35歳からの転職は難しい?転職を成功させるのに大切なポイントを解説

最終更新 : 2023.8.1

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35歳は転職において分岐点と言われ、実際に20代や30代前半の転職活動と比べ転職が難しくなったと感じる人もいるようです。しかし、35歳以降も転職を成功させている人は存在します。

本記事では、35歳からの転職が難しいと言われている理由や、35歳以降でも転職を成功させるためのポイントについて分かりやすく解説します。

この記事の監修者
監修者の檀上 悠一

檀上 悠一キャリアアドバイザー部 部長

営業職の転職支援を中心にキャリアアドバイザーとして従事。現在は営業職や販売・サービス職の転職支援を行うキャリアアドバイザー部の部長。第二新卒向けの面接対策や、女性の転職支援にも強い。

35歳からの転職が難しいと言われる理由

転職市場においては「35歳の壁」や「35歳転職限界説」などの言葉が存在しており、一般的には35歳を超えると転職が難しくなると言われます。厚生労働省では、35歳未満のことを「若年者」と定義しています。一般的にも、35歳は若年者ではないというイメージがあるのではないでしょうか。

では、なぜ35歳以降の転職は難しいと言われるのでしょう?

【理由1】求められるスキルやポジションのレベルが上がる

35歳以降の転職は経験者としての高い業務スキルが求められるため、充分なスキルや経験がない業界では選考に残りにくくなります。業界と職種どちらも未経験の転職、いわゆる「未経験転職」が難しいのもこのためです。完全にゼロからスタートではなく、これまで培ってきた何らかのスキルや経験を活かせる職場でないと35歳からの未経験転職は狭きもんであることは間違いないでしょう。

さらに、企業がこの年齢層の採用を考える場合、リーダークラスや管理職の人材を求めていることも多いです。その場合、当然マネジメントの経験やスキルが求められるので、「業界経験・職種経験がある」だけでは採用されるのは難しいでしょう。

【理由2】求人が減る

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35歳以降は有効求人倍率の観点でもハードルが上がります。

例えば、厚生労働省の令和4年度6月における職業安定業務統計を見ると、有効求人数は「34歳以下」で「164,541件」あるのに対し、「35~44歳」では「73,680件」と半分以下になっています。有効求人倍率で見ると、「34歳以下」では「1.41」あるのに対し、「35~44歳」では「1.13」まで下がっています。

さらに管理職の場合、「34歳以下」の有効求人倍率は「3.53」なのに対し、「35~44歳」は「2.06」と6割程度に下がってしまいます。ある程度年齢が高いことが想定できる管理職求人でさえも35歳を超えると厳しいということ。他、どの業界・職種においても、年齢が上がるにつれ有効求人倍率が下がっていることから、やはり年齢を重ねるほど転職が厳しくなるのは事実と言えそうです。

【理由3】ライフスタイルの変化により転職活動自体が困難になる

30代以降は、結婚や子育てといったライフスタイルの変化も多い年代です。転職活動に時間を割くのが難しくなったり、働き方の条件や転職で実現したい理想が高くなるなど、求職者自身にも転職が難しくなる要因があるのです。

35歳以降の転職は「本当に」難しい?

上記の通り、35歳以降の転職は難しいと言われる一方で、経済産業省の中小企業庁が平成29年にまとめた資料「中小企業・小規模事業者 人手不足対応ガイドラインの概要」には、中小企業ではいずれの職種においても人手不足であり、ミドル人材へのニーズが強いことが記載されています。

つまり、企業や業種によってはむしろ、35歳以上のミドル層が強く求められているということ。20代や30代前半の層と比べると転職は難しくなるものの、これまで培ってきたマネジメントスキルやコミュニケーションスキル、あるいは特定の専門スキルを活かせる業種・職種であれば、転職できる可能性は十分あるでしょう。

35歳以降でも転職成功するためのポイント

35歳以降でも転職成功するためのポイント-type転職エージェント

転職できると言っても、転職活動に臨むマインドや優先順位の付け方など、30代前半までの転職とは勝手が異なることを認識しなければなりません。35歳以降の転職成功のポイントを紹介します。

①転職理由を整理してから実行する

35歳以降の年齢は、ある程度のキャリアが確立してきているからこそ、転職によるリスクも大きいです。そのため転職理由について自分の中で整理し、本当に転職が最適なのかを判断にすることが大切です。

前述したように、35歳以降の転職は有効求人倍率が低く、転職のハードルが上がります。また、転職できたとしてもこれまでに培った地位や、年収を失う可能性もありえます。だからこそ安易な転職はおすすめできません。

例えば、「上司とそりが合わない」「新しい経営方針に賛同できない」という転職理由は、別の会社に転職しても同じ悩みを抱えるかもしれません。それで再び転職しようとしても、今よりさらに転職のハードルが上がっている恐れもあります。

転職したい理由によっては、今の会社に留まって転勤や部署異動、あるいは昇進などで解決できることもあるかもしれません。現在の状況を振り返り、本当に転職が必要なのか、問題を転職によって解決できるのか整理してから転職活動を始めましょう。

関連記事:管理職の転職理由は?面接での回答例や転職を成功させるコツ

②譲れない条件と妥協できる条件を明確にする

転職にあたり「絶対に譲れない点と、妥協できる点」を整理して優先順位を付けておきましょう。通勤時間や収入、福利厚生や仕事内容など、転職によって叶えたい理想はいくつかあるはずです。しかし、35歳以上が応募可能な求人の中からそれらをすべて満たす求人を見つけるのは容易ではありません。

