HR Tech領域について

HR Tech領域について

福松秀都
2020 / 3 / 12

私は昨年までは人材・BPO業界を中心に多くの企業を担当していたのですが、様々な企業がHR Techを新規事業として立ち上げられています。
実際にHR Techに関心を持つ候補者様も増えてきているように感じましたので、改めてHR Techについてまとめてみました。

1.HR Techとは

HR Techは人事(Human Resources)と技術(Technology)を組み合わせた「Human Resources Technology」の略称です。

人と組織のパフォーマンスを最大化を目指し、採用・育成・評価・労務などの人事業務にまつわるソフトウェアや、AI含むアナリティクスなどのテクノロジーソリューションとして、採用管理や人材管理、勤怠管理等での展開が見られます。

人事・組織運営はもちろん、経営の在り方を変える可能性を持つなど、多くの注目と期待を集めている分野です。

2.現在のHR Tech市場について

2019年はHRTechの普及元年といわれており、日本におけるHRTech市場は右肩上がりで成長しております。

ミック経済研究所調べによると、市場規模としても2019年時点で355億円、2023年には1000億円を超える見込みが立てられています。

なお、世界全体でのHR Tech市場規模は約140億$(≒1兆5千億円)、世界的にも年平均11%成長する成長領域として注目されています。

またそのうち62%をアメリカが占めており、圧倒的な牽引を見せているほか、アメリカ以外ではイギリス、インド、カナダ、中国などで発展を見せており、世界から見た日本の市場規模は2%未満とまだ限定的な存在感です。

3.なぜ日本はHR Tech後進国なのか?

日本においては、終身雇用と年功序列をベースとした人事慣習が、HR Techの活用・普及を遅らせている一つの要因と言われております。

また、HR Techの対象となる採用管理・タレントマネジメント・評価は、しばしば「人事の長年の経験と勘」をもとにした形で行われることが多く、データではなく、比較的不透明な要素に基づいて執行される傾向が強かったことも、背景の一つとして挙げられています。

4.HR Techが注目される理由

HR Techが注目される大きな理由は以下3点とされています。
・少子高齢化
・生産性の向上
・終身雇用の崩壊

少子高齢化・生産性の向上についてはご存知の通り、労働人口は減少して行く一方で、日本の生産性はG7で最低水準という状況です。

少ない人的資源を最大限活用するためにテクノロジーの力を活用しようという発想であり、昨今騒がれている働き方改革も相まってHR Techが急速に注目されております。

また、大手企業の社長によって、日本の終身雇用体制の維持が難しいという発言も見られる中で、終身雇用を前提としない人事・組織体制を構築するための手段、ツールの一つとして、HR Techの活用は企業の大小に関わらず、生き残っていくための重要テーマになるかと思われます。

こうした中で、type転職エージェントに寄せられる求人の面でも、HR Techにまつわるものはコンスタントに増えている状況です。

一方で、まだ「HR Tech経験者」は人材市場に限られていることから、HR以外のIT・SaaS領域で活躍されている営業マネージャーやカスタマーサクセス、マーケティングの経験者が優遇されている傾向にあります。
業界未経験からであっても採用は活発であり、転職先選びの候補として検討されてみるのもいいのではないかと思います。

また、直近ではカスタマーサクセスにおいて、人事コンサルティングの経験者様の採用ニーズも高まっています。
もし該当される方で、従来のコンサル経験をベースにAIやSaaSなどのテクノロジー領域へキャリアを移す機会にご興味があれば、ぜひお気軽にお問い合わせください。