派遣社員は働いている企業に直接雇われているわけではありません。また、登録型派遣の場合、派遣会社に入社するのではなく、派遣会社に登録して派遣先の企業で業務を行う形になります。そのため、派遣社員としての経歴を記載する場合は、単純に「入社」「退社」といった表現を使うことはできないのです。

では、どのように記載するかというと、派遣会社に派遣社員として登録したことは、そのまま「登録」と書き、派遣先での業務を行なったことは「就業」と表現します。他にも「登録」を省いて「◯◯株式会社より△△株式会社に営業職として派遣」と記載するのも良いでしょう。

派遣期間が終わり、その派遣先から離れる際は、「派遣期間満了のため退職」と記載します。基本的に派遣の場合、企業間での契約によって勤務期間が定められています。そのため、単純に「退職」と書くのではなく、「契約期間を満了」と記載することで、きちんと業務を全うしたことを示すことが可能です。

(例)

◯◯年 ◯◯月  株式会社◯◯に登録

◯◯年 ◯◯月  △△株式会社△△部に派遣社員として就業

         営業事務、顧客管理業務を担当

◯◯年 ◯◯月  派遣期間満了につき退職

正社員と派遣社員の経験がある場合の注意点

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履歴書の職歴欄のスペースには限りがあります。もし、あなたに正社員として働いていた期間があるのなら、派遣社員としての経歴よりも優先してスペースを割くべきでしょう。なぜなら、一般的に採用担当者は正社員としての職歴を重要視する傾向があるからです。

ですが、正社員としての職歴を優先するあまり、派遣社員としての職歴そのものを省略するのは良くありません。省略した期間がブランクとなってしまい、せっかくの経験を採用担当者にアピールできないばかりか、最悪の場合、経歴詐称と判断されてしまう可能性もあります。そうならないためにも、職歴の記載方法には工夫が必要です。たとえば、先に書いたように、「派遣元」「派遣先」「業務内容」を1行にまとめることでスペースが節約できます。

それでも収まりきらない場合は、別途、職務履歴書に詳細を記載する方法も考えられます。いずれにせよ、経歴に偽りがないように派遣先の変更も含めて、しっかりと記入することが大切です。

複数の派遣元・派遣先での勤務を経験している場合の記載例

複数の企業に派遣されていた場合や複数の派遣会社に登録していた場合には注意が必要です。採用担当者に誤解を与えないように、どの派遣会社に登録して、どの企業に派遣されたのかをわかりやすく記載しましょう。

【派遣元が1つ、派遣先が複数の場合】

初めに派遣元となる派遣会社の名前を書き、示すことができます。次の行以降に、派遣先の企業の分だけ、企業名や業務内容を記載していきます。この際、派遣されていた期間をカッコ書きでまとめることで、「派遣期間満了につき退職」の表現を省略できます。

(例)

◯◯年 ◯◯月  株式会社◯◯に登録

        営業事務、顧客管理業務を担当

◯◯年 ◯◯月  ××株式会社 ××部に派遣社員として就業(◯◯年◯◯月まで)

        一般事務として書類作成、伝票整理などを担当

◯◯年 ◯◯月  派遣期間満了につき退職

もし、3つ以上の派遣先がある場合は、派遣先の会社名と業務内容を一行にまとめて、できるだけシンプルに記載します。

(例)

◯◯年 ◯◯月  株式会社◯◯に登録

◯◯年 ◯◯月  △△株式会社 △△部に営業事務として就業(◯◯年◯◯月まで)

◯◯年 ◯◯月  ××株式会社 ××部に一般事務として就業(◯◯年◯◯月まで)

◯◯年 ◯◯月  ■■株式会社 ■■部に経理事務として就業(◯◯年◯◯月まで)

◯◯年 ◯◯月  派遣期間満了につき退職

【派遣元と派遣先が複数の場合】

登録した派遣元が複数ある場合は、派遣元ごとにわかりやすくまとめてください。先ほどの「派遣先が複数の場合」と同じように、できるだけスペースを省略しながら可能な限りコンパクトに記載すると良いでしょう。

(例)

◯◯年 ◯◯月  株式会社◯◯に登録

◯◯年 ◯◯月  △△株式会社 △△部に営業事務として就業(◯◯年◯◯月まで)

◯◯年 ◯◯月  ××株式会社 ××部に一般事務として就業(◯◯年◯◯月まで)

◯◯年 ◯◯月  派遣期間満了につき退職

◯◯年 ◯◯月  株式会社●●に登録

◯◯年 ◯◯月  ■■株式会社 ■■部に経理事務として就業(◯◯年◯◯月まで)

◯◯年 ◯◯月  派遣期間満了につき退職

よくあるQA

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【ブランクがある場合はどう記載したら良いの?】

履歴書にブランクの期間がある場合、採用担当者がその理由を尋ねてくることも考えられます。育児や介護などといったきちんとした理由がある場合は、あらかじめその旨を履歴書に記載しておくと良いでしょう。

【守秘義務がある派遣先の記載はどうすれば?】

派遣先によっては、派遣会社と秘密保持(守秘義務)契約を結んでいることがあり、業務内容や派遣先の企業名を明かせないケースが考えられます。このような場合、具体的な企業名の表記は避ける必要があります。たとえば「大手家電メーカー」「大手食品会社」など、おおまかな情報のみ記載すると良いでしょう。

【アルバイト経験は書いた方が良い?】

基本的にアルバイト経験は書かなくてもOKです。派遣社員としての職歴を書く場合、職歴欄のスペースの関係上、記載することは難しいでしょう。ただし、志望する企業の業務内容とアルバイトの内容が近い場合など、面接で有利に働く情報であれば積極的に記載しましょう。その際、具体的な業務内容を書くことも忘れないようにしてください。

【契約社員の経歴はどう記載するの?】

契約社員の場合、派遣社員と違い直接雇用となるため、正社員と同じように「入社」「退職」といった表現で記載します。ただし、契約社員であったことを明記することや、契約期間を満了して退職したことを記載するなど細かい違いがあるので注意しましょう。

まとめ

正社員と派遣は仕組みの違いから、履歴書作成で注意しなくてはならないことが多いです。しっかりと派遣の履歴書の書き方を理解して、受け取った企業側がわかりやすい履歴書作成を行うことを、心がけましょう。

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