転職活動における役職・マネジメント経験について

転職活動における役職・マネジメント経験について

斉藤由梨
2019 / 12 / 18

転職やキャリアのご相談を受ける中で、現職での役職やマネジメント経験がテーマになることがあります。

所属企業や組織によっては、流動性なく硬直化しており、昇進し役職やマネジメントを経験することが難しいケースがあります。

特に30代過ぎ、半ばを迎えると周囲でも管理職クラスに昇進する人が増え、マネジメント経験を積まなくていいのだろうかと不安に感じる方がいらっしゃいます。

今回は、転職活動において役職・マネジメント経験をどう考えるべきかについてお話します。

■何に対するマネジメント経験か

マネジメントと一口に言っても、何をマネジメントするかによって経験値が大きく異なります。大きく分けられるのは、『組織』なのか『プロジェクト』なのかです。

『組織』は基本的には期間なく存在する集まりで、組織マネジメントとはそこに所属する人員を恒久的に育成・評価し、あるべき姿に組織を導くことがマネジメントには求められます。

一方『プロジェクト』は一定期間、特定の目的の果たす為に集められた人員をその期間・そのプロジェクトを果たす為に指示出し、育成を行います。

また、プロジェクトの目的を常に指し示し、推進することがマネジメントには求められます。

プロジェクトに関わる人員数によって推進・人員管理の難易度が大きく変わり、人員や予算の大きいプロジェクトほど難易度が高くなる傾向にあります。

プロジェクト単位での業務がない場合は、『組織』に関するマネジメントだけを考えることになります。

一方で、業務がプロジェクト主体の場合は、プロジェクト・組織双方のマネジメントをいつどう積むかを考える必要があります。

■組織単位での業務の場合

組織における役職をいつどのタイミングで積むかが重要になります。特に管理職なのか否かは経験を大きく左右するポイントであり、管理職に昇進する年齢は会社によってマチマチです。

一般的には30代中ごろから管理職クラスの役職に就く方が増え、自分の組織を持ちそこに所属する人員を含めマネジメント経験を積むことになりますので、30代半ば以降になると組織マネジメント経験の有無が転職のポイントになるケースが出てきます。

ただ、業界や会社によって組織年齢が低い、高いケースも有り得ますので、それによって組織マネジメントを何歳から求められるかも変わってきます。

管理職クラスでの転職を目指す場合は、その企業の管理職になり出す年齢や平均がわかると、そもそも管理職での転職が目指せるのかがイメージできます。

■プロジェクト単位での業務の場合

プロジェクト単位で業務に携わっている方は、まずはプロジェクトにおけるマネジメント経験を積むことになります。

小規模なものから大規模なものに経験を広げていくことになりますが、プロジェクトの内容によっては20代でプロジェクトマネジメントに携わることもあります。

30代に入ると何かしらのプロジェクトマネジメントには関わっていることが多くなり、プロジェクトマネージャーとしてプロジェクトの全責任を負う立場を経験していきます。

一方で、プロジェクトと所属組織は別のケースも多く、プロジェクトマネジメントの経験を一定数積んだ後に、自組織を持ち管理職として組織マネジメントに就くケースが多いです。

管理職になる年齢は会社によってマチマチですが、こちらの場合でも30代半ば、40代に入ると経験者が多くなります。

■管理職=組織マネジメント経験ではない

管理職という待遇は受けているけれども、自分の組織を持っているわけではなく、組織マネジメントは経験していないという方もいらっしゃいます。

会社によって背景は異なりますが、管理職が増えたことで全員に組織マネジメントを任せる程の人員がいないというケースや、管理職待遇だけれでも専門性を突き詰めるスペシャリストのキャリアがあるというケースもあります。

転職の場合も管理職で募集がなされている場合でも、待遇として管理職で組織マネジメントをしないという募集もありますので、管理職が指す意味合いをよく理解する必要があります。

■マネジメント経験が積めないから他の会社で積みたい

プロジェクトでも組織でも何らかの理由でマネジメント経験が自社では積めないので他社に転職して積みたいという方がいらっしゃいます。

マネジメントに関しては、経験している・していないが大きな違いとなり、経験していない転職者に任せてみようとはなりずらいのが現実です。

もちろん会社によってはマネジメントを担う人が足りておらず、不足しているので経験がない人でも任せようとなることはあります。(このケースは経験がない人をフォローする余裕もなく、自分で何とかしろと言うことになりかねない為注意が必要です。)

ただ、一般的には経験がない人にはいきなり任せられないので、一定期間はマネジメントに携わらない業務や補佐からスタートして、経験値が増えたらマネジメントを経験させるというケースがほとんどです。

その為、転職したらすぐにマネジメント経験が積めるというのは、未経験者には当てはまりずらいのが現状で、マネジメント経験がつめる可能性が高いと考えるのが正解です。

■今の役職より上の役職で転職するも難しい

また役職が上がらないので上の役職に就ける企業に転職したいという動機をお持ちの方も時々いらっしゃいます。

それぞれの企業によって役職に求められる役割が異なりますので、もし自社の役割が相対的に他社より高い場合は、今の役職よりも上の役職で転職できることもあります。

一方で、基本的には今の役割より上の役割が求められる役職に、転職で叶えられるというのは経験値が足りず難しいことが多いです。

こちらも転職においては、上の役職に就けるチャンスを得られる可能性が高いと考えるのが正解です。

役職とマネジメントについてポイント毎に考えてみました。ご参考になれば幸いです。