妥当性を感じてもらえる転職理由の伝え方について
面接で必ずと言っても聞かれる転職理由。この転職理由を率直にお伝えすることにマイナスイメージを与えてしまい、面接に影響をしてしまうのではないかと心配される方もいらっしゃるのではないでしょうか。
転職理由の伝え方について正解はございませんが、その中でtype転職エージェントのミドル・エグゼクティブチームでは様々な業界や職種に対して、求人/転職サポートを実施させていただいていますので、ご参考までに面接官が気にされる転職理由のポイントを記載させて頂きます。
◆面接で見られているポイントについて
面接で転職理由を伝える時、面接官には何を見られているのかを3つのポイントで押さえておきます。
①相手のバックグラウンドに依存しない明快な内容であるか
面接官は、インタビューを通じて応募者様の人となりや現職の詳細な状況を把握し、最終的に判断されますが、もちろん職務経歴書などの応募資料は目を通しつつも、必ずしも十分に把握できているとは限りません。
こうしたことから、面接では、応募者様の現在置かれている状況や心境が、どのような方にもわかりやすく理解できるように配慮して伝えることが、見落とされがちですが大前提となります。特に、SI・コンサル→事業会社という転職のような、異業界でのキャリアを希望される際の面接では、「応募者様の業界では不満に感じて当たり前であること」に共感していただけるとは限らないことも少なくありません。そのため、わかりやすさもさることながら、自身の業界に詳しくないような第三者から見て、妥当な背景・事情として共感いただけるかが、重要なポイントとなります。
②自社でも同じ理由で退職してしまわないか
転職は入社がゴールではなく、入社してからが新しいスタートとなるため、受け入れ先の企業様として、早期退職に至らないよう慎重に相互理解を進めることがほとんどです。特に、幹部クラスの募集では、いかにその方が即戦力として期待されるとしても、早期退職のインパクトに鑑みて、慎重に選考が行われます。
例えば、退職理由の真意や条件面(給与が違った/残業過多で厳しい職場であるなど)でのみが退職理由であった場合、求人企業からすると、「当社ではなくても叶う環境があるのではないか」とマイナスイメージを与えてしまうことも考えられます。
もちろん、人間関係や条件面の改善は多くの転職者様にとって重要なポイントですが、面接で話を伺う立場の目線に立つと「被害者意識の強さ」がどうしても気になってしまう…ということで、先ほど挙げたようなお見送り理由を頂戴することも多々あるので注意が必要です。
ちなみに上記を踏まえ、面接では今の職場への不満といった「負の部分」に一切言及することなく、とにかく前向きなメッセージに努められる方もおられますが、「何も不満・懸念が無いのにキャリアアップを希望する方」=「会社への要求・希望が相当に希望・要求が相当に高いのではないか」という形で、裏目に出てしまうケースも一定見られるのが難しいところです。
③主体的に環境改善を試みた過程が見られるか
いわゆる「他責にしていないか」と呼ばれる内容です。中途採用者は基本的に即戦力性が求められることもあり、受け身な印象を与えてしまうことはNGとなります。
そのため、職場の不満・懸念を背景に転職活動を始めたことをストレートにお伝えしてしまうことは、一概に悪いことではありませんが、受け身な印象を与えてしまうリスクを考慮する必要があります。
もちろん、一人で改善できる範囲は限られていますので、必ずしも全てを自分で背負い込んでいただくようなメッセージが求められているということではありません。ただし、働いていくなかでは多少なりとも課題や壁にぶつかることがあると思われます。その際に自身で解決法を探し出し、行動をしていくといった、自発的な動きが見られるか?は、インタビュー側の立場からするとけっこう気になるポイントです。
◆まとめ
転職理由にまつわるインタビューは「応募者様の考え・価値観」を反映されやすいものであることから、面接内での確認頻度も多く、面接官の印象にも大きなインパクトを与えることがほとんどです。
「転職で何を変えたい、改善したいか」という部分ももちろん大事ですが、これまでを振り返ったうえで、ご自身が目指したいキャリアを実現するために「次の職場で何を実現させたいか」を考えていくことが重要となりますので、是非一緒に考えていきたいと思います。
お気軽にご相談いただけますと幸いです。