転職後、「社風が合わない……」と感じたときの対処法

転職先の環境が想定と違っていて、悩んだことはありませんか?とりわけ「社風が合わない」という違和感は、日々の業務をこなすほど大きくなりがちです。まず大切なのは、どこにズレを感じているのかを分析すること。今回は転職先の「社風」を理解し、自分に合わないと感じたときの対処法を見出す方法をお伝えします。

公開 : 2024/12/25 更新 : ----/--/--

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本連載では、転職後のさまざまな壁を乗り越えて、新しい職場で活躍するためのコツをアドバイス! 入社直前の不安な気持ちから、入社後の仕事・人間関係のトラブルまで、転職後1年目に起こりうる「あらゆるお悩み」を取り上げていきます。

今回のお悩み

転職先の社風に馴染めず、日々の仕事に違和感を感じる……

新しい職場に転職して数ヶ月が経ちましたが、社風が自分の価値観や働き方と微妙に噛み合わないように感じています。最初は「慣れれば大丈夫」と思っていたものの、小さな違和感が積み重なって「このままここで続けていけるのか」と不安が募っています。実際のところ、社風が自分に合わない場合、どのように対処すればいいのでしょうか?多少の努力で馴染むことができるのか、それとも早めに見切りをつけて再び転職活動を考えるべきなのか…。アドバイスをいただけるとありがたいです。

「違和感」は、仕事の進め方? 評価基準? 人間関係? 社内ルール?

「違和感」は、仕事の進め方?評価基準?人間関係?社内ルール?のイメージ-type転職エージェント

こんにちは、『転職そのあとLABO』です。

転職先の社風がどうもしっくりこない、そんな違和感を感じることってありますよね。転職前にある程度は覚悟していたとしても、いざ働いてみると不安が大きくなって「このまま居ても大丈夫なのかな」という気持ちになるかもしれません。

まずお伝えしたいのは、焦らずに「何に違和感を感じているのか」をしっかり分析すること!そこから、本当にこだわるべきポイントなのか、自分の働きかけで状況を変えられないかを考えてみるのがおすすめです。

まずは、あなたが抱えている「社風に関する悩み」が大きく分けて以下の4つのどれに当てはまるのかをチェックしてみましょう。

仕事の進め方
■前職では自由に意見が飛び交っていたが、新しい会社では上司の指示待ちが基本で、部下が意見を発信する機会が限られている
■会議・ミーティングは議論の場というよりも、あらかじめ調整した内容を確認する場になっていて、異論がほとんど出ない
■前職では「まずはやってみる」というスタイルが許されていたが、新しい会社ではリスク回避が優先され、しっかりとした事前調査や過去の事例に倣うことが求められる

評価基準
■前職は成果や意見に対して数値的な根拠が重視されていたが、今の会社は定性的な判断が多くて、何が評価されているのか分かりにくい
■前職が客観的なKPIに基づく成果主義だった一方で、今の会社は年功序列が根強く、評価基準が明確ではない
■前職では成果を出すと表彰やインセンティブがあったが、今の会社では特に目立った称賛もなく、達成感を得にくい

人間関係
■前職はフラットな関係で、役職に関係なく呼び捨てやニックネームで呼び合っていたが、今の会社では上下関係が厳密で、言葉遣いや挨拶の仕方にも気を遣う
■前職はチームワークが重視され、情報共有も盛んだったが、今の会社は個人主義的で、それぞれが自分の業務範囲以外には関わろうとしない
■飲み会や社内行事がほとんどなく、お互いのプライベートに踏み込まない雰囲気がある

社内ルール
■前職ではフレックスタイムや在宅勤務が当たり前だったが、今の会社は定時の出勤・退社が厳しく、ワークライフバランスにギャップを感じる
■前職でオンラインツールを活用してスピード重視のワークフローに慣れていたが、今の会社では紙ベースの承認や決裁がメインで時間がかかる

いかがでしょうか?当てはまるものはありましたでしょうか?例示した内容は逆のケースもあるかもしれませんが、「社風」に対して違和感を抱いているポイントは大きくこの4つに分類されることが多いようです。

その「社風」は風土?それとも文化?

