ビジネス用語のカタカナ・横文字がわからない……を上手く乗り切るには

新しい職場に入ったら、聞き慣れない横文字が飛び交っていて戸惑ったことはありませんか?最初はうなずいてごまかしていたけれど、もうそろそろ限界!仕事の会話についていけない!そんな方に向けて、横文字に振り回されず仕事を乗り切るコツと、会議やメールでよく使われるカタカナ用語をまとめました。

公開 : 2025/09/30 更新 : ----/--/--

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本連載では、転職後のさまざまな壁を乗り越えて、新しい職場で活躍するためのコツをアドバイス! 入社直前の不安な気持ちから、入社後の仕事・人間関係のトラブルまで、転職後1年目に起こりうる「あらゆるお悩み」を取り上げていきます。

今回のお悩み

横文字を使いたがる人が多くて、会話についていけません

転職したばかりの20代です。今の会社はやたら横文字のビジネス用語が多くて困っています。会議では「KPIを確認してからアサインを」とか、「エビデンスをそろえてから進めよう」といった会話が飛び交い、メールでも「ステークホルダーへのコンセンサスが大事」とか書かれていて、正直「???」の連続です。上司や先輩に聞けばいいのかもしれませんが、毎回聞くのも恥ずかしくて……。どう慣れていけばいいのでしょうか?

無理に全部覚えなくていい。必要最低限のワードを押さえて乗り切ろう

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こんにちは、『転職そのあとLABO』のはたけです。

正直にいうと、私の周りにも、やたら横文字を混ぜてしゃべるな~という人はいました。心の中では「かっこつけんなよ」とツッコミつつ、笑顔でスルーしていたんです(笑)。

でも、とあるクライアントとの打ち合わせで、同じような横文字が次々と飛んできてしまい……。いやいやいや、これはもう笑って流すわけにはいかない。相手はクライアント、聞き流したら問題だ。その瞬間、「これはまずい、ある程度は理解しなきゃ」と思いました。

横文字が広まった背景には、戦後の国際化とグローバルビジネスの影響が大きいとされています。特に、外資系コンサルティング業界、マーケティング業界、IT業界などは、横文字が日常語として根付きやすかった業界です。これらに属する人材が他業界に広がったことで、横文字がビジネス全般に普及していきました。

一方で、横文字は「スマート」「専門的」といったイメージから、意味を十分に共有しないまま使われることも少なくありません。特に、横文字を共通言語として持たない業界や職場では、言葉の意味が曖昧になりやすく、コミュニケーションの障壁となることが指摘されています。ですから、相談者の方も横文字が分からないからといって自分を責める必要はありません。むしろ、発信する側の思いやりが欠けているケースも多いのです。

とはいえ、カタカナ用語のほうがニュアンスを伝えやすかったり、前述のような業界では頻繁に使われるワードがあるのも事実。だからこそ、「すべてを覚える」のではなく「自分の仕事に必要な最低限の横文字だけ押さえる」のが現実的な対応だと思います!

ここからは、私が横文字に対応できるようになった方法を参考までにお伝えします。

解決策①:頻出用語をメモする

まずやったのは、会議やメールで出てくる横文字を片っ端からメモすること。聞いたままカタカナで書いておいて、あとで調べたり、聞ける人がいる場合はこっそり確認したりしました。

ポイントは 「自分がわかる表現に言い換えて、メモや記憶に残しておくこと」です。たとえば、「アサイン=担当を決める」「コンセンサス=合意」といった具合に整理しておく。そうすると、次に出てきたとき、「あ、前に聞いたあれだ」とすぐ理解できるようになります。

解決策②:日本語に直して細部を確認する

メモをして自分なりに理解するのが第一歩。次に大事なのは、その理解が本当に合っているかを確認することです。

たとえば、上司から「このタスクをアサインして」と言われたら、「承知しました。Aさんに担当してもらう、という意味で合ってますか?」と聞いてみる。こうすると、相手も「そうそう、そこまで含めてお願い」とか「いや、Bさんに振ってほしい」と補足してくれます。むしろ日本語に置き換えて返した方が、お互いに認識をそろえやすく、仕事の精度もぐっと上がります!

