転職1年目、なんでも相談室
「努力しても成果が出ない…」と悩んだときの対処法とは?
自分なりに頑張っているのに、期待通りの結果が出ない…。そんな状況に、焦りや不安を感じていませんか?実は心理学的にも、その悩みは誰もが通る道であると知られています。誰もが通る道ならば、解決策も数多く存在するはず。そんな背景から解決策をまとめてみました!
公開 : 2025/02/13 更新 : ----/--/--
新しい職場・仕事で活躍するには何が必要?
転職1年目、なんでも相談室
本連載では、転職後のさまざまな壁を乗り越えて、新しい職場で活躍するためのコツをアドバイス! 入社直前の不安な気持ちから、入社後の仕事・人間関係のトラブルまで、転職後1年目に起こりうる「あらゆるお悩み」を取り上げていきます。
頑張っても成果が出ません。もう、どうしたらいいのかわからないんです……
業務内容に慣れ始め、とある仕事のサブ担当を任されました。「やってやるぞ!」と意気込んで、時には夜遅くまで頑張っていたのですが、上司の反応はイマイチ…。「私には能力がないのかもしれない」「そろそろ信頼を失うのではないか」と心も体も限界に近く、一人では抱えきれなくなってしまいました。
会社からの期待値と自分の取り組みにズレがないか確認してみて!

こんにちは、『転職そのあとLABO』です。
相談者さんはこれまで試行錯誤をしながら頑張ってこられたのですね。「成果がでない」というお悩みに対して、ぜひ一緒に、解決策を考えていきたいと思います。
まず、大前提ですが、会社が求める成果とは何かを確認しておく必要があります。成果がでない理由は あなたの能力不足ではなく、会社からの期待値と日々の取り組みがズレているだけかもしれないからです。
例えば、「チームメンバーと協力して実績をあげること」が期待されているとすれば、「もくもくと自己流で頑張ること」は求められていません。会社員として働く以上は、求められる成果に合わせて実績を出すことが重要です。 上司と目線をすり合わせ、「何を優先して取り組むべきか」を明確にすることで、おのずと残業時間も減っていくのではないでしょうか…!?
期待値をすり合わせるために実行したいことは次の2つです。
1.仕事を依頼されたタイミングで、目指すべき成果目標を確認する
「このプロジェクトで最も重視している点は何ですか?」「今、最優先で進めるべきタスクはどれですか?」など、 上司と対話をしながら、認識の差異がなくなるまで事前にすり合わせることで、やり直しなどの無駄な努力を減らせます。成果を上げるためには、「プロジェクトの成功をどう定義していますか?」といった、 評価者の価値観を知る質問も効果的です。
2.他の成功事例を参考にする
仕事を依頼されたタイミングで成果目標を確認することがベストですが、「上司が忙しく、相談する時間がない」という場合もあるでしょう。そんなときは、 上司が評価した過去の成功事例を調べてみるのもひとつの案。また、 他の同僚が達成した成果について質問してみると、求められている基準の見当がつきやすくなります。さらには週次・月次のミーティングなどを利用して、「この段階まで進めましたが、方向性は間違っていませんか?」と振り返ることを心がけてみましょう!
フレームワーク『SMART』を参考に、あなたらしい成果目標を設定してみよう!
「成果を確認することが大切だとわかったけれど、そもそも、どんな成果目標を設定したらいいの?」という場合は、『SMARTの法則』に沿って考えてみるのはどうでしょうか。
SMARTの法則とは
コンサルタントのジョージ・T・ドランによって提唱された、下記5つの頭文字をとったものです。
■Specific(具体的であること)
■Measurable(測定可能であること)
■Achieable(達成可能であること)
■Relevant(関連性があること)
■Time-bound(期限があること)
ここでは「営業職」を例にして、SMARTの法則を意識した「よい目標」と「惜しい目標」を比べてみましょう。
よい目標の例①
「3ヶ月以内に新規顧客を5社獲得し、合計で200万円の契約を結ぶ」
具体的:新規顧客を獲得する
測定可能:5社の新規顧客、合計で200万円
達成可能:市況や過去実績から算出して可能と判断
関連:社内の新規開拓キャンペーンでNo.1になれる
期限:3ヶ月以内
よい目標の例②
「既存3社のメイン顧客に新サービスを提案し、半年以内に売上を5%増加させる」
具体的:既存顧客へ追加提案をする
測定可能:3社、売上5%増加
達成可能:市況感や過去実績から算出して可能と判断
関連:半期ノルマが達成できる
時間制限:半年以内
惜しい目標の例① やる気やマインドだけに紐づいている
「顧客満足度を向上させる」
具体的:× 何をどのように向上させるのか不明
測定可能:× 満足度向上の測定方法がない
達成可能:× 達成基準が不明
関連:△ 短期的な売上改善には繋がりにくい
期限:× 不明
惜しい目標の例② 非現実的
「1ヶ月で100社の新規顧客を獲得する」
具体的:△ どれだけ売るのか具体的ではない
測定可能:〇
達成可能:× 過去に遂行できた人はおらず、現実的ではない
関連:△ 売上金額の達成に繋がるか不明
期限:△ 短すぎる
決めておきたい最低限の目標は、成果として「数」を追うのか「状態」を追うのかです。求められる成果が、売上目標の達成やコスト削減、顧客満足度を〇%向上させるといった数字で示されるものならば、数字の算出式を見直すことで解決の糸口が見つかるかもしれません。反対に、他部署やチームメンバーとの連携を深める、問題解決力の発揮といった定性的成果が求められる場合は、成果の定義からすり合わせていくことが大切です。
成果目標が定まったら、達成に向けて正しい「質」を追求してみよう!
目指すべき方向性が確定したら、いよいよ自身の取り組み方と向き合う番です。現状を冷静に分析して改善策を見つけていけるように、いくつかのアドバイスをお伝えします。
優先順位を整理する
周りより働いているはずでも成果が上がらない原因の一つに、効率的な時間管理ができていない可能性が考えられます。時間には限りがありますので、「チームメンバーと協力して実績をあげること」が成果目標と定義されたなら、その目標を達成するために必要なタスクへと、さらに細分化していきましょう。
役割分担の確認、全員のスケジュール把握、情報共有などの小さなタスクが見えてきたら、優先順位を決めて取捨選択。「重要(=成果に近いか)」と「緊急(=期限や締め切りが迫っているか)」で分け、「重要かつ緊急なもの」から対応時間を確保し、取り組んでみるのです。重要ではないが緊急性のあるタスクは、そもそもなくせないのかを考えてみます。どうしても対応が必要な場合は、別の人に任せられないか、あるいはシステム化ができないかを検討していくと、仕事がスムーズに回るようになるでしょう。
必ず上司や先輩からフィードバックをもらう
成果が上がらない原因を一人で考えるのは難しいもの。困っていることや不明点は定期的に周りに共有し、アドバイスや改善点を尋ねるようにしましょう!依頼された仕事の2割が完成したタイミングで、進め方が合っているかを上司に確認してよいという考え方もあります。早い段階でフィードバックを求めて軌道修正をし、無駄なやり直し作業を減らしていきましょう。
まとめ

成果がでないという悩みの多くは、仕事への責任感から生まれる気持ちです。まずは一人で悩まず、上司と適切なコミュニケーションを取ることから始めてみてはいかがでしょうか?
最適な道のりを辿って成果を出す。この記事がそんなヒントになっていたら幸いです。あなたがますますご活躍されることを応援しています!