転職先の気分屋上司と合わない!どうしたらいい?

今回のお悩みは「気分屋な上司との関わり方」について。とある調査で、「上司の嫌なところは?」という質問に「気分屋なところ」の回答がトップだったそう。しかし上司との関係構築は社会人にとって必須のスキル。転職したばかりだと前職の関わり方が通用せず余計に悩む方も多いのではないでしょうか?そこで今回は気分屋の上司との関わり方について紹介します。

公開 : 2024/01/24 更新 : ----/--/--

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本連載では、転職後のさまざまな壁を乗り越えて、新しい職場で活躍するためのコツをアドバイス! 入社直前の不安な気持ちから、入社後の仕事・人間関係のトラブルまで、転職後1年目に起こりうる「あらゆるお悩み」を取り上げていきます。

今回のお悩み

配属先の上司が気分屋で困る

3か月ほど前、今の会社に転職したのですが、上司と合わないのかも……と思い始めました。上司は気分屋で機嫌の悪い時は高圧的で話しかけにくく、こちらが常にタイミングを窺っているような状態です。同僚たちは慣れているというか諦めている雰囲気ですが、私は振り回されているようで正直うんざりしています。どうしたらいいでしょうか?

必要以上に関わらないでOK!でも気を付けてほしいことも……

必要以上に関わらないでOK!でも気を付けてほしいことも……のイメージ-type転職エージェント

こんにちは、『転職そのあとLABO』のかずえです。

今回のご相談は「気分屋な上司との関わり方」についてです。会社の中では、自分と合わない人とも仕事をしなければならないこともありますよね。それが毎日顔を合わせる上司だとなおさらストレスがたまるでしょうし、質問者さんのように転職したばかりだと周りにも相談しにくくより辛い状況ではないでしょうか。少しでもストレスを減らして働けるよう、本稿が役立てばと思います。

まず大前提、気分屋さんをどうにかしようと頑張ることはおすすめしません。 周りの同僚たちが「諦めている」ように見えるのも、つまりはそういうことなのだと思います。自分にストレスを与える人と仕事以外で関わる必要はないですし、自分が上司側になった際の反面教師にするぞ、程度に思っておけばよいと私は思います。

ということで、「距離を置く」を正攻法としておすすめしたいのですが、とは言っても接点をゼロにすることはできませんよね。なので、「上司との距離を置いた付き合い方」のポイントを4つご紹介したいと思います。

①嫌悪感を出さずに礼儀正しく接する

誰が見ても礼儀正しい態度で接していれば、もし理不尽な扱いをしても周りが味方してくれますし、反対に反抗的な態度をとってしまうと自分自身の評価を下げてしまいます。嫌悪感というのは思ったよりも相手に伝わってしまうもの。自分が不利になる状況を避けるためにも、「仕事」と「感情」は切り離し、表面上でよいので礼儀正しく接することを忘れないでください。また、必要以上にへりくだったり下手にでるのもよくないです。「この対応でも大丈夫なんだ」とより助長させてしまう可能性があるからです。あくまで嫌悪感を出さずに礼儀正しく接するということが一番無難なのです。

②怯えない

恐怖や苦手意識で声が小さくなったり、びくびくした態度でいると余計に上司をいら立たせてしまう可能性があります。上司の機嫌が悪いときこそ、いつも以上に「ハキハキ話す」「わかりやすく話す」といったことを意識してみてください。

③質問する際は上司が短く答えられる聞き方をする

上司の機嫌が悪いタイミングでどうしても質問しなければいけないことや判断を仰ぐ必要があるシーンもありますよね。そんな時は要点を絞って、回答が短くもらえるように選択肢を与えた聞き方を意識してみてください。具体的には、「〇〇の件、どうしたら良いでしょうか?」ではなく、「〇〇の件はこのように処理しようと思いますがよろしいでしょうか?」と聞きます。そうすると必要最低限のコミュニケーションで済むので、うまくいけば上司からの攻撃を回避することができます。