これだけは覚えておきたい、横文字ベスト10(あいうえお順)

ここでは、初めて聞くと戸惑いやすい横文字をピックアップしてみました。まずはこれだけ押さえておけば困らないという基本セットです。意味と会話例も一緒に紹介するので、自分の辞書代わりにしてみてください!

1.アサイン(Assign)

意味:担当を割り振る

<会話例>
上司:「この案件、誰にアサインする?」
新人:「(つまり“誰に任せるか”を決めるってことね)」

2.アジェンダ(Agenda)

意味:会議や打ち合わせの議題、進行項目

<会話例>
先輩:「今日の会議、アジェンダ共有した?」
新人:「(つまり“議題リスト”を事前に渡したかってことだな)」

3.エビデンス(Evidence)

意味:証拠・根拠(データや資料)

<会話例>
上司:「この提案のエビデンスある?」
新人:「(“根拠になる資料やデータある?”って意味ね)」

4.オンボーディング(Onboarding)

意味:新メンバーが組織や仕事に慣れるプロセス

<会話例>
人事:「新入社員のオンボーディングプラン考えよう」
新人:「(つまり“新人研修や定着サポート”のことか)」

5.コンセンサス(Consensus)

意味:関係者の合意形成

<会話例>
先輩:「関係者からコンセンサス取れてる?」
新人:「(要は“みんなの合意は取れた?”ってことだな)」

6.スコープ(Scope)

意味:プロジェクトや業務の範囲

<会話例>
クライアント:「まずはスコープを明確にしましょう」
新人:「(“どこまでやるか、やらないか”を決める話ね)」

7.ステークホルダー(Stakeholder)

意味:利害関係者(関わる人たち)

<会話例>
上司:「この件、ステークホルダーに報告した?」
新人:「(“社内外の関係者全員”に共有したかってことか)」

8.バリュー(Value)

意味:組織やチームの価値観・行動指針

<会話例>
マネージャー:「うちのバリューに沿った判断をしてね」
新人:「(“会社の大事にしてる考え方に合わせて動いてね”ってことだ)」

9.KGI/ケージーアイ(Key Goal Indicator)・KPI/ケーピーアイ(Key Performance Indicator)

意味:KGI=最終的に達成すべきゴールを示す指標、KPI=そのゴール達成のための途中経過を測る数値指標

<会話例>
上司:「今期のKGIは“年間売上10億円”だ。そのためのKPI、進捗どう?」
新人:「(KGI=ゴール、KPI=その途中の“数値目標”のことだな。今月の新規契約件数(KPI)の進捗を伝えよう)」

10.ROI/ロイ or アールオーアイ(Return on Investment)

意味:費用対効果、投資に対する成果

<会話例>
先輩:「この施策ってROI合う?」
新人:「(“かけたコストに見合う成果が出る?”って意味だな)」

もちろん、世の中の横文字はこの10個だけではありません。でも、まずはここから押さえておけば、会議やメールで置いてけぼりになることがかなり減るはず。気負わず、少しずつ慣れていきましょう!

まとめ

まとめのイメージ-type転職エージェント

友達との会話なら「はいはい、また横文字か〜」と笑って流せても、クライアントや上司とのやりとりではそうはいきません。

でも大丈夫。ポイントはシンプルです。
・出てきた横文字はとにかくメモする
・自分なりに日本語に言い換えて理解する
・「この意味で合ってますか?」と確認する

この3つを繰り返していけば、ビジネスで必要な横文字を理解して、上手く扱えるようになります。

仕事で本当に必要な横文字は限られています。最低限よく出る言葉だけ覚えて、あとは日本語で堂々とやっていけば大丈夫。無理にカタカナに寄せなくても、ちゃんと仕事は回せます。肩の力を抜いていきましょう!

相談室の人
はたけ

はたけ

『type』『女の転職type』の求人広告制作を担当。エンジニア、営業、接客販売、事務、ものづくり系など、約5年間で200社以上の中途採用に携わる。人事をはじめ代表や社員といった幅広い方々に取材をおこない記事を制作してきた経験から転職そのあとLABOチームにジョイン。好きな食べ物はだし巻き卵。ほっと一息つくような情報をお届けしたい。

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