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最終更新 : 2019.4.8
一般的に転職をするなら20代のうち、というイメージがありますが、有効求人倍率が右肩上がりの昨今、35歳以上の人材にも需要があるようです。では、35歳からの転職を成功させるために押さえておくべきポイントを見てみましょう。
檀上 悠一キャリアアドバイザー部 部長
営業職の転職支援を中心にキャリアアドバイザーとして従事。現在は営業職や販売・サービス職の転職支援を行うキャリアアドバイザー部の部長。第二新卒向けの面接対策や、女性の転職支援にも強い。35歳とは、大学を卒業してから12年、高校を卒業してからでは17年が経っており、社会でかなりの年数を過ごしてきています。良くも悪くも社会人経験が長く、さまざまな実績を積んでいるでしょう。中には、自分はキャリアを重ねてきたんだという高いプライドを持っている人も多いようです。
そういう態度は企業からすると、自我が強く、自社のやり方に染まりにくいととらえがちです。どれだけ経験豊富な人でも、転職した会社では新人です。各企業ごとに文化も違えば、独自の仕事の進め方があるはずです。場合によっては、年下の上司にマネジメントされることも考えられます。「自分のやり方が正しい」と過去の経験に固執せず、郷に入れば郷に従えの精神で、さまざまな状況に柔軟に対応できる姿勢を見せましょう。
企業にとって育てやすいのは、フットワークが軽く、すぐに売り上げを上げてくれる若手のメンバークラスです。採用コストも年収も高くなりがちな、管理職や中核メンバーは採用しにくいのが本音です。
平均年収を見てみると、25歳の平均年収は344万円ですが、35歳になると465万円と約120万円も上がります。この時、企業が抱えるコストは給与だけではありません。厚生年金や健康保険といった社会保険、福利厚生などの費用もかかります。転職者の年齢が上がれば上がるほど、採用する企業側のコストもリスクも高くなるのです。
高いコストに見合う採用なのかということを、企業はシビアに見ています。
35歳以上の転職者を企業に紹介した時に、人事担当者からよく言われるのは「年齢相応のスキルに満たない」ということです。企業からすると、「確かにキャリアは積んでいるんだけど、この年齢でこのスキルじゃ、うちの35歳とは見劣りするなぁ」という本音です。いくら社会人経験が豊富でも、自社のエース級人材と比べればスキルが足りないと判断されてしまいがちです。
入社後に研修コストやマネジメントコストをかける必要性があるなら、新卒や第二新卒を採用した方が企業にとっては効率的。35歳以上の転職では、今すぐ転職先でエースになれるような高いスキルが求められてしまいます。そういう場合は、あえて転職をおすすめせず、今の会社で部署異動を検討するか、ステップアップするためにスキルを磨くよう伝える場合もあります。
一般的に管理職になれる人とは、個人として高いスキルを持ち、ハイパフォーマンスを出せる人です。だからこそ、マネジメントを任されます。30代を超えると求められるのが、このマネジメント能力。求められるマネジメント人数や経験年数は企業によって異なりますが、35歳からの転職においてマネジメント経験は必須です。
例えば営業職の場合、転職後にいきなりマネージャーとして配属されることは稀で、1年ほどメンバーを経験してから、マネージャーに登用されるケースが多いようです。メンバーとしてチームの中で働ける適応力の高さを伝えつつ、マネジメント経験についてもアピールすると良いでしょう。
転職先を探すなら、今の仕事とまったく同業種の同職種へ転職することをおすすめします。職種をがらりと変えるジョブチェンジは20代半ばくらいまで。職種はそのままで異業種へ転職するのも26歳くらいまでが一般的です。
35歳からの転職で求められるのは即戦力になれるだけのスキルです。企業は、同業種同職種で何年経験があるか、そのスキルは入社後にすぐ業績に結び付くのかを見ています。自分のスキルが最も活かせるのはどこなのか、自分のスキルの「密度」が濃いのはどこなのか。改めてスキルの棚卸をする必要があるでしょう。
例えば営業職でも、不動産、保険、人材などさまざまな業界で働いてきた人は、その中で最も経験年数の長い業界への転職を検討するのがベストです。
万が一、どうしても違う業種のまったく異なる職種へジョブチェンジしたい場合は、年収が大幅にダウンすることを受け入れること。これまで積み上げてきたキャリアはすべて捨て、新人のつもりで一からキャリアをやり直すくらいの覚悟が必要です。しかし、それでも転職が成功するとは言い切れません。
35歳というと、どうしても「これが最後の転職」と、経営企画やマーケティング、商品開発など花形の職種を希望しがちですが、こうした職種は社内の希望者も多いもの。社内異動でまかなえてしまうか、業界のスペシャリストをヘッドハンティングして、戦力を強化するかのいずれかがほとんどです。憧れで転職するのは避け、自分のスキルを最大化できる職場を探しましょう。同業同職種への転職を前提とし、他社で培ってきたノウハウがあることをアピールするようにしましょう。
35歳からの転職者の選考で企業がチェックするポイントは、自分のやり方に固執しすぎない人であること、自社の文化や仕事の仕方にすぐなじんで成果を出してくれるかどうかです。職務経歴書ではチームワークを意識して働いてきたことをアピールするように心がけ、面接では親しみやすい人柄を強調するといいでしょう。
年下のメンバーからの指示も素直に聞けることや、職場のさまざまな人と良好な人間関係を築けること、新しい企業文化にも柔軟に対応できることを伝えましょう。その時、自分には豊富なキャリアがあるというプライドはいったん置いておきましょう。
受け入れる職場も、中堅以上である35歳の人が転職してきたら、「キャリアが豊富なベテランとうまくやっていけるのだろうか」と不安になってしまいます。「私が、私が」と前に出ようとするのは控え、相手をリスペクトして働けることを伝えましょう。年相応の人間力も求められます。
入社後すぐにハイパフォーマーとしてのスキルが求められる35歳からの転職。転職市場が活性化する中、確かに需要はありますが、若手と違ってハードルが高いのも事実です。企業としても採用するにあたって決して安くはないコストをかけるため、社内の同年齢の人材と遜色のないスキルを強く求める傾向にあります。自らの置かれた状況を冷静に見つめて、スキルを最大限活かせる求人を見つけられると良いですね。
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