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掲載日 : 2021.07.27最終更新日 :2021.07.27
30代や40代のミドル層が転職活動をすると、企業から「マネジメント経験」を求められるケースが多くなります。しかし一口にマネジメントと言っても、「どのポジションでどれくらいの経験期間が必要なのか」「どんなチームやプロジェクトを率いた経験が求められるのか」など、よくわからないこともあるのではないでしょうか。また面接でマネジメント経験を質問された場合、どのように回答すれば高く評価されるのかも気になるところです。
そこで本記事では、転職活動で求められるマネジメント経験の内容や必要とされる経験・スキル、面接で質問されたときの答え方のポイントと具体的な回答例まで、詳しく解説します。
斉藤 由梨キャリアアドバイザー部 部長
一橋大学卒。求人媒体の営業職から「type転職エージェント」キャリアアドバイザーへ転身。コンサルタント・PM・SI・ベンダーと幅広い領域でのIT業界従事者の転職サポートを行い、現在は役職経験者の方や組織のリーダークラスを中心に多くの転職者を中心に転職を支援している。30代以降の転職では、面接で「マネジメント経験」についてよく質問されます。この場合、必ずしも役職などの肩書きは必須ではなく、メンバーの育成や指導、プロジェクトの責任者として成果を達成した経験などでもアピールになります。
マネジメントの範囲が「組織」「プロジェクト」「事業」のいずれかによって、求められるマネジメント力は異なります。企業が「マネジメント経験」として求めていることや期待していることをケース別に解説します。
この場合の「組織」とは、期間限定ではなく恒常的に社内に存続するチームを指します。組織マネジメントでは、特定のミッションを担うチームを率いて目指す方向性を示し、所属するメンバーを中長期的に育成・評価することが求められます。
中途採用の選考では、前職でチームとしてどのような成果を残したのか、メンバーの育成や人事考課の経験はあるかを主に見られます。必要とされる経験期間やチームの規模は企業によって異なりますが、入社後に担当する組織規模と近い経験値を求められることが多く、その組織が抱えている課題にアプローチできる知見やスキルを持つ人材が好まれます。
「プロジェクト」は、特定の目的を果たすために一定期間だけ人員を集めて構成される集団です。よってプロジェクトマネジメントでは、目的達成のために集まった人員を率いて、決められた期限とコストの中で物事を推進することが求められます。プロジェクトの規模によってマネジメントの難易度は大きく変わり、一般的には人員の数や予算が大きいほど難しくなります。
プロジェクトマネジメントでも人材育成を期待されるケースはありますが、最も重視されるのは、人員を適切に配置し、適正なコストでスケジュール通りに業務を推進する能力です。複数のプロジェクトでマネジメント経験があると、異なる目的や環境でも対応できると判断され、採用選考でも高く評価される傾向があります。
特定の「事業」を対象とするマネジメントです。事業計画に沿って利益を出すために、必要な体制や人員の確保と事業運営に当たります。
事業マネジメントでは、事業計画の立案、事業の収支管理、事業体制の構築などの経験値が求められます。事業内容によってマネジメントが注力すべき領域は異なるため、中途採用では、前職で経験した事業と入社後に担当する事業の特性が近いかどうかを見られます。
求人票に具体的な経験年数や求めるレベルが記載されている場合は、自分が条件を満たしているかを確認します。すでに解説した通り、マネジメントの範囲によって求められる経験やスキルが異なるので、求人の内容と自分のキャリアを照らし合わせてください。
求人票の情報だけでは、入社後に担当するマネジメントの範囲や規模感、関係する部署や求められるミッションについて、具体的に把握できないこともよくあります。その場合は、転職エージェントのキャリアアドバイザーに相談することをお勧めします。各企業について求人票には記載されない詳細な情報を把握しているので、入社後にどのような能力を求められるか、自分の経験・スキルとマッチしているかなどについて、一人一人に合ったアドバイスをもらえます。
type転職エージェントではミドル・エグゼクティブ領域に特化した転職支援を行っております。年収1000万円以上の転職支援実績も多く、企業との年収交渉にも強みがあります。マネジメント層やハイクラス層の転職活動で不安や疑問があれば、ぜひtype転職エージェントにご相談ください。詳細は「type転職エージェントミドル」をご覧ください。