自分の社風に対する悩みが何なのかが分かったら次は、その社風はどこから生まれたのか、そしてどの範囲まで影響があるのかについて考えてみましょう。

実は企業の社風は、形成された経緯によって「企業風土」と「企業文化」に分けることができます。

企業風土
長い時間をかけて自然に出来上がった考え方・やり方、環境のこと。一度根付くとなかなか変わりにくいのも特徴です。会社の規模にもよりますが、部門やチーム単位で独自の特徴をもつことが多く、同じ会社でも部署によって空気が全然違う、なんてこともあります。「仕事の進め方」や「人間関係」の違和感は、比較的ここに分類されるケースが多いです。

企業文化
組織で共有している価値観や信念、行動ルールを指します。「経営理念」や「ミッション・ビジョン・バリュー」、あるいは「就業規則」などに明文化されていることが多いですね。これらは経営層や組織リーダーが意図して形づくるもので、会社全体に影響を与えます。トップの方針が変わるとガラッと大きく方向転換することもあり、「評価基準」や「社内ルール」はここに当てはまることが多いでしょう。

社風の違和感を解消するために、今すぐできる3つのこと

1.自分が変わる

社風には良し悪しではなく、「自分が慣れ親しんできたものと違う」という側面が大きいです。転職の際に叶えたかった目標が実現できているなら、そこまでこだわらなくてもいいかもしれません。ビジネス環境は変化しやすいですし、柔軟に適応する力を伸ばすチャンスと考えるのも一つの手と言えます。

それでもやりにくさを感じるなら、上司や先輩に率直に相談してみるのも手です。

「こういう進め方をしてみたいのですが、迷惑になるでしょうか?」「評価の仕組みにはどんな背景や経緯があるのかご存じですか?」「あまりみんなで食事に行かないようですが、もし誘っても大丈夫でしょうか?」こうした問いかけをすると、周囲が意外に柔軟に応えてくれたり、むしろあなたの前職のやり方を知りたいと興味をもってもらえる可能性もあります。相談するときは「なんとか慣れたいのですが…」のように、前向きな姿勢を示すひとことを添えましょう。また、「この会社の〜」ではなく「うちの会社の〜」と言葉選びにも気を遣うとより好印象です。

2.チームを替える

自分自身を変えるのが難しいときは、思い切って組織(チーム)ごと替えてもらうよう異動をお願いしてみる方法もあります。特に「人間関係」で悩んでいる場合に効果的です。同じ部門でも、担当業務や関わる人が変われば仕事がしやすくなることもあるでしょう。

ただし注意点として、まだ成果が十分に出せていない段階で「仕事内容を替えてほしい」と伝えるのはおすすめしません。企業はあなたの力を期待して採用しているため、「前職と勝手が違うから」という理由だけでは納得してもらいにくいからです。

また、「評価基準」や「社内ルール」は会社全体で共通していることが多いため、チームが替わっても状況があまり変わらない可能性はあります。とはいえ、あなたが結果を出し続けて影響力を持てる立場になれば、理想のチームに“変える”ことだって十分に可能です!

3.会社を替える

最後の手段は、再度転職することです。転職理由を問われる際に「社風が合わなかった」と説明する場合、まずは上記のようなアクションを取ってからにするのが無難でしょう。ただし、ストレスで心身に支障をきたしているのであれば、会社に相談のうえ、ためらわずに離れましょう。

まとめ

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いかがでしたでしょうか?転職後に感じるギャップは、多くの人が経験するものです。「社風が合わないな」と感じることがあっても、対応できる方法はきっとあります。

社風の構成要素を理解し、自分の価値観を見直し、行動や考え方を少し変えてみることで、少しずつ馴染んでいけるかもしれません。あなたの悩みを周囲はご存じないかも知れないので、相談してみるのもいいでしょう。それでも合わない場合は、チーム異動を願い出たり、最終手段として転職も検討してみるのも一つの手段です。健康問題がなければ、まずは社内で改善の可能性を探ってからでも、決して遅くはありません!

無理しすぎず、あなたらしく一歩ずつ進んでいってくださいね。応援しています!

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