40代で初めて転職を考える方に知っていただきたいこと(準備段階編)
人生100年時代に突入しており、1社でキャリアを終了させることが難しくなってきております。弊社にも1社でご活躍をされてきた40代の方が、今後のキャリアを見据えてご転職の相談にくることも多くなってきました。
ただ、20年勤めた先を思い切って転職されるというのは、準備から終盤までなかなかタフな出来事です。そこで今回は、これまでご支援させていただいた方々のなかで見られた苦労やジレンマなどをご紹介させていただきます。今後の転職活動やキャリア形成に役立てていただければと思います。
①情報収集はしていても、なかなかそこから進められていない
まずは準備段階での苦労や難しさです。「情報収集はしていても、なかなかそこから進められていない…」という方も少なくありませんが、まずは、動いてみることをオススメいたします。
初めてのご転職の方の中には「なかなか動き出しができず頭で考えを巡らせているだけで1年が経ってしまった。」 「求人の精査をつぶさにしていたら、気になる求人が募集終了してしまった。」という方も少なからずおられます。 もちろん無理に転職をする必要は一切ありませんが、ご自身の変化やステップアップの時期を逃してしまっており、大変もったいないとも言えてしまうのが難しいところです。
そこで、もしご転職をお考えなのであれば、まずは一歩でも動き出すことを考えてみていただきたいと思います。
転職エージェントに相談をする、 職務経歴書や履歴書を書いてみる、転職サイトやリンクトインなどに登録してみるといった手軽なところから始める方もおられるほか、周りで転職したばかり、あるいは転職経験のある知人の方に話を聞いてみる、という方も少なくありません。最近は、各求人企業が「応募意思不問の会社説明会」や「ミートアップ」という催しを開催していますので、そうした機会を活用するのも選択肢です。
そして、そうした積み重ねのなかで動きながら、考えながら活動の中身やペースを修正していくことがポイントです。例えば、何かしらの事情・理由で「〇月までに転職先を決めたい(決めなければならない)」といったなかでゼロから急ぎでスタートされると、お仕事やプライベートとの同時並行が負担になってしまうこともあり得ます。
また、面接などは、初めて受ける場合と、何回か場数を踏んだ場合とでパフォーマンスが異なってくることは珍しくありません。
最初の準備は少しご負担がかかることも多いのですが、そこさえ進められれば、あとは意外にそこまで負担はかからないことがほとんどです。「転職が絶対ではない状態」で余裕をもって取り組んでいただくことも一つの選択肢として考えていただくと良いのはないでしょうか。
②上手くいかなかったときを考えると心配である/気が重い
40代になればこれまでの実績や成功体験も豊富なことが多く、周りからの見られ方や、ご家族のことを考えても、転職に失敗できないというプレッシャーはあるかと思います。
ただ、はじめての転職なので失敗をしたくないという思いが先行してしまい、なかなか動き出しができないのはもったいないという見方もあることを知っておいていただければと思います。
例えば、転職における書類や面接の通過率は40代など年代に限らず弊社調べの平均で30%前後です。つまり、10社応募して7社はお見送りになる数値です。
もちろん、選考をお見送りになってしまうのは残念な事ですし、時には自分が否定されている気分になってしまう時もあると思いますが、どの転職者も経験をしているものですので、あまり落ち込みすぎずに前を向いていく方が良い結果につながりやすいです。
実際に、転職者の中にはお見送りの理由なども積極的に自分から確認し、転職活動における自分の見られ方なども理解した上で、軌道修正をしていき無事第一志望の企業様にご入社をされた方などもいらっしゃいます。
ぜひ、失敗というよりは「労働市場からのフィードバック」という解釈をしていただき、ご自身のキャリアを修正しながら、活動を進めるという考え方でお臨みいただければと思います。
■まとめ
はじめてのご転職は、勤めた期間が長くなればなるほど絶対に失敗したくないという思いや、転職先入社後に前の会社が良かったなどと思ってしまうことが多いです。
しかしながら転職者の多くは、すべてを叶えた転職をされている方は少なく、ご自身の強みや転職における優先順位をしっかり明確にしたうえで、ご入社をされております。 ご入社後も自分で臨んだキャリアをつかみ取っていらっしゃいます。
入社した先で自分はどのような貢献ができるのか、どんな働き方ができるのかという点を踏まえて転職活動に踏み出していただければと思います。