マネジメント経験がない場合も、例えば下記のような経験があれば採用選考でアピールできる可能性があります。
こうした経験をマネジメントに必要な要素の一部として評価する企業もあります。ただしどの程度の評価になるかは、募集するポジションの状況や企業が抱える課題によって変わってくることを理解しておきましょう。
面接官がこの質問をするのは、入社後に任せたいポジションで必要となるマネジメント経験やノウハウを持っているかを確認するためです。
もし採用されれば、これまでとは異なる環境でいきなりマネジメントを担うことになりますが、たとえわからないことが多くても、若手転職者のように誰かがつきっきりで指導してくれるわけではありません。前職とは違う新たな状況に置かれても自分で判断し、マネジメントできるだけの経験値があるかが問われます。
応募企業がマネジメントの役割として何を重視しているかを理解し、自分が会社に貢献できる人材であることを伝えるのがポイントです。マネジメント人材を募集する背景には、企業によってさまざまな現状や課題があります。そのニーズに合った回答をしなければ、いくらマネジメント経験があっても自社とはミスマッチだと判断されてしまう可能性があります。
例えば、若手が多く早期の育成が課題となっている組織では、経験の浅いメンバーをできるだけ早く成長させ、チームとして高い成果を出せる状態を作り上げるためのノウハウが求められます。この企業の面接で「前職では経験値の高いベテランメンバーのモチベーションをうまく管理し、チームの成果を最大化できた」とアピールしても、採用側のニーズにマッチしません。
よって応募企業がマネジメントに期待することを理解した上で、面接の回答を準備することが大事です。企業が求める能力を持っているとアピールするには、回答に具体性が必要となります。これまでに経験した事業やプロジェクトの内容、自分が果たした役割、チームの規模や人数、出した成果などについて、数字を交えて具体的に答えると高い評価につながります。
「現職では2018年から、課長として部下6名のマネジメントを担当しています。具体的には、部下の指導やサポート、進捗管理、目標設定のアドバイスを行っています。新人のメンバーが多いため、営業の業務フローやノウハウをマニュアル化し、各自の強みを生かした営業活動を支援しています。課長になって以来、チームの売り上げ目標である前年比110%の達成を続けております」
こちらも面接でよく聞かれる質問です。入社後にマネジメントを任せたい組織やメンバーの特性と、応募者の経験やスキル、人柄などがマッチするかを判断する狙いがあります。
会社が変われば、組織の特性も変わります。部下に対して指示を出し、円滑に業務を進めることを求める組織もあれば、部下が自分で考えて行動できるように、並走しながら支援することを求める組織もあります。あるいはすでに部下たちは業務を自立して行えるため、マネジメントは働きやすい環境作りに注力することを求められる組織もあります。
このように、組織によってマネジメントに求められるコミュニケーションのスタイルは異なります。よって面接官はこの質問をすることで、組織の特性に合った部下への接し方ができる人物かを判断したいと考えています。
これまで自分が所属してきた組織の特性を振り返って整理し、どのような組織ならマネジメントとして対応できるかをわかりやすく伝えるといいでしょう。ただし、特定のタイプの部下にしか対応できない印象になるよりは、「指示が必要な若手」「一定の経験値からさらにスキルアップが求められる中堅」「自立して業務が行えるベテラン」などの特性を持つ部下に対し、それぞれどのように接してきたかを整理して伝えられればベストです。
「私が部下と接する時は、自主性を尊重するように心がけています。まずは本人が考えたことをやらせて、良かった点や改善点など一緒に振り返るようにしております。自分で決めたことなのでやらされている感がなく、モチベーションが上がって、本人の成長にもつながりました」
マネジメント人材を求める企業は多く、経験があれば転職先の選択肢は広がります。企業がマネジメントに期待する役割を理解し、それにマッチする能力やスキルを面接でアピールできれば、高い評価につながります。面接で回答するときのポイントを押さえて、ぜひマネジメント転職を成功させてください。
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