PMOのキャリアにおける市場評価のポイント

PMOのキャリアにおける市場評価のポイント

松葉彩夏
2020 / 4 / 7

この前、あるエンジニアの方とお話させていただいた際にPMOの話になり、契約しているPMOの方が進捗管理に終始していることに憤りを感じておられたという出来事がありました。
その話をきっかけに「評価されるPMOとはどのようなPMOか」を中心にPMOのキャリアについてお話ししたいと思います。

この数年でだいぶ定着した印象のあるPMOコンサルタントですが、人口が増えたことも影響してか、最近では「PMOのご経験者」の間でも、市場評価に差異が目立ってきたように思われます。

そうしたことから、PMOのキャリアにおいて、どのようなスキル経験が重視されているのかについて、直近のクライアント傾向をまとめてみました。

例えば、
1.プロジェクトマネジメントの経験があるか
⇒これについては今までの経験の中でPMとしての経験があるか否かということです。
当たり前に見える方もおられるかも知れませんが、近年では「PMを経験せず、PMOの役割を担ってこられた」という方も少なからずおられます。実際、PM経験によってPMOに求められる動きや成果に変わりはありませんが、プロジェクトマネージャーの実際を理解したうえで、効果的にプロジェクト推進や課題解決を担うことができるか、という点は評価にしばしば影響を及ぼすケースは珍しくありません。

2.体系的なプロジェクトマネジメントの手法を持っているか
(PMPの資格を持っているほうが評価されやすいです)
⇒これは再現性のあるプロジェクトマネジメントスキルが期待できるであるかを指しています。プロジェクトの成功要因は複雑かつ様々であることから、特定のプロジェクトマネジメントにおける成功体験のみを語ってしまうことで、外的要因からプロジェクトが成功になったのでは?と誤解されてしまうケースも見られているためです。PMOの案件は、さまざまな顧客、プロジェクト内容があるので、異なるプロジェクトだったとしても成功できるプロジェクトマネジメント手法をもっているかどうかが重要になってきます。

3.関係各所の利害関係を調整し合意形成していくスキルがあるか
⇒若干ソフト面の話にはなりますが、PMOが向き合う相手はお客様の複数の部署、ベンダーと多岐にわたるため、関係各所の協力を得ながらプロジェクトを管理していくスキルが求められます。

上記スキルを確認するために、実際に面接の中ではQCDのうちどれが一番大事だと考えているかという質問や、プロジェクトでトラブルが起きたときにどのように対応・提案してきたのかといった質問をされる傾向が見られます。
こうした質問によって、プロジェクトの進捗管理のみに留まっているのか、それともご自身なりの考えをもってプロジェクトの課題解決及び成功に向けた関与してこられた方であるかということを確認しています。 PMOはプロジェクトを円滑かつ着実に推進していく責任を担っているので、プロジェクトで問題が発生した際には、解決に向けて顧客へ提案し、適切にプロジェクトを推進していく役割を期待されていることから、顧客への提案や引き出しの多さがそのまま市場価値に直結する傾向にあります。

まとめ
昨今事業会社でのデジタルトランスフォーメーションが推し進められていることもあり、PMOのニーズは引き続き需要が強く伸びしろが期待される領域ではありますが、その分人口が増えることも十分に予想されます。

そのため、今後は人材市場において、PMOという役割でどのように強みを築くのか?という点は、ぜひ意識していただきたいと思います。