急に話を振られると焦る…そんな時に実践すべきアドリブ力を鍛える3つの方法

会議の場で意見を求められたとき、とっさに気の利いたことが言えない……そんな経験はありませんか?特に転職して間もない時期は、緊張や不安もあり、急に話を振られたときにうまく答えられないことも多いものです。「もっと気の利いたことが言えたら…」そんなもどかしさを解消するための方法をお伝えします。

公開 : 2025/05/22 更新 : ----/--/--

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本連載では、転職後のさまざまな壁を乗り越えて、新しい職場で活躍するためのコツをアドバイス! 入社直前の不安な気持ちから、入社後の仕事・人間関係のトラブルまで、転職後1年目に起こりうる「あらゆるお悩み」を取り上げていきます。

今回のお悩み

会議の場で話を振られた時に良い回答が出来ず悩んでいます……

転職して半年ほど経ちました。仕事内容にも徐々に慣れてきたのですが、最近よくつまずくのが、“その場での発言”です。たとえば、ミーティング中に上司から「この点どう思う?」と聞かれると、焦ってしまい、浅いことしか言えなかったり、言葉に詰まってしまいます。もともと準備してから話すタイプなので、とっさに答える力がないことに劣等感を感じる日々です。

とっさに話せる力は、才能ではなく“育てていけるスキル”

とっさに話せる力は、才能ではなく“育てていけるスキル”のイメージ-type転職エージェント

こんにちは、『転職そのあとLABO』のかずえです。

今回のお悩みは、「アドリブが苦手で、とっさにいい感じに答えられない」というもの。これ、本当によく聞くお悩みです。

私自身も社会人になったばかりのころ、まさに同じ壁にぶつかっていました。「言いたいことはあるのに、うまく出てこない」「会議が終わってから、答えが浮かぶ」——そんなもどかしさ、痛いほどわかります。

ですが初めにお伝えしたいのが、とっさに話せる力は、才能ではなく“育てていけるスキル”だということ。後から「こういえばよかった!」という考えが浮かぶ質問者さんは、丁寧に物事を考えるタイプかと思います。それは「考えがない」のではなく、「まだ言語化の瞬発力が育っていない」だけなので安心してください!

とはいえ、実際のビジネスシーンでは、即答力が求められる場面が多いのも事実。そうした場面でスムーズに言葉を出せるようになるには、やはり日頃からのトレーニングが必要だということも併せてお伝えしたいです。

そこで、私自身が実践し効果を感じた“とっさに話す力”を鍛えるための方法を3つご紹介していきます。

1、「ニュース番組のコメンテーター」ごっこを習慣にする

通勤電車やスキマ時間にも取り入れやすいトレーニングからご紹介します。日々ニュースや記事を見たときに、自分の考えを持つ習慣をつけることでアドリブ力を鍛えていく方法です。

ただ情報を受け取るだけで終わらせるのではなく、“自分がこの件についてコメントを求められたら、どう答える?”と自問してみましょう。ポイントは“コメンテーターになったつもりで”です。

たとえば、話題になっている社会課題やニュースを見たときに、
・自分はどう思ったか?
・この動きは賛成?なぜ?
・それはどの立場から話している?
・別の立場から見たらどう思う?
といった視点で、自分なりの意見や問いを立ててみましょう。

こうした視点で1〜2分、自分の中で意見を組み立てる練習をしたり、多角的な視点から考える練習をしてみてください!通勤中でも昼休みでも、スマホでニュースを読んだついでに、頭の中で“即興コメント”を考える習慣をつけておくと、少しずつその場で考えを言語化する力が育っていきます。

2、“答え直しメモ”をつけて振り返る

仕事中、とっさにうまく答えられなかった場面や、後から言いたかったことをそのままにしておくのはもったいない!ぜひそこからもう一歩、“振り返り”を習慣にしてみてください。そこで、メモアプリやノートに“答え直し”を書き留めておくのがおすすめです。

具体的には、ミーティングや雑談で言葉に詰まった場面を思い返し、「自分だったらどう言い直したいか?」をメモに残すだけでOKです。スマホのメモアプリでも、手帳の隅でも構いません。

一度きりでなく、時間をおいて何通りか考えてみると、「この言い方のほうが伝わりやすいかも」「こっちのほうが端的」といった気づきが出てきます。こうした“後から考えた表現”を、できるだけ記録として残しておくことで、似たような場面でとっさに思い出しやすくなります。

3、“先読み”でアドリブ力をつける練習をする

とっさに答えるのが苦手な人は、話を聞き理解しながら、同時に考えることが難しいと感じているのではないでしょうか?

そこでおすすめなのが、「このあと何を聞かれそうか?」と、少しだけ“先読み”をしながら話を聞く習慣をつけること!

たとえば、上司が話しているときに、
・次にどんな問いが投げかけられそうか?
・自分の担当業務や最近直面した課題と関連づけて話せることはあるか?
といったことを、“聞きながら構える”感覚でイメージしておきます。

最初はうまくできなくても構いません。頭の中で「もしかしたら、こんな質問が来るかも」と予測するだけでも十分です。少しずつ“準備しながら聞く”ことに慣れていくと、いざというときに言葉が出やすくなっていきます。

この“先読み”の習慣が、アドリブに強くなる下地をつくってくれるはずです。

まとめ

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いかがでしたでしょうか?

とっさに話すことやアドリブが苦手なのは能力がないわけではありません。 考える力があるのに、言葉にするまでに少し時間がかかっているだけのことです。その力は、日々のちょっとした練習や振り返りで、少しずつ身についていきます。

そして、質問者さんのように「浅いことしか言えてない…」と感じたとしても、発言できていること自体が十分に意味のあることです。常に意識しておきたいのは、固まりきっていなくても、まず言葉にすることに意味があるということ。完璧な答えでなくても、言葉にすることで、自分の考えが少しずつ整理されたり、相手のリアクションから新しい気づきが得られることもあります。

とはいえ、言いたいことをうまく整理できずに、頭の中が追いつかないこともありますよね。そんなときは、前置きや結論を先に伝えながら、その間に理由を整理するという方法もあります。

例えば、
「まだ考えがまとまりきっていないんですが…」
「なるほど、そういう視点もありますね。ただ私は…」
「ちょっと話しながら整理してもいいですか?」

こうした“考える時間をつくるひと言”を挟むのも、すぐに言葉が出ないときの心強い手段のひとつです。

焦らなくて大丈夫。完璧じゃなくて大丈夫。自分のペースで、できるところから取り組んでいきましょう!

相談室の人
かずえ

かずえ

『type転職エージェント』の企業担当として約3年間に渡り、大手、中小、ベンチャーと幅広い企業の採用活動をサポート。 WEB業界やIT業界を中心に70社以上の中途採用を支援してきた経験を活かし、転職者のその後の活躍を支援するチームで活動を始める。 好きな業務は、企業の人事との意見交換。周りからよく言われる性格は「スーパーポジティブ」

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