転職先で早くも異動!? 想定していないキャリアをどう受け止める?

「ようやく慣れてきたかな」と感じていた矢先に、突然の異動命令……自分が描いていたキャリアプランから外れてしまうのでは、と悩む方も多いでしょう。でも実は、この「異動」、あなたのキャリアをさらに飛躍させるチャンスかも!?今回の記事では突然の異動に対して具体的にどう捉えればいいのか詳しく解説していきます!

公開 : 2024/11/26 更新 : ----/--/--

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本連載では、転職後のさまざまな壁を乗り越えて、新しい職場で活躍するためのコツをアドバイス! 入社直前の不安な気持ちから、入社後の仕事・人間関係のトラブルまで、転職後1年目に起こりうる「あらゆるお悩み」を取り上げていきます。

今回のお悩み

転職したばかりなのに異動ってアリ?

転職して8カ月が経ち、ようやく新しい環境にも慣れてきました。ところが先日、上司から「来月から別の部署に異動してもらう」と言われてしまいました。現在は営業職なのですが今度は管理系の仕事に携わるとのこと。もちろん会社のためには仕方ないのかもしれませんが、自分のキャリアプランが大きく変わってしまうのでは、と不安でいっぱいです。異動先で成果を出せるのか、そもそも異動を受け入れるべきなのか……。まだ異動を経験したことがないため、どう向き合えばいいのか分かりません。なにかアドバイスいただけないでしょうか?

今の時代においては「異動」はキャリアを飛躍させるきっかけになるかも!?

今の時代においては「異動」はキャリアを飛躍させるきっかけになるかも!?のイメージ-type転職エージェント

こんにちは、『転職そのあとLABO』のかずえです。

突然の異動命令、驚きましたよね。転職して間もない時期であれば、まだ新しい環境に慣れるだけでも大変な中、さらに異動となれば不安が重なるのも無理はありません。

でも実は、今の時代において異動という出来事は、あなたのキャリアを飛躍させるきっかけになる可能性を秘めているかも…!?ということをお伝えしたいです。

といいますのも今、私たちが働く環境は大きな変化の時代にあります。DX(デジタルトランスフォーメーション)の進展やAIの普及、新しいビジネスモデルの台頭などによって従来のスキル・専門性といった特定の分野に限定せず、幅広い視点や経験を持つことが求められるようになってきました。

そのため今後は特定の専門性だけを持つ人材よりも、複数の分野を掛け合わせて独自のスキルを持つ人材が重宝されていくと言われています。

例えば営業職からエンジニアに異動となったケースであれば交渉やヒアリング、お客さんとの距離の詰め方が上手な「営業がわかるエンジニア」になりますよね。そうなると技術だけでなく、顧客のニーズを的確に掴んだ開発ができることにつながります。さらに、一度経験した職種に戻ることも可能ですので、再び営業職に戻った場合でも、技術の知識を持つことで「ワンランク上の営業」として評価されるでしょう。

複数分野を経験することで、単なる「職種チェンジ」ではなく、自分だけの独自性を築ける可能性が広がります。異動を「自分のキャリアを磨くステップ」として活かす視点を持つことが意外と重要なのです。

異動できる環境は意外と恵まれている

また、「異動」を一方的な会社都合と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、実は「異動できる環境」そのものが希少だったりします。やりたくても異動ができず、同じ職種や部署に固定されてしまう人も少なくありません。

異動ができるということは、それだけ柔軟にキャリアを広げるチャンスが与えられているということです。

さらに、もし別の会社で新たな職種にチャレンジしようとしたら「未経験」としての扱いとなり給与が下がってしまうことも少なくありません。異動によって新しい分野に挑戦しても給与が下がるケースは少ないというのもリスクなくチャレンジできる環境として貴重だったりします。

同じ職種を続けることだけが「正解」ではない

また合わせてお伝えしたいのが、同じ職種を続けることだけが「正解」ではないということ。

かつては「20年、30年と同じ職種で働き続けること」が美徳とされてきました。こうしたキャリアが評価される背景には、終身雇用や年功序列といった制度の存在がありましたが、多様化した現代では、このキャリアモデルが崩れつつあります。

むしろ、先ほども申し上げた通りさまざまな経験を積むことで、従来の枠にとらわれない新しい価値を生み出す「柔軟な人材」が求められる時代になりました。

営業経験を持ちながら技術知識がある人材や、管理職経験を持ちながらマーケティングにも精通している人材は、どの企業でも重宝される時代になってきたということ。「一つの職種に特化するだけが正解ではない」という意識を持ち、さまざまな経験を積んでいくことが自分の市場価値を高める鍵なのかもしれません。

異動したら軸となる専門性を確立していこう

とはいえ、キャリアの掛け合わせについては「何でも少しずつできる」ではなく、「複数の分野を活かして独自の強みを発揮すること」だということもお伝えしたいです。そのためには、自分のキャリアの軸となる専門性をしっかり確立する必要があります。

そのために意識したいことは2つ。1つ目はこれまでの経験やスキルが新しい環境でどう活きるかを整理することです。異動先では、全く新しい業務が求められる場合でも、必ず自分の過去の経験と結びつけられるポイントがあるはずです。それを早い段階で見つけ、役立てる方法を模索しましょう。

例えば下記です。

・営業から管理部門に異動した場合
顧客対応力やコミュニケーションスキルを活かして、社員間のコミュニケーションを円滑にし、業務改善のアイデアを提案する。例えば、「営業現場で起きやすい課題」を共有し、それに基づいた効率化プロセスを構築する。

・技術職から営業に異動した場合
技術的な知識をベースに、技術の専門用語を平易な言葉に変換して、製品やサービスの強みを顧客にわかりやすく説明する。

どの分野でも、これまでのスキルを新しい文脈で活用する姿勢が重要です。

意識したいこと2つ目は「異動者ならではの視点」を発信し、既存メンバーでは気づきにくい点を補う役割に就くことです。これにより、外部から来た人だからこそできる提案として周囲からの評価が高まったり、コミュニケーションが増えることによりメンバーとの信頼関係を築きやすくなります。

発信・提案することができたらあとは実行!成果に結びつくことで初めて評価されます。

ステップ自体は意外とシンプルで、「経験を活かす」「改善を試みる」「成果を積み重ねる」という流れを押さえれば、徐々に専門性を確立していけるはずです。

まとめ

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いかがでしたでしょうか?

異動は不安も伴いますが、それ以上に経験の幅を広げ、市場価値を高める大きなチャンスです。軸をぶらさず、異動先で得たスキルや経験を積極的に活用することで、唯一無二のキャリアを築けるかもしれません。

「異動」を単なる配置転換ではなく、「キャリアを成長させるためのステップ」として捉え、ぜひ前向きに挑戦してみてください!

相談室の人
かずえ

かずえ

『type転職エージェント』の企業担当として約3年間に渡り、大手、中小、ベンチャーと幅広い企業の採用活動をサポート。 WEB業界やIT業界を中心に70社以上の中途採用を支援してきた経験を活かし、転職者のその後の活躍を支援するチームで活動を始める。 好きな業務は、企業の人事との意見交換。周りからよく言われる性格は「スーパーポジティブ」

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