コロナ禍の現在、転職サポートをして感じたこと

コロナ禍の現在、転職サポートをして感じたこと

福松秀都
2020 / 6 / 08

新型コロナウイルスの影響が様々な業界で見られるようになってきた中で、私が主にご支援している営業職や管理部門の方々においては、会社の先行き懸念やそれに伴うキャリアへの不安などを抱いておられる方が少なくないと日々感じています。

全体的な転職市場の動きもコロナウイルスの影響を受け、業種・職種を問わずに求人数としては確実に減少してきており、厚生労働省が発表した2020年4月の有効求人倍率は1.32倍と約3年半ぶりの低水準となっております。
(そもそもこういった状況下で転職すべきか?については文末に記載いたします。)

このような状況を不安視されている方も多く、こうした不安と向き合う方々へお役に立てるように努めていますが、今回は人事や経理、経営企画などを中心とした管理部門の方をご支援するなかで感じた点を簡単ですがまとめてみたいと思います。

1)成長(特にIT・WEB)業界を志望される方の増加

今回の新型コロナウイルスや緊急事態宣言をはじめとする国の動き、テレワークでの不便といった話題を受けて、『より成長業界に転職したい』と仰る方が非常に増えているように感じます。

例えば、大手メーカーなど老舗の安定した企業に在籍されている方で、コロナウイルスによる今後の景気不安から『どんな状況でも必要とされるスキルをつけたい』とスキルアップを目的にした転職を希望される方が多くなった印象です。
また、テレワーク導入事例で、テレビやニュースでもスピード感のあるベンチャーが取り上げられていたこともあり、こういった意思決定の早い企業を希望も多くいただくようになりました。

特に20代・30代の方に多いように感じますが、会社に依存せず自身の力で評価されるスキルを身に付けたいとITやWEB業界を希望される方がコロナ後に増してきているように感じております。

2)会社の変化を支えることを期待される管理部門採用

コロナ禍の影響を受け、管理部門の採用を見直し、縮小する企業様も一定数見られてはいるものの、欠員補充の穴埋めを除いても、引き続き、堅実に体制強化を目指している会社様も見られます。
そしてこうした会社様に共通する大きな特徴としては、「変化への対応を模索している」があるような印象です。

これは、新型コロナウイルスの影響を受け、リモートワーク化が進む中で、事業や組織、業務の在り方を見つめ直すなかで、勤怠管理や評価制度、採用手法、事務手続きのルール、従業員向けイベント、ファシリティ・ツールなど、様々な観点で見直しが掛かっているためです。
もちろん、コロナ禍でも順調に成長を続ける会社様や、反対に一時的に事業が落ち込んでいるなかでコストを引き締めたいというところも、引き続き変化に対応できる管理部門が求められています。
そのため、求人においても、先々の課題を見据えて変化を加えるための体制強化である印象が多く、求める人物像としてよく見られる「自発性の高さ(能動的に動ける方)」「更に良くなるにはどうするか?を考え続けられる方」といったパーソナリティが重視されているほか、業務改善実績などのエピソードを具体的に求められる傾向がより強くなっているような印象です。
また、ミドル・ハイクラス層では、経済の先行きが不透明な中で、中長期的な戦略立案をお任せできるかといったような経営的な視座を求められる場合もございます。

では、このような状況下で転職をすべきか?について私の個人的な考えを述べさせていただくと、結論としては『少しでも転職を考えているのであれば、いつでも転職できる体制を整えておくこと』を推奨させていただいております。

前提としてコロナの影響に関わらず、管理部門の採用は数名単位のものが多いため、求人は水物という面があるので、キャリアの棚卸しや職務経歴書のアップデートは定期的にされたほうがよいと考えております。また、先の一年程で求人や経済が大きく回復する見通しも少なく、希望の求人が出てきた際には迅速に動けるように、日々転職の軸を整理し、かつ転職へのアンテナは高められた方が転職の成功確率がアップするかと思います。

また、転職の軸に関し、決して悪いことではないのですが、「ワークライフバランスや安定を大事にしたい」「コロナウイルスにも関わらず会社がテレワークに対応せず、社員を大事にしない」といった転職理由の方もしばしばいらっしゃいます。もちろんワークライフバランスや社員の尊重する考え方は大事ですが、経営の変化が見られる時期であるだけに、会社側も安定を約束してあげられるとは限りません。また、先ほども述べた通り、主体性が求められる傾向になってきており、会社から与えられることを待つ人材は、面接官から抵抗を感じられやすくなっています。

ご自身の抱える不安が何を背景としているかであったり、確実に譲れないもの、譲歩の余地があるものなどは、あらかじめ整理しておくことがより求められていると感じます。

いかがでしょうか。様々な不安やリモートワークのストレスなどで、転職活動自体もなかなか大変ですが、こうした傾向があることを参考にしてもらえると幸いです。

参照:厚生労働省 新型コロナウイルス感染症について