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最終更新日 :2023.08.01
40代で転職を考えているものの、うまくいくのだろうかと不安を感じる人は少なくありません。「年齢はハードルになるのか」「どのような経験やスキルがあれば転職できるのか」といったことが気になり、なかなか実際の転職活動に踏み出せない人もいるようです。そこで本記事では、40代の転職についての現状と転職を成功させるポイントについて詳しく解説します。
相川 伸行キャリアアドバイザー
IT・コンサル領域が専門。20年以上のビジネス経験・管理職経験から、組織や企業、業界に関する理解・知識が深いのが強み。常にテクノロジーやマーケットのトレンド、企業の事業展開、その中で求められるキャリアに対してアンテナを張り巡らし、転職希望者の方に「新しいキャリアの可能性を提案する」がモットー。 監修者プロフィールを詳しく見る >>「40代で転職は可能なのか」と年齢を理由に不安を持つ人もいるようですが、40代に向けた求人は決して少なくありません。もちろん20代や30代に比べて、求められる経験やスキル、役割のレベルは高くなりますが、40代に対して強い採用ニーズを持つ企業は常に一定数存在します。
現在の転職市場で求められているのは、組織や事業などのマネジメント経験を持つ40代です。また特定領域の技術や専門知識を持つスペシャリストを求める企業もあります。こうした人材はコロナ禍以降も継続して採用ニーズがあります。
ただしコロナ禍以前は、「マネジメント経験や専門性が多少足りなくても、入社後にキャッチアップしてくれればいい」と考える企業もありましたが、現在はより即戦力を求める傾向が強まっています。マネジメント候補の人ではなく、実際にマネジメント経験がある人。過去にその領域の専門知識があった人ではなく、今この時点で最新の専門知識までカバーしている人。このように、入社してすぐ成果に向けて動き出せる40代を採用する企業が増えています。
20代や30代と比べて、40代は「スキルの強み」が重要な評価ポイントになります。よって採用選考では、自分のコアとなるスキルを活かして「自分がこの会社に入ったら何ができるのか」「どの領域で組織に貢献できるのか」をアピールできるかどうかがカギになります。例えば「マネジメント経験がある」といっても、「どれくらいの組織規模をマネジメントできるのか」「部下の育成にどれだけコミットしてきたか」などは人それぞれ異なります。「この人物を採用したら、どのような形で会社に貢献してくれるのか」を採用担当者が具体的にイメージできるように、自分のスキルの強みを伝えることが必要です。
また面接では、「組織にフィットするか」を重視して選考する企業が多くなります。40代は社会人経験が長いだけに、仕事への考え方や取り組み方に自分なりのこだわりを持つ人がほとんどです。それがもし転職先の方針や組織風土に合わなければ、入社後に成果を出すのは難しくなります。そこで企業側は、その人が自社の組織にマッチするか、あるいは柔軟に変化させることができるかを確認します。
なお転職における書類選考や面接の通過率は、40代に限らず、どの年代でも平均30%前後です(type転職エージェント調べ)。これは10社に応募した場合、7社は採用が見送りになる数値です。つまり転職活動をした人の多くは、選考を通過できなかった経験があるということです。
40代になればこれまでの実績も豊富で、社内でも一定のポジションに就いている人が多いでしょう。だからこそ周囲からキャリアダウンだと思われるような転職はしたくないと思い、転職活動に対してプレッシャーを感じてしまいがちです。しかし「失敗したくない」という思いが先行するあまり、転職のチャンスがあるのになかなか動き出せないとしたら、非常にもったいないのではないでしょうか。
先ほどのデータが示す通り、見送りになる経験は転職者なら誰もが経験するものです。転職活動を始めてすぐに結果が出なかったとしても、あまり落ち込みすぎず、「この経験を次の選考に活かせばいい」と前向きに捉えて活動を続けると、最終的に良い結果につながりやすくなります。
企業が40代を採用しようとするとき、そこには必ず理由があります。「なぜ今のタイミングで、このポジションを募集しているのか」という求人の背景を知ることで、その企業が40代に求めている役割が見えてきます。
40代の課長層が空洞化しているので、組織のバランスを正常化するために40代を採用したい。欠員が出たので、その役割を引き継げる40代を採用したい。新設のポジションはあるが、社内には担える人材がいないので、社外から経験豊富な40代を採用したい。このように、求人によって様々な採用ニーズが存在します。
40代が転職活動を始める際は、「求められている役割」を理解し、自身のキャリアや強みがその企業に対してどのようなメリットを提供できるか考え、何を武器に内定を勝ち取るのかを戦略的に考えることが必要です。
40代はキャリアの折り返し地点を迎える年代です。現職での先のキャリアも大体見えてくるため、「このまま定年まで勤め上げるか、それとも他の可能性を模索するか」を転職エージェントに相談する人が増えます。
人生100年時代に突入した今、1社だけでキャリアを終わらせるのは難しくなっています。type転職エージェントでも、新卒で入社して以来同じ会社で活躍を続けてきた40代の方が、今後のキャリアを見据えて転職の相談にくるケースが多くなりました。
この場合は、どちらを選択するにしても、まずは一度、転職活動を始めてみることを勧めています。実際に求人に応募して選考を受けることで、これまで培ったキャリアが企業からどのように評価されるのかを客観的に知ることができるからです。
自分では普通だと思っていた経験やスキルが、他の企業では高く評価されることも珍しくありません。あるいは、自分の強みを最大限に活かせるのはやはり今の会社だという結論になるかもしれません。最終的にいずれの選択をするにしても、転職活動をしながら自分の可能性を探ることが、本人にとってより良いキャリアの構築につながります。
