転職したら年収は上がる?

転職したら年収は上がる?

武藤卓麻
2020 / 1 / 31

転職したら年収は上がりますか?
転職するとどのくらい上がりますか?

日々キャリアカウンセリングをしていると、このような質問・相談をいただくケースが多くあります。

転職において報酬面は、どうしても切り離せないポイントとなりますので、当たり前のような質問ではありますが、転職の希望条件、業種、企業、職種、役職等によって異なるため、このような質問を受けると明確で確実性のある回答が出来かねることが度々あります。

また、選考の中で希望年収を伝える場面がどの企業にもあると思います。その際、選考企業に納得感のある金額であれば問題ないのですが、場合によって心象を下げてしまう、もしくはそれだけでお見送りになって可能性もあります。

ここでは直近の転職実績のデータを元に、転職したら年収が上がるのか、実態について振れたいと思います。

前述のとおり、「転職したら年収が上がるのか」という質問に対しては、一概にYes!とは言えません。報酬を上げて転職をされる方、Stayの方、また報酬を下げて転職をされる方それぞれいらっしゃいます。また、年収の増減幅についてもバラバラです。当たり前の事ですが、、、

直近1年間の転職者実績を見てみると以下のようなデータがあります。
※type転職エージェント調べ(2018年10月~2019年9月までの1年間)

まず職種別で見てみると、

職種別 年収増減(平均値) 年収UP率
(年収UP者数/n)
営業系 ¥-18,771 51.5%
エンジニア職(IT) ¥350,973 70.6%
企画/管理部門 ¥164,902 56.9%

※年収UP率:+1円以上の年収増があった転職者の割合

営業系については、半数の方が年収UPに成功しているものの、Stayもしくはやや減少の傾向が強いようです。職種柄、報酬が実績に応じたインセンティブの寄与することも多く、商材が変われば営業手法も変わり、入社後のパフォーマンスも変動があると予想され、入社時のオファー年収はStayに近い傾向があるようです。勿論、こちらも業種、企業によっても異なります。

またIT系職種については、特に採用活況下でもあるため、他職種に比べてUP傾向にあります。とはいえ、100万単位の年収UPではなく、平均値だと約35万円です。

尚、上記以外の全職種を含めると年収平均増加額は「+183,545円」という結果でした。

続いて、年代別で見てみると、

年代別 年収増減/平均 年収UP率
(年収UP者数/n)
~25歳 ¥544,154 70.1%
26歳~
35歳
¥116,796 56.8%
36歳~
45歳
¥278,731 68.5%
45歳~ ¥-211,380 55.6%

数字をご覧になられて、皆さんの印象はいかがでしたでしょうか。

転職するにあたっての優先度おいて、報酬面の比重は皆さん異なるとは思いますが、参考値として把握していただけると良いと思います。

また、上記はあくまでも内定時のオファー年収となります。オファー年収だけでなく、将来的な伸びしろ、上がり幅も考慮いただく必要があります。
(将来、期待できる報酬も業種、企業、職種、役職等によって異なります)

弊社の経営理念は「いい仕事・いい人生」

最終的には、検討先の業種、企業、ヒト、ポジション、報酬などの総合的なバランスを鑑みて、後々転職が成功した!と思えるような活動と意思決定をしていただければと思います。