転職でフルリモート勤務に! いざやってみたら、なんか辛い!?

働き方が多様になって、リモートワークに対応している企業も増えましたよね。うまくいっている人もいれば、新たな壁にぶつかって困っている人も。今回のお悩みはまさに、「リモートワークしてみたら思ったより辛かった」というもの。どんな解決策があるか考えてみましょう!

公開 : 2024/06/12 更新 : ----/--/--

新しい職場・仕事で活躍するには何が必要?
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本連載では、転職後のさまざまな壁を乗り越えて、新しい職場で活躍するためのコツをアドバイス! 入社直前の不安な気持ちから、入社後の仕事・人間関係のトラブルまで、転職後1年目に起こりうる「あらゆるお悩み」を取り上げていきます。

今回のお悩み

リモートワークが向いていないかも……

Web系職種なのにフル出勤だった前職に不満を感じ、フルリモートで働ける会社に転職しました。研修期間を終えて在宅勤務が始まってまもなく3カ月。だんだんと仕事が辛くなってきてしまいました……。念願のフルリモートだったのに、孤独感が強く、仕事に集中できません。自分には向いていなかったのでしょうか?

「コミュニケーション」と「集中力」が鍵

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こんにちは、『転職そのあとLABO』のねも姉です。

在宅勤務中にふと孤独を感じる……私も含め、共感する方は多いのではないでしょうか。リモートワークと言っても、セキュリティの観点から「どこで作業してもOK」はなかなかハードルが高く、基本的には「自宅を勤務場所とする」パターンが多いと思います。気分によってカフェやシェアスペースなどを利用できるとまた違うのでしょうが、ルールを破るわけにはいきませんよね。

そうした課題感は、マネジメントする側・される側双方が感じているようで、コロナ禍以降、多くの企業で推進してきたリモートワークを「やはり出社に」と変更する揺り戻しも起きているそうです。

リモートワークがうまくいく条件はさまざまあると思いますが、大きく分けると、

・社員側の自律やスキル、コミュニケーション力が十分備わっている
・会社やマネジメント側が、制度、仕組み、サポート体制を整えられている

この2つが必要なのではないでしょうか。つまり、リモートワークが辛いのは「あなたに適性がないから」とも一概には言い切れないのです。例えば、会社全体がリモートワークなのか、出社している人もいる中で自分だけがリモートワークなのかによっても孤独の感じ方は変わりますよね。転職直後で社内に知り合いが少ないならなおさらです。

会社側の制度は個人がすぐに変えることはできないので、今回は、個人が実践できる解決方法を探っていきたいと思います。

積極的にコミュニケーションしていこう

リモートワークで感じる孤独感の一番の原因はコミュニケーションの問題ではないでしょうか。ちょっとした情報伝達や意思疎通したいときに、直接の会話やアイコンタクトなどの非言語コミュニケーションができないため、「話したい気持ち」が溜まっていってしまいます。

これらをゼロにするのは難しいですが、オンラインミーティングを定期的に組んだり、会社が用意してくれるオフラインのイベントに参加したり、「コミュニケーションを取る仕組み」にちゃんと乗っかるのが大事かなと思います。

転職直後ならではの作戦で、「対面で業務レクチャーしてほしい」と上司や先輩と出社タイミングを合わせる約束を持ちかけるなど、自分からアクションすることもおすすめです。オンラインミーティングの際はあえて背景に部屋を映して、人となりに関する話題を持ちかけやすくすると、「いやー家に一人って思ったよりさみしいっすねー」なんて悩み相談するきっかけになるかも。

あとは、「相手がどんな状況か分からないからチャットしにくい」という心理的ハードルについては、テキストコミュニケーションで正しく伝えられる言語能力を磨いたり、チャットツールやWeb会議アプリを使いこなせる技術力を身に付けることで、遠慮なくチャットできるようになるかもしれませんね。

チャットで「了解!」などの絵文字コミュニケーションをサボらない気遣いなんかも、この時代に大切なコミュニケーション力かも。転職者だからと控え目になり過ぎて、自ら孤立に走っていないか振り返ってみてはいかがでしょう?

集中しやすい環境を整えようう

孤独を感じて仕事に集中できない。これは考え方を変えると、「仕事に集中していれば孤独感は感じにくい」ということかも

ではどうしたらリモートワークで仕事に集中できるようになるでしょうか。オフィスは周りもみんな仕事しているし、照明、空調、デスクと椅子の高さなど、思っている以上に仕事に集中しやすい環境が整っているのです。自宅ではそれらが完全ではないことに加え、家族や同居人との生活リズムや騒音など、集中が途切れやすい条件の方が多いと言えます。

できる工夫としては、まず時間管理でメリハリをつけること。仕事の開始と終了、休憩や昼食の時間もきっちり決めておくと、作業の集中度が向上すると言われています。業務時間外であれば、孤独を感じてもすぐに外出して気を紛らすことができますね。

他には、ワークスペースも見直してみてください。デスク、椅子、モニター、ヘッドフォン、照明、部屋の温度などを変えてみるとぐっと集中しやすくなるかもしれません。企業によっては、在宅勤務の設備に掛かる費用を経費として扱ってくれることもあります。新しい会社でまだ知らない制度がないか聞いてみるのもよいでしょう。

また、家の中が常に仕事モードになっていると、業務時間以外もリラックスしにくく気持ちが張り詰めた状態になりやすいです。メリハリをつけるためには、仕事が終わったらパソコンや仕事道具は引き出しにしまうなど、目に入らないようにするのも気分転換の秘訣です。

うまくいっている人には「頑張る理由」がある

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ここまでは、リモートワークを続けざるを得ないことを前提に、個人でできそうな解決方法を考えてきました。でも、もしできるなら、出社とリモートのハイブリッドにしたり、しばらく出社スタイルを試してみるなど、会社に相談してみるのがおすすめです。

このままリモートワークを続けるしかない場合は、自分が辛く感じている原因が上記にないか、改善できそうなことに取り組んでみてくださいね。

ちなみに、私の周囲にいる「リモートワークで成果を出している人」はワーキングマザーが多いのですが、共通点が2つほどあるなと感じています。一つは、リモートワークで得られるメリットが大きいこと。例えば、通勤時間がない分、子どもの送り迎えができたり、家族の急病でも、看病しながらある程度の業務ができるなど、仕事と家庭の両立ができる状況への感謝の念が頑張るモチベーションになっているようです。

もう一つは、ワーキングマザーに限りませんが、成果で評価される仕事(営業職)や一人で完結できる仕事であることです。プロセスを上司に見せられない分、必ず数字で結果を出さねばというプレッシャーが良い刺激になるタイプや、自宅で黙々と作業に集中できるのが成果に直結する業務を担当している人は、リモートワークがうまくいきやすいのかなと感じます。

そう考えると、自分のモチベーションの源泉がどこにあるのかを思い返してみると、単なる向き・不向きではなく、どんな働き方が合っているのか見えてくるかもしれません。転職した直後はさまざまな環境変化に慣れなくてはいけない大変な時期。今すぐ結論を求めず、ゆっくり自分にあったペースをつかめるといいですね!

相談室の人
ねも姉

ねも姉

転職情報誌の編集・ライティング、求人広告営業、新卒採用人事、転職サイトのマーケティングなど、さまざまな立場で人材業界にどっぷり浸かり15年超。転職者や人事、経営者など300人以上への取材などで得た知識や自身の転職経験を生かして、転職ノウハウや転職後の活躍応援コンテンツを発信中。最近は小一の息子の忘れ物癖が直らないのが悩み

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