④不機嫌のパターンやトリガーを把握する

上司がいつ、どんな時に不機嫌になるのかを把握しておくことで、「今、不機嫌そうだな」というのを「見て」判断するよりも早く上司を回避できるかもしれません。例えば、「あのMTGから戻ってくるといつも機嫌が悪い」というパターンがあれば、あなたはその時間に席を離れられる定例の用事を入れておくとか。この辺りは先輩社員に情報をもらうのが早いかもしれませんね。ちなみに、上司がイラっとしやすい部下側の行動は、「環境や人のせいにする、言い訳をする」「自分の意見を言わない」「話が長い」「挨拶、言葉遣い、電話応対など最低限のビジネスマナーがなってない」などが挙げられます。なるべくそういう態度を取らないことも自分でできる防衛策と言えるでしょう。

ただ、そういうパターンがないから「気分屋」と呼ばれているとも言えますので、その場合には不機嫌タイムに出くわしたらそっと離れるしかないですね……。

理想の上司像を押し付けていないか振り返ってみて

と、ここまでは「上司が気分屋である」ことを前提にお話してきましたが、そうではない可能性もあることを最後にお伝えしたいと思います。もしかしたら上司に対してあなたが無意識に考えている、「上司は部下に優しく接するものだ」「上司には常に冷静でいてほしい」といった理想像とのギャップがあなた自身にストレスを与えているかもしれません。

上司は感情に左右されずに皆に公平に接することを目指すべきですが、上司も人間ですから常に完璧でいることはできませんよね。当然、個性や欠点もあります。無理に寄り添う必要はないですが、一瞬を切り取って「気分屋、最低!」と一蹴するのではなく、その背景に思いを馳せてみてもよいかもしれません。チームの目標や成果に責任を持たされ、上層部からのプレッシャーを常に抱えているという事実も知っておくと少しは寄り添えるかも……!?

もちろんあなたの心に余裕があるときでOK、無理に寄り添うのはやめましょう。

とにかく、相手に変わってもらうのは難しいので、前半でお伝えしたように反面教師にしつつも、「上司の足りない部分を自分が補っていく!」とチーム力を上げていくことに貢献したり、「自分の目指すキャリアに向けて早くたどり着くには今何をしたらいいのか?」に集中したりと、意識を「自分」に向けてみてはいかがでしょうか。

まとめ

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「上司の言動を100%受け止めず必要以上に関わらない」、「でも完璧な人間もいないし人に変わってもらうのは難しい」と割り切って自分のキャリアや目標実現、チームへの貢献に目を向けてみるということをおすすめします。

また、もう少し転職先に慣れてきたら“上司の上司”に「共有や報告がしにくくて実務面で困っています……」と相談を持ちかけてみるのも良いかもしれません。その際は、自分たちの仕事のパフォーマンスを上げるためというトーンでいきましょう。

今は、ぜひご自身のメンタル面や体調と相談しながら居心地の良い会社生活を送れるよういろいろ試してみてくださいね。

ただ、気分屋の度が過ぎていたり、暴力や暴言だとしたらパワハラに当たりますので直ちに人事や上層部など会社の窓口や信頼できる方に相談しましょう。厚生労働省によると下記がパワハラに該当するようです。

1)身体的な攻撃(暴行・傷害)

2)精神的な攻撃(脅迫・名誉毀損・侮辱・ひどい暴言)

3)人間関係からの切り離し(隔離・仲間外し・無視)

4)過大な要求(業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害)

5)過小な要求(業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと)

6)個の侵害(私的なことに過度に立ち入ること)

該当する場合にはすぐ周りに助けを求めてくださいね。なによりもご自身を大切に、上司の機嫌に左右されることない働き方の実現ができますように!

相談室の人
かずえ

かずえ

『type転職エージェント』の企業担当として約3年間に渡り、大手、中小、ベンチャーと幅広い企業の採用活動をサポート。 WEB業界やIT業界を中心に70社以上の中途採用を支援してきた経験を活かし、転職者のその後の活躍を支援するチームで活動を始める。 好きな業務は、企業の人事との意見交換。周りからよく言われる性格は「スーパーポジティブ」

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