希望条件の優先順位がはっきりしていれば、今ある求人の中で転職活動を進めるのか、それとも条件に合う求人が出るまで待つのかなど、進め方から検討することもできます。

③経験やスキルが活かせる職場を探す

今まで働いてきた中でどんなスキルを積んできたか、どんな経験をしてきたかを詳細に洗い出し、それが活かせる職場を探しましょう。前述した通り、「未経験転職」は難しいのが現実です。業種や職種を変える場合は、両方ではなくどちらか片方だけを変えると、これまでのスキルや経験を活かしやすくなります。

④新しいスキル習得など、柔軟な姿勢を見せる

35歳以降の転職では、即戦力として成果が求められます。そのため新しい環境でのやり方や考え方に対し、柔軟に対応する姿勢も重要です。例えば、年下の上司や年上の部下ができたり、自分とはやり方が異なる人とチームになったりすることもあるでしょう。そうした「組織にマッチするか」という観点でも、20代の方が柔軟に馴染めそうというのが一般的なイメージです。

現状の自分に甘んじず、書籍を読んだり資格を取ったりなど、新たに知識やスキルを増やしていく前向きな姿勢を見せることは、35歳以降だからこそ評価ポイントになるでしょう。

入社後の活躍という意味でも、社風や社員の仕事に対する考え方を理解することで、仕事や人間関係でのトラブルも起きにくくなるでしょう。

⑤職務経歴書はスキルや経験について詳しく書く

職務経歴書は、採用担当者が一目見てすぐ応募者のスキルや経験を把握できるように書きましょう。要点を絞ることで、採用担当者の目に留まりやすくなります。

例えば、「プロジェクトを進めた際に進行管理役を担当した」、「チームで反省点を共有するシートを作成し、業務効率をアップさせた」、あるいは「工程の改善提案を行いコスト削減に貢献した」など、どんな仕事をしてきたのかできる限り具体的に書きます。

職務経歴書には今までの経歴すべてを記載するのが理想です。しかし、1社ごとの経歴をすべて同じ分量で書いていると、伝えたいポイントが埋もれてしまいます。特に伝えたい点については比重を大きくし、メリハリを付けて書きましょう。

⑥ハイクラス専門の転職エージェントに相談する

『type転職エージェント』には、マネジメントやスペシャリストといったハイクラスに特化した専門のキャリアアドバイザーが在籍しており、35歳以降の転職支援実績も豊富にあります。

管理職ならではのアピールポイントや、キャリアを広げる選択肢の提案など、年齢を武器にする転職のアドバイスを受けることができます。

もちろん、一般的な転職エージェントと同じく、応募書類の添削、面接対策など、転職に関するさまざまなサポートを無料で受けられるので、仕事と両立しながらの転職活動を円滑に進められます。

35歳以降の転職活動でよくある質問

35歳以降でも転職成功するためのポイント-type転職エージェント

転職回数が多いと不利になる?

35歳以降の年齢はある程度社会人経験があると企業も理解しているため、転職回数が極端に多くない限り選考で不利になることはありません。ただし、転職回数が多いと面接で転職理由について聞かれる可能性はあるので、あらかじめ一貫性のある回答を用意しておいた方がよいでしょう。「環境を変えたくて」「スキルアップがしたくて」といった曖昧な答えだと、「採用してもまた転職するのではないか」「仕事に対する習熟度が低いのではないか」と思われてしまう可能性もあります。
「環境を変えたくて」「スキルアップがしたくて」などといった曖昧な答えだと、「採用してもまた転職するのではないか」「仕事に対する習熟度が低いのではないか」と思われてしまう可能性もあります。

転職理由の考え方や答え方について、下記の記事で詳しく解説をしているので、参考にしてみてください。

資格を持っていないと不利になる?

資格所持の重要性は業界や職種によって変わります。転職では資格の有無より実務経験の方が重視されるため、資格はそこまで評価に影響することはありません。資格は「あればプラスになる」程度で考えておくとよいでしょう。

資格よりも重要なのが「自分の市場価値の把握」です。企業は、即戦力としての成果を出してくれる市場価値の高い人材を優先的に採用しています。

そのため、自分が応募企業の求めているスキルや経験をどれだけ保有しているか把握し、採用担当者に市場価値をアピールすることが重要です。

市場価値の測り方や、高める方法について、下記の記事で詳しく解説しているので参考にしてみてください。

まとめ

35歳以降でも転職成功するためのポイント-type転職エージェント

35歳以降は即戦力が求められることや、未経験可の求人が減ることから、転職が難しいと言われます。そのため、転職を成功させるには自分のこれまで培ってきたスキルや経験を洗い出し、自分の活躍できそうな職場を選ぶことが大切です。

もし企業の選定や市場価値を客観的に判断してもらいたい場合は転職エージェントに相談することをおすすめします。『type転職エージェント ハイクラス』はミドル層の転職支援実績も豊富なので、経験をもとにしたクオリティの高い応募書類の添削や面接対策などの転職サポートが可能です。

自分の理想の働き方を手にするため、万全の体制で転職活動に臨みましょう。

こんなことでお悩みではありませんか?

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