転職活動でお見送りが続いたときに意識したい ネクストアクション

転職活動でお見送りが続いたときに意識したい ネクストアクション

赤嶺貴子
2020 / 10 / 28

転職活動の中で、選考に臨んだ全ての企業に「内定」というご縁がある方は、なかなかいらっしゃいません。多くの転職者は、活動にあたって複数社の企業の選考に臨み、書類選考・1次面接・・・と選考が進むにつれて、どこかの企業のどこかのフェーズで「お見送り」という選考結果に出くわしています。

また、中にはそうした場面で自分自身が否定されている気持ちになってしまい、精神的にも参ってしまう転職者も多くいらっしゃいます。
その場合、どのようなマインドで選考結果を受け止め、今後の活動にどのように活かしていけばいいのでしょうか。

お見送りの捉え方について

もちろん、エージェントとして、皆様のご経験・スキルや考え方にマッチした求人のご提案を前提に、職務経歴書などの提出書類の添削や、面接への対策など、受かるためのサポートはできる限り行い、なるべく万全を期して活動に参加できるようにお手伝いに努めています。
その中でも、見出しとしての転職理由やキャリアプラン、志望動機などは修正調整できるのですが、仕事の進め方や顧客、組織に対する価値観などの根本的な部分は、改善(変える)までにはいたることが難しい、と思うケースもあります。

転職活動はあなた一人の活動ではなく、同時期に同じ求人に対して応募しているライバルの存在があり、企業にとっては、数多の転職者の中からより自社や業務、そして上記のエージェント側からどうしても改善(変える)ことが難しい根本的なものを含めて、マッチした人材を選択していくという採用活動となります。

そのため、転職活動でのお見送りを決して「自分はダメだ」という否定的に捉えていただくことなく、「他の候補者と比較したときにマッチ度が低かった」というマッチ度の結果として受け止めることがまずはポイントです。

改善するより、チューニングすること(成功体験を得る重要性)

企業によってはお見送り理由を転職者に開示頂ける場合があり、真面目な転職者ほど責任感が強く、お見送り理由を真摯に受け止めて、改善を重ねていこうという姿勢が見られます。

一見、とても望ましいと思われますが、お見送り理由は「今から選考の中で意識して変えることができる(改善できる)」ものと、「今までの職務経験上のスキルで変えることができないこと(改善できない)」ものの2つに分別でき、改善(変えること)だけではどうしても立ち行かない事態に直面することがあります。
改善をしてもお見送りのご連絡が立て続いてしまい、ご自身の責任感と自己肯定感を下げることのダブルパンチでよりメンタル的に落ち込んでしまう転職者も少なくありません。

そんな時、もう一つの手段として持っておくことをお勧めしたいのが、「チューニングする」という方法です。応募する企業規模や業種・業界とか事業ステータス(組織の成長フェーズ)・組織課題などで、意識的にチューニングをしていく、という方法があります。 決して妥協でなく、意図的に行うということがポイントとなります。

チューニングをしながら、どのような環境だと、素の自分とまではいかずともご経験やお考えを率直にしゃべって評価につながるのか、ということを意図的に探り、どのような環境であれば選考に通過する(評価される)という「成功体験を積んでいく」ことが精神的にも重要な経験となるはずです。

1社での経験が長かったりキャリアが長かったりする転職者になればなるほど、特定の組織に対する価値観や仕事の仕方が確立されているケースが多く、転職先のターゲット企業がピンポイントであることが見受けられるため、エージェントに相談してどのような方向性でのチューニングが考えられるのかアドバイスを求めてもいいでしょう。

転職活動の目的とその捉え方

転職活動の目的として、必ずしも転職したいということではなく、「市場価値を確認したい」という動機で始める方や、「今よりいい企業があれば」という動機で始められる方も少なくありません。
その際によく見られるのが、志望度の高い理想の企業(例えば大手企業や知名度のある企業)のみ受けて、お見送りとなったタイミングで転職活動を辞めてしまうということです。

もちろん、そのような活動方法もありますし、必要以外の転職を勧める気などさらさらございませんので、全く問題ないのですが、、、

ただ、せっかくコストをかけて「転職活動をしてみる」という決心をしたのにもったいないなあと感じてしまいます。

ご自身の「市場価値」=志望度の高い理想の企業に受からなかった
という結論で終えてしまうことは、正確な市場価値の把握とは言えないはずです。

「自分が理想とする環境で、何がどこまで通用するのか/しないのか」だけでなく
「自分の理想の環境としては物足りなさがある(限定的にしか理想が叶わない)けれども、ある程度、経験や知識が即戦力として有効であると評価される場所があるか/ないか」

まで見えて初めて、ご自身の市場価値と捉えて頂けるのではないでしょうか。

最後に

転職の成功とは、根本的には希望の企業や業界・職種に合格でき入社できることや、スキル経験がフィットして入社後活躍できることのことを意味するかと思いますが、自分が転職先企業に求めていることと求人や環境を、どれくらいチューニングしながら進めることができるかという活動のプロセス自体も、成功の可否を握る大きな要素になってくると言えそうです。

また、今回の活動で、結果的に転職をしなかったとしても、チューニングしながら意識的に様々な企業を受けてみることで、マーケットのなかでご自身のどのような点が評価される/されないのか、どのような環境(企業)であれば、最低限有力な選択肢になり得るか、という経験値になり、いざ、本当に転職しなければならなくなってしまった際に、余裕のある活動ができるという財産になるはずです。