「管理職での転職が可能か」という相談が増えるのも40代です。これは転職先の組織や採用の状況によるので、管理職の募集を行っている企業を選んで応募すれば、もちろん管理職として採用される可能性はあります。
ただし最初に紹介した通り、現在は多くの場合、管理職の経験があることを前提とした採用が行われています。よってマネジメント経験がない人が管理職を希望した場合は、採用が難しくなることを知っておく必要があります。
関連記事:管理職は転職できない?ベストタイミングと、転職理由作成のコツなどを解説
現職で今以上の年収アップが見込めないため、転職先でそれを叶えたいという相談があります。業界や職種によって年収のレンジに差があるので一概には言えませんが、企業からの評価によっては年収アップが可能です。
ただし、数百万円単位での大幅な増加を希望するのであれば、相応の理由が必要です。また企業によっては、それが採用への懸念につながるケースもあります。求人の業務内容や企業側が提示可能な年収を確認し、自分が求める金額が妥当であるかを確認することが求められます。
前述の通り、企業が採用を行うときは「求められている役割」が必ずあります。この役割とは、「そのポジションが何をミッションとし、どのような成果を出すことが求められるか」という意味でもあります。
入社前にミッションと成果の確認が不足していると、自分が想定していた業務とギャップがあり、うまく成果を出せないという状況に陥りやすくなります。この失敗を回避するには、入社を決める前に必ず企業側とミッションと成果についてきちんと話し合い、認識を共有することが大事です。
組織や事業をマネジメントするポジションで入社する場合、報告する上司が特定の人物になるケースが多くなります。よってその上司と良い関係を構築できるかどうかで、自分の成果を正当に評価されるか、何かあった時に相談して協力が得られるかが変わってきます。
もし入社後に上長と相性が悪いことが判明しても、会社は特定の事業や組織での活躍を期待して採用したので、ポジションを変えてもらうという選択肢はほとんどありません。どうしてもうまくいかず、結局は退職せざるを得ないケースも少なくありません。
そんな事態にならないためにも、入社を決める前に自分が報告する上司はどのような人物で、仕事についてどんな考え方や価値観を持っているのかを確認してください。人事や役員など他の人物を介してヒアリングするのではなく、本人に会う機会を作ってもらい、直接話して自分との相性を見極めることをお勧めします。
どの業界や職種でも専門性のある人材は高いニーズがあります。なかでもエンジニア職種で40代を求める企業が増えています。IT領域はあらゆる企業にとって最重要の経営課題となっていて、それを担う人材を確保することが急務となっているからです。さらに40代の場合、マネジメント経験かスペシャリスト領域のいずれかを持ち合わせていることが求められます。
一方で、業界・職種ともに未経験の領域に、40代で転職するのはかなり難しいのが現実です。ただし未経験でも、これまでに経験した業界と商習慣やビジネスモデルが似ている場合は、スキルの転用が可能と判断されることもあります。40代は入社後すぐに活躍できる人材が求められているため、まったく経験のない業務内容へのチャレンジはやはり難しいと考えるべきでしょう。
これまでのキャリアを振り返り、棚卸しをすることは非常に重要です。過去に経験した業務やプロジェクトを書き出し、そこで身につけたスキルを整理することで、自分の強みが明確になります。さらには、それは現職のみで通用するスキルなのか、他の企業でも活かせる汎用性があるのかなども見えてくるはずです。20代や30代に比べてキャリアが長い分、改めて振り返らないと気づかないことや見落としていることもありますので、転職活動を始めるならまずはキャリアの棚卸しから始めてください。
長年培った経験があり、仕事やビジネスに対する思いが強いあまり、転職活動で企業を評価する側に回ってしまう方がいます。転職活動とは、転職者にとっては自分の可能性を広げる場であり、面接は企業と転職者がお互いを知る場です。「こうあるべき」「こうするのが当たり前」といった価値観が強すぎると、自分の可能性を潰してしまったり、企業から柔軟性がないと判断されてしまうので注意が必要です。
転職を考えている40代の中には、「一定の年収が担保できて、自分の経験を評価してくれる企業ならどこでも構わない」という人もいます。もちろん自分の経験を活かせる環境で働くことは重要です。しかし「どこでも構わない」という言葉からは転職への熱量が感じられず、受け身の印象を与えます。
自分はどんな人間で、何ができて、どんなことをやりたいのか。熱量を持ってその思いをアピールできる人は、自分自身と真剣に向き合ってきた人でもあります。受け身ではなく、能動的に自らの人生やキャリアについて考え、行動できる人のほうが面接の通過率が高く、入社後の満足度も高くなります。
マネジメントとしてキャリアを築きながら、今後のキャリアに悩んでいる方に対し、特定の業界に限定せず転職の可能性を探り、幅広いキャリアの提案が可能です。もちろん現職と同じ業界に転職することが本人のキャリアにとってベストであれば、特定の範囲に絞り込んだ提案もできます。同じように悩んでいる同世代の転職者を支援した実績も豊富なので、他の事例を参考にしながら転職活動を進められるのもtype転職エージェントを活用するメリットです。
面接対策に力を入れているのもtype転職エージェントの特徴です。40代が面接で求められるアウトプットは、20代や30代とは異なります。この年代はどのようなポイントで自分の経験や強みを伝えるべきかについても具体的にアドバイスしますので、本番の面接にも万全の体制で臨むことができます。
>type転職エージェントハイクラスの転職支援サービスについて企業から求められている役割を理解し、採用ニーズと自分の強みがマッチすれば、40代でも転職は可能です。マネジメント経験や特定領域のスペシャリストなら、さまざまな転職の可能性があるでしょう。これまで培った経験やスキルを活かして、より良いキャリアを実現するためにも、転職を検討しているならまずは動き出してみることをおすすめします。
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