転職1年目、なんでも相談室
転職先の業界を早く学ばないとマズい... 効率的に情報収集をするためにやるべきことは!?
未経験の業界に転職したけど、業界のことをまだ良く知らない為に会議で話していることがわからなかったり、社内外の人との会話に困る…ということはありませんか? 早く業界のことを知ることができれば、仕事の成果にも繋がりますし、新しい仕事も任せられるかもしれません。今回は転職先の業界のことを知るための具体的な方法をお伝えします。
公開 : 2024/10/30 更新 : ----/--/--
新しい職場・仕事で活躍するには何が必要?
転職1年目、なんでも相談室
本連載では、転職後のさまざまな壁を乗り越えて、新しい職場で活躍するためのコツをアドバイス! 入社直前の不安な気持ちから、入社後の仕事・人間関係のトラブルまで、転職後1年目に起こりうる「あらゆるお悩み」を取り上げていきます。
転職して1年以上経ったけど、実はまだあまり業界のことが詳しく分かっておらず焦ってきた……
未経験でIT業界の営業職に転職しました。業務内容は研修とOJTで学ぶことができたのですが、業界全般のことは、自信を持って把握できているとは言えません……お客様と業界のトレンドについての質問に答えられず、商談が上手くいかないこともありました。そんな中、後輩たちの勉強会を任されることになり焦っています。業界理解を深める何か良い方法はあるでしょうか?
業界研究は、「業界の移り変わり」と「トップ企業の動向」が大事!
こんにちは、『転職そのあとLABO』です。
未経験の業界に転職した場合、商習慣やよく使われる用語、競合のことなど新しく覚えることが非常に多くて大変ですよね。
確かに研修で学びつつ、一定期間仕事を続けていれば徐々に知識は増えていきますが、早く成果を出したい場合や、質問者さんのように急に自分が教える立場になったら、ポイントを絞って効率的に知識習得をする必要がでてきます。
まず業界を理解するうえでオススメしたいのは、「業界全体の移り変わりを知ること」と、「業界の最大手=トップ企業の動向に詳しくなること」です。
なぜなら業界の移り変わりを知ることで、独自の文化や常識、頻出する用語、トレンドを理解することができるからです。また、競合他社や自社がどのような位置付けにいるのかが理解しやすくなりますので社内やお客様と会話する上でもさらなる自信につながることでしょう。
さらに、トップ企業は技術革新や新たな市場ニーズの変化にいち早く対応し、その行動が業界全体に影響を与えているので業界理解のうえではマストでおさえておきたい情報です。またトップ企業は上場企業であることが多いので、信頼性のあるデータや資料が豊富で分析しやすい利点もあります。
従ってまずは「業界の移り変わり」と「トップ企業の動向」を知ることから始めてみてください。
しかしながら具体的にどのように調べていったらいいのかイメージしにくいかもしれませんので次で徹底解説していきます!
「業界の移り変わり」と「トップ企業の動向」を調べる4つの方法
先輩や上司に聞くという手っ取り早い方法もありますが、初歩的なことから教えてもらうのは気が引けるでしょう。今回は自分ひとりでできる情報収集に絞って共有したいと思います。
業界地図の活用
日経や会社四季報が毎年出している、A4サイズのカラーの単行本で、就活の時にご覧になった方もいらっしゃるのではないでしょうか?経済・企業情報に強い出版社が発刊しており、200近い業界が掲載され、売上などの数字も確かです。毎年新しい号が出るため、最新のテクノロジーやトレンドも更新されています。いわば「業界の教科書」ですので業界理解では欠かせない書籍です。わざわざ書店に行かなくても電子書籍版もあるので比較的手に入りやすいですよね。
そんな業界地図を使っておすすめしたいのが、数年前の「業界地図」と最新号を見比べてみることです。売上や会社名が変わっていたり、新しい企業が出てきていたり、業界がどのように移り変わったのかを確認することができます。
生成AIを使った情報検索の活用
生成AIの種類は「ChatGPT」「Microsoft 365 Copilot」「Gemini」「Perplexity」など代表的なものであれば、どれでも大丈夫です。
業界全体を調べる場合は、下記のプロンプト入力を試してみてください。プロンプトとはAIに送る指示文や命令そのもののフォーマットのことです。
・ [特定の業界]の概要と市場の現状について教えてください。 ・ [特定の業界]での主要な競合企業、競争の激しさや市場シェアについて分析してください。
トップ企業を調べる場合は、以下を入力してみてください。
・ [特定の企業名]の概要、ビジネスモデル、競争優位性について詳細に教えてください。具体的な製品ライン、サービス、主要な市場におけるシェアの情報も含めて説明してください。 ・ [特定の企業名]を3C分析を行い、顧客、競合、自社について詳細に教えてください。 ・ [特定の企業名]のSWOT分析を行い、強み、弱み、機会、脅威を詳細に教えてください。特に、現在の市場環境や競合状況に基づいた解説を含めてください。
注意してほしいことは、AIの出力は情報源が不明確なことがあるため、正確ではない情報が混じったり、最新情報が反映されていないことがあります。もし資料に流用したり、お客様に話される場合は事前に正しい情報なのかチェックするようにしましょう。
IR資料の活用
トップ企業が上場企業であれば、IR資料を活用することで企業をとりまく市況や企業の抱える課題への対応を把握することでき、より理解が深まります。IR資料にはさまざまな種類があり、「決算短信」、「有価証券報告書」といったものも大事ではあるのですが、読み解きに知識が求められるため最初は「決算説明会資料」がオススメです。
「決算説明会資料」は一般の株主に向けて作成されているので、ポイントが絞られており、用語も比較的わかりやすい内容になっています。こちらで業績の把握、事業構造の理解や将来展望の分析などが確認できます。
また、IR資料をダウンロードしAIに読み込ませて要約・分析をさせることも使っているプランによってはできたり、業績の推移を時短で調べたい場合に個人投資家向けのWebサービスで企業分析を簡単にできる「バフェットコード」を活用してみるのもトップ企業の理解においてオススメです。
Googleアラートで最新情報をキャッチ
「業界の移り変わり」と「トップ企業の動向」とは別に、常に業界の最新情報をキャッチしておくことも重要ですよね。そこでオススメしたいのがGoogleアラートです。
Googleアラートとは特定のキーワードを登録し、そのキーワードが含まれる情報がWeb上に流れた際に通知が来る仕組みで、Googleアカウントがある方は誰でも使えて通知の頻度や方法もカスタマイズすることができます。
設定は簡単で、https://www.google.com/alertsにアクセスして、企業名+業界や関連キーワードを含めて登録します。するとメールが任意のタイミングで届きます。メールチェックする時に業界の最新情報もチェックしましょう。
まとめ
いかがでしょうか?まずはご自身で、ご紹介したような業界地図や生成AI、IR情報、Googleアラートなどの方法を組み合わせて、日常的に知識を積み重ねていきましょう。ある程度知識が付いたら専門誌を読んだり、先輩・上司に教わったり、お客様との情報交換などをしてさらなる知識を深めていってください!
新しい知識が増えると会話や商談にも自信が生まれ、結果として業務パフォーマンスが向上します。焦らず少しずつ知識を深め、転職先でのキャリアにおいて強みを発揮できるように成長していきましょう!