IT業界の営業職のキャリアについて

IT業界の営業職のキャリアについて

松葉彩夏
2020 / 9 / 9

最近IT業界の営業職の方とご面談していると、専門性がないということに悩まれている方が多い印象のため、今回はIT業界の営業職のキャリアについて話したいと思います。

IT業界の営業職の方向性としては大きく分けて2つあります。

① ソリューションや業務領域に強くなる
サーバーやPC等のインフラ商材の営業をされてきた方は、特定の製品に強くなることで専門性を身に着けることは可能です。昨今だと、オンプレからクラウド化移行の需要が増えているため、AWSやAzureといった特定のクラウド製品のセールスに強くなる、またはクラウド化によってセキュリティ需要が増えているため、セキュリティ製品に強くなるというキャリアの深め方を、転職を通して実現していく選択肢もあります。

アプリケーションやソフトウェアの営業をされてきた方であれば、特定の業務領域、例えば、会計、SCM、CRMや人事領域いずれかの専門性を身に着けていくことをおすすめします。業務領域やソリューションの専門性を身に着けることを目指すのであれば、昨今成長しているSaaS企業や、パッケージ製品を持っている企業が選択肢になります。 各企業得意領域のプロダクト(会計や人事等)があるので、自身の経験に合わせて 転職先を選んでいただくと良いでしょう。

② アカウントや業界に強くなる
特定業界(金融、自動車、小売)に強みがある、もしくは特定クライアント(●●銀行や●●自動車)に強みがある方は、特定クライアントや特定業界への専門性を深めていくことができます。IT業界では、アカウントごとに組織編制されていることが多いため、特定のクライアントに強みがある方は、業界や顧客の知識を強みにご転職している方も多くいらっしゃいます。選考での評価ポイントとしては、クライアントへの深耕営業をしてきたか、例えば情報システム部門への提案のみではなく、経営企画部門等他部門へ横展開して営業してきたか、最初は部長クラスへの営業だったが役員クラスへの提案の機会を設けられた等、組織の縦と横へ提案を広げてきたかがポイントとなります。

上記2点がIT業界の営業職のキャリアの方向性です。

昨今のIT業界の採用状況を聞いていると、DX推進における顧客課題が複雑かつ多様化しており、営業担当ひとりで顧客の課題にすべて向き合うことは難しくなってきていると思います。今まで基幹系のシステムの提案をされてきた方が、業務系や情報系システムのニーズをくみ取り提案していくとなると、営業担当ひとりへの負荷が大きくなります。そのためここからは私の予想ですが、他社とアライアンスを組んで顧客課題に向き合っていく(海外のIoTベンダーはアライアンス組んでいるケースが多いです)もしくは、広告代理店のような形で、営業担当がいて、顧客のマーケティング戦略を考えるプランナーがいるような組織に変わっていく可能性もあると思います。その中でアカウントの強みを活かすのか、ソリューションや業務の強みを活かすのかということになることになるような気がします。今日はこのあたりで一旦終わりにし、また営業職のことについて書くことがあれば、もう少し業界ごとの事情に触れたいと思います。